DVDで、中村獅童、ともさかりえ、渡辺いっけい出演の「丹下左膳」を観ました。
●ストーリー
徳川八代将軍・吉宗(風間杜夫)は、日光東照宮の修復工事という金のかかる事業をどの藩に負担させようか思案していた。
吉宗は、この事を側近の老人・愚楽に相談すると、柳生藩には先祖代々より溜め込んだ莫大な隠し財産が存在すると言う話を耳にする。
剣術に優れ、しかも莫大な財産も持っていれば、いずれは幕府に反旗を翻すかも知れんと考えた吉宗は、日光東照宮の修復工事を柳生藩に負わせる事で隠し財産をすべて使わせる事に決める。
その頃、鼓芸人の与吉(渡辺いっけい)は、江戸の名門道場として名高い、司馬十方斎の後妻・お蓮(戸田恵子)に頼まれ、柳生屋敷に入り込み、柳生源三郎(RIKIYA)が十方斎の娘・萩乃(宮地真緒)との婚礼の引き出物として用意した壷を盗み出す。
しかし、与吉は柳生藩士達に追われる中、壷をぜんざい売りの子供・ちょび安に持ち逃げされ、運悪く、隻腕隻眼の凄腕剣士・丹下左膳(中村獅童)が住む河原のあばら屋に逃げ込まれてしまい、壷を左膳に取り上げられてしまうのだが、この壷こそ、柳生藩の隠し財産の在り処を示した家宝「猿の腰掛の壷」だったのだ…。
●感想
久しぶりに時代劇のチャンバラが観たくなり、前から気になっていた、中村獅童が主役を務めたこの作品をレンタルしてみました。
柳生藩の隠し財産の在り処を示した「猿の腰掛の壷」をめぐって、左膳、柳生源三郎、幕府隠密などが入り乱れて戦うのですが、柳生源三郎を演じるRIKIYAの演技が全然なっていない為に、彼が出てくると全てが台無しになってしまうという非常に勿体無い印象を受けました。
脇役を西田敏行、風間杜夫、大杉 漣などの大物俳優が固めている為に、RIKIYAの棒読み口調の演技がより一層強調され、彼のしゃべるセリフにことごとく違和感を感じてしまい、「どうして彼をこの役に選んだのか?」と言う素朴な疑問と腹立たしさが残ってしまいました。
主役の中村獅童は気合の入った演技で破天荒な左膳を魅せてくれ、「やっぱり彼はこういった威勢のいい役の方が似合っているなぁ~」と実感しました。
けれでも、私を一番ビックリさせたのは、ともさかりえの演技力の高さでした。
彼女は「お藤」という、左膳の無茶苦茶な行動にも動じず、べらんめい口調で文句を言いながらも、最後には全てを受け入れ、手助けしてやる「強さ」と「包容力」の両方を持った女性で、難しい役どころだったのですが、この役を誠に上手く演じ切っており、私には、ともさかりえの演技が劇中で一番輝いて見えました。
それとは対照的に、名門道場の娘・萩乃を演じた宮地真緒の演技には華が感じられず、「これもキャスティングミスだな~」と思ってしまいました。
●採点
私のこの作品に対する評価は65点です。
元々は去年に日テレ系列で放映されたテレビドラマなんで、クオリティーとかはこんなもんでしょう。
期待したチャンバラシーンも多く、中村獅童の暴れっぷりが気持ち良いので、そこそこの満足感は得られましたが、やはり、RIKIYAと宮地真緒のキャスティングミスが2人ともに重要な役柄だけに、私には気になって仕方ありませんでした。
結論として、キャスティングの重要さと俳優の演技力の大切さを改めて感じさせられる、少し残念な作品になってしまいました。
だから、この作品は無性にチャンバラが観たい方と先祖の家宝として壷を持っている方におすすめ致します。
最後にどうでもいいことなんですが、「左膳とちょび安が、THE BLUE HEARTSの「僕の右手」が流れる中、現代の浅草に出かけるエンディングシーンが一番おもしろかった!」と思ってしまったのは私だけでしょうか?
それでは、また何か観たら書き込みします。
●ストーリー
徳川八代将軍・吉宗(風間杜夫)は、日光東照宮の修復工事という金のかかる事業をどの藩に負担させようか思案していた。
吉宗は、この事を側近の老人・愚楽に相談すると、柳生藩には先祖代々より溜め込んだ莫大な隠し財産が存在すると言う話を耳にする。
剣術に優れ、しかも莫大な財産も持っていれば、いずれは幕府に反旗を翻すかも知れんと考えた吉宗は、日光東照宮の修復工事を柳生藩に負わせる事で隠し財産をすべて使わせる事に決める。
その頃、鼓芸人の与吉(渡辺いっけい)は、江戸の名門道場として名高い、司馬十方斎の後妻・お蓮(戸田恵子)に頼まれ、柳生屋敷に入り込み、柳生源三郎(RIKIYA)が十方斎の娘・萩乃(宮地真緒)との婚礼の引き出物として用意した壷を盗み出す。
しかし、与吉は柳生藩士達に追われる中、壷をぜんざい売りの子供・ちょび安に持ち逃げされ、運悪く、隻腕隻眼の凄腕剣士・丹下左膳(中村獅童)が住む河原のあばら屋に逃げ込まれてしまい、壷を左膳に取り上げられてしまうのだが、この壷こそ、柳生藩の隠し財産の在り処を示した家宝「猿の腰掛の壷」だったのだ…。
●感想
久しぶりに時代劇のチャンバラが観たくなり、前から気になっていた、中村獅童が主役を務めたこの作品をレンタルしてみました。
柳生藩の隠し財産の在り処を示した「猿の腰掛の壷」をめぐって、左膳、柳生源三郎、幕府隠密などが入り乱れて戦うのですが、柳生源三郎を演じるRIKIYAの演技が全然なっていない為に、彼が出てくると全てが台無しになってしまうという非常に勿体無い印象を受けました。
脇役を西田敏行、風間杜夫、大杉 漣などの大物俳優が固めている為に、RIKIYAの棒読み口調の演技がより一層強調され、彼のしゃべるセリフにことごとく違和感を感じてしまい、「どうして彼をこの役に選んだのか?」と言う素朴な疑問と腹立たしさが残ってしまいました。
主役の中村獅童は気合の入った演技で破天荒な左膳を魅せてくれ、「やっぱり彼はこういった威勢のいい役の方が似合っているなぁ~」と実感しました。
けれでも、私を一番ビックリさせたのは、ともさかりえの演技力の高さでした。
彼女は「お藤」という、左膳の無茶苦茶な行動にも動じず、べらんめい口調で文句を言いながらも、最後には全てを受け入れ、手助けしてやる「強さ」と「包容力」の両方を持った女性で、難しい役どころだったのですが、この役を誠に上手く演じ切っており、私には、ともさかりえの演技が劇中で一番輝いて見えました。
それとは対照的に、名門道場の娘・萩乃を演じた宮地真緒の演技には華が感じられず、「これもキャスティングミスだな~」と思ってしまいました。
●採点
私のこの作品に対する評価は65点です。
元々は去年に日テレ系列で放映されたテレビドラマなんで、クオリティーとかはこんなもんでしょう。
期待したチャンバラシーンも多く、中村獅童の暴れっぷりが気持ち良いので、そこそこの満足感は得られましたが、やはり、RIKIYAと宮地真緒のキャスティングミスが2人ともに重要な役柄だけに、私には気になって仕方ありませんでした。
結論として、キャスティングの重要さと俳優の演技力の大切さを改めて感じさせられる、少し残念な作品になってしまいました。
だから、この作品は無性にチャンバラが観たい方と先祖の家宝として壷を持っている方におすすめ致します。
最後にどうでもいいことなんですが、「左膳とちょび安が、THE BLUE HEARTSの「僕の右手」が流れる中、現代の浅草に出かけるエンディングシーンが一番おもしろかった!」と思ってしまったのは私だけでしょうか?
それでは、また何か観たら書き込みします。