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中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

耳順

2009-05-05 07:26:29 | 身辺雑記
 姫路市内を走行中の路線バスの中で、60歳の男が突然隣に座っていた64歳の男性の頭をハンマーで殴り、全治10日間の怪我をさせて逮捕された。男は被害者とは面識はなく、「たばこを吸いたかった。ムシャクシャしていた」などと供述しているようだ。ハンマーを持っていた理由は話していないと言う。

 たばこを吸いたくてむしゃくしゃしただけで、このような乱暴な行為に及ぶとはむちゃくちゃで、ちょっと理解が出来ない。バスに乗って喫煙できなかったくらいで人を殴ったりするものだろうか。この事件は朝の出来事だが、起きた時からずっと喫煙していなかったのか。よほどのヘビースモーカーなのか。これまでに乗り物に乗ったときにはどうだったのか。分からないことは多い。

 この男の60歳は還暦に当たるし、いわゆる耳順の年だ。論語の「為政」の有名な「子曰、吾十有五而志於学」で始まる一節の中の「六十而耳順」から由来していて、耳順は60歳の異称だ。六十にして耳順(したが)うは、60歳になって「修養がますます進み、聞くところが理にかなえば何の障害もなく理解できる」とか「何を聞いても素直に受け入れることができるようになった」とか解釈されている。孔子にしてこの境地に達するのに60年かかったということだから、我々凡人はちょっと及びつかない感じだが、それにしても人間60にもなれば、それなりの安定した心境になるのが望ましいことだろう。

 この事件を報じたのは1社だけだったし、報じた社も続報を出していないので詳細は分からないが、この男はあるいは精神に障害があるのかも知れない。どう考えてもちょっと正常とは思えないのだが、もし普通の人間であるとしたら、近頃多い若者の凶悪な事件と本質的には変わりはない。この事件以外でも、還暦に達しても今時の老人はまだ若いということなのかと思えてくるような、数々の事件を老人が引き起こしていることはよく耳にするようになった。今の世の中は老人に安らいだ心境を与えることが難しくなっているのだろうか。