華短歌

永遠に届かぬ愛する人へ

2008-04-27 14:10:35 | 花短歌

小夜すがら

うすべに藤を

想いつつ

酔って揺れてる

君の手の中

*藤の美しい季節になりましたね。子供の頃日舞を習っていて、初めて舞台で踊ったのが「藤娘」でした。藤の精が、意のままにならない男心を切々と嘆きつつ踊る。やがて酒に酔い興にのって踊るうちに遠寺の鐘が鳴り夕暮れを告げると、娘も夕暮れとともに姿を消す・・・・

揺れてるのは藤の花?それとも私の気持ち?

「桜」の次は「藤」・・・・素敵なシチュエーションがいっぱいでいいですね、日本て☆

甘美な思い出をたくさん作らなくちゃ♪

藤の花言葉は「恋に酔う・歓迎」

小夜すがら・・・・よどおし。終夜。


楽園

2008-04-24 12:31:39 | 花短歌

楽園に

あふれるほどの

花びらも

君の気配に

色を失う

*私の中では「君=子供達」です。もちろん自分の子供だけのことではありませんよ。子供はエネルギーの塊、無邪気な笑顔を「天使の微笑み」とはよく言ったものです。「愛されることが仕事」の子供達の笑顔にかなう輝きはないかもしれませんね。

もちろん、大好きな花さえもかすんで見えるほど「あなた」に夢中になる恋も多々ありますけど☆


赤い糸

2008-04-13 14:54:01 | 花短歌

真夜中に

結ばれてゆく

赤い糸

もう戻らない

咲き果てるまで

*後戻りが出来ない感じ・・・・そんな感じがするとき、その出来事や出会いは赤い糸で結ばれているのでしょう。

不安も後悔も吹き飛ばすほどの存在。そんな存在を見つけたとき果てることさえもう恐くないような気がします。


春待坂 ~はるまちざか~

2008-04-05 07:55:51 | 花短歌

花冷えの

春待坂で

君を待つ

夢のつづきを

始めるために

*地元に「春待坂」という美しい名前の坂があることを生徒に教えてもらいました。「坂」ってなんだかドラマを感じます。坂の向こうはどうなっているんだろう・・・・とか

桜の花が咲く頃の冷え込みを花冷えといいます。暖かさへの期待を裏切られた感情を伴う反面、この頃は陽気が変わりやすい自然の摂理を雅語で納得しようという気持ちも隠されているようです。

人の気持ちもまたしかり、あなたを待っているドキドキと期待にあふれた今の気持ちを大切に・・・・それだけは間違いない真実ですもの。


淡墨桜 ~うすずみさくら~

2008-04-04 21:39:33 | 花短歌

魂が

抜け出してゆく

淡墨の

桜のように

月に抱かれて

*岐阜県の根尾谷に1500余年の歳月を生きる「淡墨桜」があります。幽玄の世界、妖気さえ感じます。月の魔力と1500歳の桜が、見えないはずの一瞬の命、永遠の命、不変の魂を垣間見せるよう。

生き抜く力を与えてくれるような気がします。