リツゲイ稽古場日誌

劇団立命芸術劇場の稽古場日誌です。日々演劇と向き合う団員たちの思いが垣間見える、かも...?

獅子が帰りて、幕を引く

2015-09-23 19:31:13 | 2015年度秋公演
皆さま、こんにちわ。
最近のマイブームはレモンを焼くこと、3回生の新井です。
今公演では宣伝美術を担当します。

さて、今公演は卒団公演というものでして、この公演を以て3回生は卒団、引退となります。
3年間、本当に色々な方と出会うことが出来ました。
同じ劇団員、OBOG、多団体の方々、贔屓にしてくださる皆さま、本当にありがとうございました。

ここから少し昔の話をします。
私の下宿先のお風呂には、少し大きい鏡があります。
私の実家のお風呂には顔しか映らない小さな鏡しかなかったので、自分の上半身、角度によっては全身を映す鏡が、当時の私には少し珍しかったのです。
鏡に映る自分を見て思ったことは

「うわぁ、貧相な身体」

でした。
小さな背、脆弱な胸など至らぬ点はたくさんあります。
なかでも気になったのが、筋肉など見当たらない細い腕でした。
「この腕で何を掴めるというのか、この手で何が出来るというのか、この掌でどれだけのものが握ることが出来るのだろうか」
引っ越しして早々のセンチメンタルなハートだったからこんな阿呆くさいことを考えたのでしょう。
ただ今でも時々思います。
あの時から私の身体は変わらず貧相なままです。
ただ、何も掴むことが出来なかったとは思いません。
この手に冠を掴むことは出来なくても、たった一粒の原石を握りしめることは出来たのではないかと思っています。

変な話をしてしまい申し訳ありません。
いつもなら今回の公演のテーマはナンチャラカンチャラといってますが今回はやめておきます。
千の言葉より1つの行動、百回の「愛してる」という言葉より1回のキス!
皆さまのその目、その耳、そしてその心で感じ取ってください。

それでは、立命館大学衣笠キャンパス学生会館1階小ホールにてお待ちしております。
ガオォーン!ガオガオ!