「カラマツの下の花畑」・・・・♪

軽井沢での子供時代に作った落葉松の下の花畑ーー心は今も~!「草花」「99歳の軽井沢物語」「葛西スケッチブック」ほか。  

花の決意   <ナガミノヒナゲシ>

2005-04-28 | 日常の小さな喜び&こころ便り
どこに行っても、たくましくナガミノヒナゲシが花盛りだ。
同じ帰化植物でも、目の敵にされているセイタカアワダチソウとは違って、あまり邪魔にされるふうでもなく、その愛らしい姿を、いたるところに広げている。
日当たりではのびのびとゆるやかに、日陰や逆境ではそれなりに、可憐な花を咲かせている。
昨日、駅への歩道を歩いていると、脇のポケットパークにもそれを見つけた。
ちいさなレンガの敷き詰められた敷石の、そのほんのわずかの隙間から、5センチぐらいに伸びた
ナガミノヒナゲシが林立している。
ほとんど日があたらない、水分も乏しい、ベンチの足許で。
糸のようにか細い茎ながら、それぞれが見合ったつぼみを持ち、DNAのらせんに組み込まれた約束事を堅く守っているかのようだ。豆粒ほどにも満たない花を咲かせ、実を結び、子孫を残そうとしている姿に、打たれる思いがした。 
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

小梨の花

2005-04-27 | いとしき草花たち

YASUKOさんのホームページで、ズミの花を見ました。
昔は、軽井沢の山野には山ほど(!)あったバラ科の落葉高木で、
私たちは、コナシ(小梨)と呼んでいました。
つぼみのときは濃いピンクで、咲くと、真っ白い花が樹冠を覆いつくします。
<90歳・Umeさんの軽井沢物語>にも、”千ヶ滝桜”ともいわれる小梨の木を、
切り倒し、開墾していく場面があります。
ごくごく小さなサクランボウのように生る、甘酸っぱい実は、秋になり、霜にあうと、いっそう甘味を増します。
欠食児童の山の子たちは、こぞって木に登り、小鳥たちの上前をはねたものです。(本来は、小鳥たちの食べ物なのでしょう。大きさから見ても。
そんな恩恵を受けたにもかかわらず、この小梨は、子どもたちに、
「たいした木じゃない」と、疎まれていました。
どこにでもあったし、木に登って実を採るときに、枝にいっぱい付いている細い棘のような小枝(?)が手を傷めるので、邪魔で実が採りにくいという理由から。
(あっぱれ、バラ科の面目躍如!)
しかし、勝手ですねえ。周りにたくさんあるうちは、邪険に扱い、
開発で、自然が失われてはじめて、その存在の尊さに気づく。
『残念!』
小梨が、その白い花で軽井沢の山野を飾る頃、ぜひ、会いに行きたい。

☆ *ズミ――樹皮を、黄色染料につかったことから → 染(そ)み →ズミ 
の名に。姫カイドウ、小リンゴの別名も。

●山口県の女性医師の方の、とっても素敵なホームページ。
 エッセイ、山野草のデジカメ写真ほか。  
 (信州の花 その3 に、ズミの花が出ています。)
       

 

2004年10月3日 (日) ありがとう     
        **********

病院食では不足している、生野菜や果物が欲しいと聞いていた。

同じ部屋の方にも配るので、ミカンのほうが扱い易いし、・・・と思ったが、
目先の変った、無花果をもっていった。
食欲のなかった母も、進んで食べ、お部屋の方にもよろこばれた。

部屋にいなかった人のサイドテーブルに無花果をのせて置いたら、
それを見たクダンの看護婦、
「まあ、いまさら女性ホルモンなんか補充して、どうすんのよ」
と高らかに言い置いて出ていった。

        
ベッド周りで,母にいろいろやっているとき、隣のベッドのNさんと一緒に、ほかの看護婦さんがきて、椅子を置いていった。
「Nさんが椅子を持っていこうとしていたので」と、持ってきてくれたのだ。。
私も先ほど椅子を持ちにいったが、あいにくなかったので、
あきらめていたのだった。

自身が歩くのも歩行器を頼って廊下を歩いているNさんなのに、私のために椅子を探しに行ってくれたなんて・・・。そのお心遣いがありがたく、申しわけなくて、
「ありがとうございます」
と、心から頭をさげてお礼を言った。
2004年9月2日 (木) 浅間山の噴火                    
@@@@@@@@@@@@

子どもの頃に、噴火を体験。
小、中学校の窓ガラスは、ほとんど割れました

@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

浅間山の噴火、私の子どもの頃にもありましたよ。
ちょうど夜で、つきあげるような地鳴りとともに。裾野のほうは山火事になって、夜目にも赤々といつまでも燃えていて(遠くなのに近い)、恐ろしかったのをおぼえています。
ちいさな火山弾はとんでくるし、灰は積もるしで、農業のかたは被害甚大でした。今度も、 嬬恋村のキャベツや軽井沢側のレタス農家、降灰地域の農家は大変でしょう。


以前区内めぐりの折に、江戸川区にある善養寺という寺で、影向(ようごう)の松を見たとき、碑を発見。それは、天明三年の浅間山大噴火で江戸川に流れ着いた死者たちへの供養塔でした。

天明の浅間山の噴火では、溶岩にのみこまれた村落(近くの、「鬼押し出し」はそのときできた)、また、山津波がおこり、多くの村落や人家が押し流され、その死者たちは、はるか彼方の江戸川の中洲にまで流れ着いたという。地元下小岩の人々が、寺内の無縁墓地に手厚く葬り、のちに供養塔を建てたというものでした。
http://www.amy.hi-ho.ne.jp/kztk-takada144/town/town.htm

私が遭ったのは、この前の、21年前の噴火にあらず。(もし、そうだったら、まだ、前途洋々だ!?)もう少し前です。いや、もうちょっと・・・。
ふだん噴煙が、上がっていると、まあ、地元の人たちは安心しています。適当にガス抜きされているから。噴煙も上げず、あまり長い沈黙がつづくと、心配なのです。そんな目安もあったような・・・
麓の造成地などの断層を見ると、浅間山の噴火の歴史は一目瞭然。表土の黒土の下は、軽石、黒土、軽石~~と、重なり、きわめて軽石の層が厚い。水はけは、抜群というわけです。

               *
「浅間は、なんてったって、中軽井沢の湯川の橋の上から眺めた姿が、一番」
(長倉神社近く)と、周りの友人たちは言います。
が、この間見た信濃追分駅のホームからの眺めもすばらしかった。スケートセンターからのもGoodで、おすすめです。

第3セクター・信濃鉄道を御代田、小諸方面へ、また佐久へと回るにつれ、山の形は、大きく横広に変わっていきます。
それぞれの土地の人々は、「ここから見る浅間が一番」と、みな言っていることでしょう。
               *

片岡球子展で見た浅間山は、華やかでパワーがあり、画家のコメントが実によくて心に残りました。うろ覚えなので、きちんと調べようと思っています。
梅原龍三郎、小山敬三の浅間山も、機会があったら、ぜひ見てください。

                   

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

 春一番の花         

2005-04-27 | いとしき草花たち

 植物写真家のいがり まさしさんは、一冊の本(『原色日本のスミレ』)に出会って以来、秋にもならないうちから、「早く春にならないかなあ」と、溜息をつく中学生だったそうだ。

 山国で育った私も、春を待ちこがれる子どもだった。
 あの場所に、黄色い小さな花が咲いたら、軽井沢に春は来ているのだ。

 文化村から、星野温泉へ山道をくだっていくと、ぱっと視界が開ける所がある。片側が谷。日当たりのよい山側の斜面の一部が少し崩れて、ちょろちょろと水が湧き出して、いつも、黒々と土が潤っている。
 その場所に、どこよりも早く、黄色い小さな花が咲く。
 小学4年生ぐらいの私は、何度も何度も確かめに行った。外はまだまだ寒く白茶けた世界だったが、そこに、やっと、ナズナに似た黄色い花をみつけると、「春がきた!」と、「バネ」が弾けたように軽々と、明るい気持ちになり、安心し、何もかもが開けていくようなうれしい気持ちになるのだった。
 
 その花の名は、イヌナズナ。
 草丈5センチくらい、ロゼット葉の中心から、花茎を出し、可憐な黄色い花を咲かせる。ずっと後になって、友人から借りた『雑草図鑑』で知った。
 いつか、千曲川のほとりの村でその花に出会い、思いを覆された。猛々しく5ー60センチにも伸びて、畑の雑草と化していた。
 
 軽井沢は火山灰地で、寒く、作物はあまりできない。
 あの、可憐な春一番の花は、厳しい軽井沢の自然の中ならではの姿であった。(3月Ⅰ日-2004)


 http://www22.ocn.ne.jp/~tamukai/inunazun.htm

☆うれしきこと二つ。
 注文しておいた本が届いた。
 『増補改訂 日本のスミレ』(いがり まさし/山渓ハンディ図鑑6)
 「スミレ賛歌」のポストカード付なのもうれしい。 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

清川妙*講演会*最新情報1

2005-04-26 | 花笑み日和(清川 妙先生のこと)

   ☆清川 妙講演会☆最新版☆

●2005年6月14日 10:30~12:00
     
フェミナス・トークサロン 「ていねいに今を輝いて生きる」

   会場:新宿センチュリーハイアット東京
       フレンチレストラン「シュノンソー」(集合 10:20)
      (終了後ランチ)
対象:小田急レディスクラブ会員ご本人のみ
お問い合わせ:小田急新宿店レディスクラブ  電話03-5822-5001





●2005年5月12日=朝日カルチャーの新規公開講座(1回)  (終了しました)


   0103-0020
   50歳から考える楽しい老い   ☆ 5月12日(木曜) 13:00~14:30


      作家 清川 妙
      
      生活評論家 吉沢 久子

      朝日カルチャー千葉社長 竹内 義昭

 昨秋出版のお二人の往復書簡「八十歳をすぎてわかってきた人生の大切なこと」が好評です。お二人とも年齢を感じさせない柔軟で瑞々しい感性と心馳せのある、素敵な人生の先輩たちです。充実した日々を送られているお二人に、その生き方のコツを語り合っていただきます。
       1回 会員 2,800円
         一般 3,000円


 ☆お問い合わせ☆
 〒260-0013
 千葉市中央区中央1の11の1
 中央ツインビル1号館ホテルサンガーデン5階 
       朝日カルチャーセンター 千葉
        TEL 043-227-0131




●2005年4月30日=朝日カルチャーの新規公開講座(1回)
 
 私の万葉集   生きることへのいとしみ(終了しました)

 0379096 

 講師: 作家
 清川  妙 

講座の内容: 万葉集は決して古めかしくなく、 清新鮮烈な愛の心をういういしく歌いあげた魅力たっぷりの歌集です。 生きていくことへのいとしみにあふれる万葉の世界を楽しみましょう。
期間・曜日・時間: 4/30
土 13:00~14:30
受講料(税込み): 1回 会員 2,730円
一般 3,250円 
お問い合わせ:電話03-3344-5450

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Hさんの青い花 (1)

2005-04-24 | いとしき草花たち
                               


 青紫の星のような小さな花を頭頂にたくさんつけた花を、Hさんからいただいたのは去年の四月ごろである。五月になって一本だけ花が咲いた。
 ところで、せっかくの花だがHさんも私も名前を知らない。家にある花に関する本を総動員して調べたが、どの本にも載っていない。何度か、図書館の分厚い園芸植物図鑑なども見てみたがラチがあかない。苦闘のすえに出会ったのが、神保町のタキイ園芸で売っていた植物図鑑。そこでやっと見つけた。その名は、シラーぺルビアナであった。私はささやかな感動を夫に伝えると、
「聞いたこともないね。ぼくはシラノ ド ベルジュラックなら知ってるけどね」
ととぼけたことをいった。
 シラーの仲間はたくさんあるが、このペルビアナは花茎が長く伸び散房花序の青紫の花をつける。地中海沿岸が原産地である。
 水不足に弱いとあったので,日向に出して乾けばしょっちゅう水をやっていた。一年経った今年は、五本の蕾が立ち上がり見事に咲いた。
 写真を撮り、ちょうど五月十日が誕生日のHさんにバースデー・カードにして送った。Hさんは大変喜んでくださったが、
「それにしても、お宅ではきれいに咲いているのに、なぜ家のはひとつも咲かないのかしら。みんな、葉が寝ちゃうのよ。ヘンね」
と不思議がられた。
「それは水不足ではないかしら。友人の畑のもそうだったから。植木鉢だと、すぐに乾くので、いつも水をやっていただけなんだけど」
と答えると、即座に、
「わかりました、愛情ね」
と言って笑った。(2001.5)  
 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする