(写真)2010年11月の選挙でビルマの指導者に選ばれたテイン・セイン大統領
ビルマのテイン・セイン大統領が5日間日本を訪問して経済支援や負債の救援を求めます。
ビルマの指導者が日本を訪問するのは28年ぶりです。EU諸国が経済制裁を緩める準備をしている折の訪問です。日本もビルマへの支援を始めるでしょう。
セイン氏は、2010年11月に権力に就いて以来、数十年続いた軍主導の政治を終えようとしています。
野党議員は議会で議席を得ることになっていますが、彼らの宣誓書に関する議論がそれを引き延ばしているようです。
今月初めに、民主主義を求める指導者アン・サン・スー・チー国民同盟(NLD)は補欠選挙で45議席のうち43議席を獲得し、彼女自身も議席を得ました。
しかし、彼女の党は宣誓書の言葉に関する理由で議会をボイコットするかもしれません。
軍が支配する名目上の文民政府は、政治犯を釈放しNLD を政治の場に受け入れることを認めました。
訪問中、セイン大統領は日本の野田首相と対話を行います。関係者によると、彼らは最大の債権者である日本へのビルマの負債の解決策を話し合うようです。
東京にいる記者は、これはビルマが必要としているインフラに日本が投資を始める機会になるだろうと言います。日本の企業も資源が豊富なビルマへの投資を切望しています。
ブリュッセルにいる外交官達は、「外務相がルクセンブルグで会った時彼らは現在のビルマに対するEUの制裁が停止される大きな機会として期待している」と記者に語りました。
情報筋によると、多くの政府関係者に科されている旅行禁止や資産凍結は解除されることになるようです。武器禁輸措置だけは解除されないだろうと言います。
ビルマに支援や開発資金が入り、経済の主要な部分の投資になるでしょう。
米国とオーストラリアはすでに政治改革に応じてビルマへの制裁の一部を解除しています。米議員は、米国はテイン・セインの改革の大胆な実行に応じて更なる解除を行うだろうと言いました。
「利用すべき好機がある状況の中でも保護すべきことはあるが、貿易を進める努力をすべきだ。」と彼はAP通信に語りました。
月曜日にビルマで議会が再招集される予定です。最近の選挙でスー・チーさんの党が勝利をしたにもかかわらず、まだ軍主導の支配が続いています。議席の4分の1が軍に割り当てられています。
宣誓書に関する議論が制裁への動きに影を投げかけています。
NLDは、議会宣誓書の中の或る言葉を変えるように望んでいます。 NLDは、憲法を〝守る″と約束するよりも、単純に憲法を〝尊重する″とすることを望んでいます。
要するに、党が長い間主張している重要な点は古い軍事政権が起草した憲法は非民主的だから変更すべきだということです。
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テイン・セインさんが野田首相と握手をしている場面をテレビで見ました。彼はいかにも人が好さそうで「本当は憲法を変えたいのだけど…」と言いたそうに見えます。「だけど軍がね~」とも言いたげです。実際、急速な民主化に対して軍がクーデターを起こさんばかりの発言をしています。そんな齟齬のある状態で制裁は解除され得るのでしょうか。
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