Kakuma News Reflector 日本語版

カクマ難民キャンプの難民によるフリープレス
翻訳:難民自立支援ネットワークREN
著作権:REN(無断引用転載禁)

2010年6月号  ある殺人事件

2010年11月17日 | 和平と治安
エチオピア人でもあるトゥルカナ出身の女性が死体で見つかった。死体は翌朝発見されるまで、鍵をかけた食料品店に放置されていた。

M.Mと判明したこの女性は、エチオピア難民と結婚し、二人の子どもの母親になった。事件はエチオピア・ コミュニティーで今年3月初旬に起きた。この日は材料調達の日で、女性は家を出て小麦粉を買いに行った。買い物をした後、夕方に取りに来るからと言って品物を店に置いていった。彼女が品物を取りに店に戻ったとき、店の主人は夕食に出かけようと店を閉めているところだった。しかし店の主人は女性に店に入ってよいと言い残し、すぐに出て行った。

店の主人が戻ると、女性は彼のベッドに横たわっていて、帰るように促したが、動こうとしなかった。彼女は出て行くのを拒んだ。彼は力ずくで彼女を追い出そうとして格闘になり、女性は死亡した。殺人者となった店の主人は隣人に電話をかけ、「俺はいま旅に出ている。誰も俺の店を開けるなどのおせっかいを焼かないでくれ。俺の言うとおりにしてくれ。俺は罪を犯した。警察以外の者は、店のドアを開けるな」と話したという。エチオピアのリーダーによると、この殺人者がナイロビに逃亡中に携帯電話で秘密をばらさなければ、この事件はコミュニティーで誰ひとり知らずに過ぎてしまっただろうという。

殺人者(M.X)の近所の人たちは驚いてコミュニティーリーダーにこの状況を話し、リーダーは即座に警察を呼んだ。警察は地元警備員を同行して車でかけつけ、食料庫をこじ開けて中に入り、女性の遺体を発見した。遺体はエカレ(故人)であることが判明した。部屋中に物が散乱していたが、目に見える傷や血痕は見当たらなかった。

遺体はカクマ難民病院に運ばれ、検死が行われた。匿名希望の検査官は、女性は内出血によって死亡し、鈍器の様なもので殺された可能性があると述べた。残された子どもたちの父親によると、事件前の彼女は家族や実家に対して、「言う事を聞かず、無頓着」だったそうだ。子どもたちは父親に面倒を見てもらいながら、タラチ幼稚園に通っている。あるコミュニティーメンバーは、「彼女は大酒飲みで、あの店主と浮気をしていた」と言っている。

事件の翌日、殺人者の身元が判明し、彼がキタレの町に到着する前にカイヌクにて逮捕された。彼はカクマ警察に戻され、そこで法の裁きを受けることになっている。


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