今年の夏の高校野球は、昨日、中止が決定されました。
春のセンバツが中止となり、夏で・・と期待に胸を弾ませていた
球児たちはがっかりしたことでしょう。 特に、3年生は、唯一の
機会を得られず悔やんでいることと思います。でも仕方ありません。
次のステージで大きな翼を広げて欲しいです。
今、ベランダでは、鉢植えの レモン、ミカンの花の後に小さな実ができていま
す。プランターの、キュウリ、トマト、ナスに花が咲いてきて、夏の入り口にきま
した。
今頃こんなことを言うのも、どうかとも思いますが、キュウリやカボチャの花は、
これが雄花か雌花かは、はっきりとわかります。キュウリなら花の根元のところに
小さなキュウリの子供がついていますし、カボチャもそうですね。
レモン、ミカンはそれこそワンサカ花が咲いて、甘い良い香りを放ちますが、ど
の花もみんな同じで、レモンやミカンの子供がついている花はありません。これら
は、花が終わった後に軸の付け根のところに小さな、果実が膨らんでいるのが分か
ります。 雄花と雌花に分かれているのとそうでないのがあるのはなぜでしょうか?
ベランダのレモン と ミカン
同じく、 キュウリ、トマト、ナス
これまで、このことは知っていましたが、改めてネット調べをしましたので、
まとめてみました。
花は種子を作るために咲き、美しい色を付け、よい香りを放ち、虫たちを誘って
受粉することで、種(シュ)を存続しているのです。
植物にも性があって、オシベとメシベがあることは周知のとおりです。で、一つ
の花にオシベとメシベがあるのを両性花といい、むづかしく言えば雌雄同花同株
(しゆうどうかどうしゅ)というのです。 また、キュウリやカボチャのように、
オシベだけの花(雄花)とメシベだけの花(雌花)(それぞれ単性花という)が
一つの同じ株に咲くのは、雌雄異化同株と呼ばれています。この2種類で被子植物
の80%を占めているようです。
このほか、イチョウ、モクセイなどのように、株(木)そのものがオス、メスに
分かれているのがあります。これを、雌雄異化異株と呼ばれています。だいたい
4%ほどだそうです。
図には、その他として、同じ株に雄花または雌花と両性花が混在している植物も
あるのです。良く知られるウメは、両性花のように思われていますが、雄花と両性
花が混在しているのだそうです。
植物の性は、動物のそれより複雑ですね。 種の保存のために、受粉しますが、
両性花なら、メシベのすぐ近くにオシベが複数あり、効率的に受粉できるのです
が、これは有性生殖としては好ましくないというのです。
本来、オシベはなるべく別の個体(株)のメシベと受粉したいし、その逆もあり、
そのようにして遺伝的多様性を高めようとしているというのです。多様性を高めて、
種々の環境の変化にも絶滅を免れるよう対応しているのですね。
両性花で、オシベでつくられた花粉が、同じ花のメシベに付着することがあって
も、その花粉が自分と同じ遺伝情報を含むものは自己の花粉と見なして拒絶し、異
なる遺伝情報をもつ花粉のみを、他の花粉であるとして受け入れる仕組を持つ植物
がたくさんあり、これは、自家受粉を避ける自家不和合性と呼ばれているのです。
両性花で自家受粉をする植物は自家和合性と呼ばれ、それぞれ被子植物の半分く
らいを占めているそうです。
自家不和合性の仕組みが、地球上に被子植物が広がった成功の要因の一つである
と考えられている・・とありました。(ウイキペディア)
また、キキョウなどでは、両性花でありながら、花が咲くと、先にオシベが成熟
して花粉を出し、花粉がなくなるころにメシベが成熟を始め、自家受粉を避けるた
めの仕組みが行われているそうです。これを、雌雄異熟といって、同じ花の中に
オシベとメシベがあっても、各々が活性化する時期をずらして自家受粉が起こるの
を避けているというのです。
プランターには、キュウリ、トマト、ナスなどは複数の株を育てていますから、
自家不和合性でも、雌雄異熟でも、実ができるのでしょうけど、レモン、ミカンは
1本(1株づつ)ですから、自家和合性でないと実ができない。 幸い、昨年は、
レモンが20個くらいできましたが、ミカンは昨年ゼロで、過去には2~4個くらい
しか実ができませんでした。
やはり、複数(別の個体)の株を植えておいた方が良いということなんですね。
ブルーベリーも、やはり異株があった方が良いといいますし、オリーブに至っては、
もう何年も花は咲けども・・実がなったことがないのです。もう一つ異株を持って
こないとダメなんですね。
植物の世界も、かなり複雑だということが改めて分かりました。長い年月をかけ
て、いろいろと種の保存(多様性)を目指して進化してきているのが分かるような
気がします。
日本の童謡 みかんの花咲く丘