「カラマツの下の花畑」・・・・♪

軽井沢での子供時代に作った落葉松の下の花畑ーー心は今も~!「草花」「99歳の軽井沢物語」「葛西スケッチブック」ほか。  

ジャージー島のスリフト       <エッセイの中の花たち>

2007-06-18 | 花笑み日和(清川 妙先生のこと)

  
”海が左手に光る道をひた走りにはしっているとき、道端の広い野原が一面にピンク色に染まっているのが見えた。いったい、何の花だろう。
「止めてちょうだい」
そういわずにはいられなかった。(中略)

ジョンに写真をみせると、
「これは、人生で一番よく撮れている写真ではないですか」
と、からかうように言って、快活に笑った。”

清川妙著『出会いのときめき』 ☆”ジャージーのスリフト”より☆ 清流出版刊 

どこまでも海に向かって延びる轍の跡。花の中に微笑む著者。
それは、けっして過言ではない、素敵な写真であった。
咲いている花は、スリフト。イソマツ科の海岸植物。
島が一番美しいと言う5月。2001年、著者6度目のイギリス・ジャージー島訪問で、出合った,初めて見る花であった。

翌年、7度目の旅で、再び著者はそこを訪ねる。
去年とまったく同じ日。ジャージーに着いて、まっ先にその花に会いに行ったのだが・・・・、ピンク色に輝く花の野は影すら現わさない・・・。

「花は散ってしまった。物事は変わるものだ」
(フラワー・ハズ・ゴーン.  シングス・チェンジ)

ジョンの言った言葉にも、深く響きあうものがあり、強く、心に残った。
ここはぜひ、著者の精緻なエッセイで味わってほしい。

スリフトは、日本でもアルメリアと言う名で、春先に園芸店に並ぶ。花壇の縁取りなどに植えられ、ピンクのかんざしのような花を、長い柄の先にたくさん咲かせる。
下左は、バースの書店で求めたというハンドブック『ワイルド・フラワー』に出ているスリフト。右は、園芸店で求めたアルメリア。別名:浜かんざし。

    

 
我が花畑にもアルメリアはある。小さいながらこんもりと茂り、次々に花を咲かせている。私も花畑の一部のフチどりにしているのだが、それを見た、隣の花畑友達が粋な計らいをしてくれた。
白花のアルメリアを求めてきて自分の畑に植えたのだ。
なので今、小径を隔てて、ピンクと、白い花のアルメリアが呼応するように咲いている。 

 

 

 

                   
                                                                   

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2 コメント

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スリフト (すぴか)
2007-06-20 10:00:56
ジャージー島のスリフト、あのお話すてきでしたね。今その本を手に取っていますが、あの花が
アルメリアとは全然気がつきませんでした。私も大好きな花ですのに、教えてくださってありがとう!
イメージがまた一つ膨らみました。
それにしてもあのお花に囲まれた先生のお写真すばらしい、雑誌「いきいき」にも載っていて、ご紹介にあの写真使いたいと思っています。
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Unknown (ルピナス)
2007-06-21 14:22:32
海岸を埋め尽くすスリフトの花の中でのお写真は、本当によかったです。
先生のエッセイは人間讃歌。人と人との交流の中に印象的な花がさりげなく登場してきて素敵ですね。今回の本にも「ヒューシャ」=フクシアが出てきますね。それにしても、100メートルにも及ぶヒューシャの垣根って! 壮観すぎて想像できない・・・。
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