園芸友の会の例会は、年に一度“屋外例会”があり、今年は、文京区にあります小石川植物園に
行ってきました。(昨年は、潮来のあやめ祭りに足を延ばしました。)
先週金曜日(5/15)も、真夏を思わせるような暑い日でしたが、園内には、サクラ林、クスノキ、
イチョウ、スズカケなど目を見張るようなたくさんの巨木が茂り、木陰は涼しく都心の喧騒から
ひと時隔離されたようでした。 既に時季が過ぎてしまった、サツキ、ツツジ類の手入れされた大きな
円形が続く道も、燃えるようなその季節を思わせるのでした。
入口 入ってすぐのところ
この植物園は、正式には、“東京大学大学院理学系研究科付属植物園”というのだそうですが、
その起こりは、今から300年以上もさかのぼる、1684年に徳川幕府が設置した“小石川薬園”が発端
なのだそうです。2012年には、国指定名勝・史跡に指定されています。園内は、16万㎡の広大な面積に
台地、傾斜地、低地、泉水地など地形の変化に富み、多様な植物配置が行われ、日本の近代植物学
発祥の地であり、今も植物学の教育・研究の場となっているとのことです。
メンデルのブドウ ニュートンのリンゴ
1913年にチェコから分譲された。 1964年、接ぎ木分譲により英国から寄贈された。
もう30年ほども前になりますが、この近くに住んでいたことがあり、何度か訪れたことがあり
ましたが、当時の記憶に残る印象とはまるで違って、広々と丁寧に整備され、巨木の数々にずっしりと
した歴史を感じさせるものがありました。
クスノキ ハコネウツギ
園内には、近隣の幼稚園児たちが、遠足に来ていて、元気な声がこだましていましたが、ちょうど
年に1度の企画とかで、その幼稚園の先生たちが“日本むかしばなし”に出てくる主人公に扮して、
森のあちらこちらに潜んでいて、園児たちがそれらの主人公を見つけて、正解するとサインをもらう・・
そんなゲームを楽しんでいました。私たちは、歩きながら8人のうち5人(浦島太郎、おむすびころりん、
鶴の恩返し、金太郎、桃太郎)に巡り合えたのでした。
浦島太郎 鶴の恩返し
園の一番奥の日本庭園のところに、重要文化財に指定されている“旧東京医学校本館”が、
1969年(昭44年)に本郷から移築され、美しい景観を醸していました。
旧東京医学校本館
手前の花は、カルミア(アメリカシャクナゲ)です。
日本庭園のはずれに、煙を思わせるスモークツリーが、今満開でした。この木は 、“ハグマの木”
といって、ハグマ(白熊)とは中国産の「ヤク」という動物の白い尾のことで、その毛を染めて、
武将の采配、僧侶の払子(ほっす)、旗や槍の装飾として使われていました。このハグマの形をした花に「ハグマ」の名が付けられたとあります。別名のスモークツリーもその形から・・。
スモークツリー(ハグマの木)
最寄駅近くの中華料理店で予約されていた、お昼を囲み、食後の団欒にひと時花が咲き、
楽しいうちにお開きとなりました。