(写真)軍は、対テロ戦と称して同胞団を取り締まっています
エジプトの裁判所は、ムスリム同胞団の活動を全て禁止しました。
3月に、カイロの管理裁判所は、イスラム教徒の活動が非政府組織の立場に相当するかどうか見直すように求められていました。
軍当局は、7月3日にモルシ大統領を追放して以来ムスリム同胞団の取り締まりを行っています。
総代表のモハメド・バディエ氏を含む同胞団の多くの幹部が暴力や殺人を扇動した容疑で拘留されています。
多くの人々がモルシ氏の復職を要求しています。彼らの大半は同胞団のメンバーで、治安軍と戦って死者も出ています。当局は、取り締まりをテロ対策としています。
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ムバラク前大統領時代に抑圧されていたムスリム同胞団にとって「アラブの春」は解放された喜びの出来事でした。でも、同胞団の政治は若者に気に入られず再び「第二次アラブの春」が起こり、それに軍が加わりました。そして、再び同胞団は軍に抑圧されることになりました。
アラブの春は真の民主主義を求めたものなので、宗教でも軍隊でもない、世俗的民主主義の筈だったでしょう。でも、エジプトではそれを求める若者に政治力がなくて、結局、軍隊を許すことになりました。軍の強硬な手段は、再び「第三次アラブの春」を招くことになるのではないでしょうか。
真の民主主義までは遠い道のりですが、血を流さずに前進してほしいものです。