Kakuma News Reflector 日本語版

カクマ難民キャンプの難民によるフリープレス
翻訳:難民自立支援ネットワークREN
著作権:REN(無断引用転載禁)

2011年8月号 国連が派遣した若者の代弁者、カクマを訪問

2012年06月26日 | 最新ニュース
国連派遣の若者の代弁者モニク・コールマンさんが2011年5月5日の木曜日にカクマ難民キャンプを訪れた。コールマンさんは、彼女が主演のハイスクール1や2の映画で良く知られている。

コールマンさんは、UNHCRの派遣団と一緒に旅をしており、2011年5月1日の日曜日午前10:17にナイロビに到着した。彼女は、UNHCRの構内に入る前に、ナイロビ空港の滑走路上で、UNHCRのスタッフや他の関係者の歓迎を受けた。ケニヤに滞在する間に、この若いアメリカ人の女優はたくさんの場所を訪問し、カクマには5月5日に到着して、二日間のカクマキャンプと周辺地域の視察任務をこなした。彼女は、ロドワール地区の公衆衛生プロジェクトとカレムチャックヒルに近い難民女学校を訪れた。

彼女は、世界中の若者たちが立ち向かっているさまざまな挑戦を支援する資金を募るために、今年の一月から世界行脚をしている。国際若者年の一環として、彼女の狙いは、世界中の若者たちが直面しているさまざまな問題に多くの人の注意を喚起することにある。国際若者年は、2010年の8月に、国連とケニヤ青年省がその他の青年支援組織と共同で、ケニヤで始められた。カクマキャンプでは、若者向けの催しが、LWFの若者支援オフィスによって展開されている。オフィスは、文化祭、演劇界、討論会、スポーツ大会やスポーツ施設の提供など、さまざまな興味深い機会を若者たちに準備している。

しかしながら、オフィスは、失業問題、貧困、麻薬や薬物乱用、性と生殖に関する健康問題などの、より重たい問題について取り組むためには、まだ、組織化された方法を持っていない。“カクマの若者たちは、耐えられない状況にいる。そのため、多くの若者は学校を退学し、危険の多い活動や行動に巻き込まれてしまっている。” LWFの若者支援オフィスのスタッフは、カネレのインタビューでこう述べた。

若者の代弁者は、若者グループ、CBO、人道主義エージェントとのミーティングに大きな興味を示した。彼女は、東アフリカの難民キャンプに閉じ込められているさまざまな思いに対して、温かい思いやりをあらわしていた。彼女は、カクマキャンプでの難民の収容生活を直接目の当たりにした。限られた時間にも関わらず、カクマ1のマーケット付近からUNHCRの野外分署1,3に向けて、UNHCRのトラックの薄く色づいた荷台の上から写真を撮りながら視察した。

彼女はまた、カクマ1の若者スポーツセンターも訪れた。そこでは、キャンプの各所にある野外分署の掲示板に留められた小冊子に、難民たちの不平や不満が込められていることを知った。難民のスタッフによると、UNHCRは事前に掲示板の中身を変えたという。 ”国連の視察団が、午後分署を訪問するという情報が伝えられた後で、私は、不満の取り扱いの手順を厳守するよう記載された新しいメッセージが掲示板にピンで留められているのを読んだ。” とLWF平和構築チームのスタッフは述べた。もう一人の目撃者であるブロック8ゾーン2に住むソマリア人は ”UNHCRのコミュニティサービスの職員が、野外分署の仕事についての新しいメッセージを掲示板や壁に貼っていくのを見た。これらのことは、彼らの思惑とは反対に、訪問者たちに、ここでは難民に対して、物事が如何に進められているのかを示していくことになるだけだ。” と付け加えた。

若者の代表として激しい意見を持つコールマンさんは、キャンプの生活の中に前向きな視点が見えたことに感激した。カクマの若者とのさまざまな意見交換の間、彼女は、難民や地域の若者の要求について辛抱強く聞いていた。キャンプからほとばしる声なき叫びに耳を傾け、温かい同感のほほえみを浮かべた。 “我々はモニクを声の伝道者と認めた。彼女は機知に富んだ若者の先導者だ。若者たちを、社会を前向きに変革させていく戦士たちにかりたてていく。” カネレのリーダーはこう述べた。

彼女は若者たちに変革の礎になるよう強く求めた。 “我々は一緒になって変革を進めなければならない。私は、あなた達が自分達の生活をより良く変えていくような人々になって欲しいと思う。
あなた達の手の中には、大きな責任が握られている。私のこの訪問の目的は、全ての若者たちが、自分たちのために、自分たちの世界のため、自分たちの要求の実現のために声を出していくように励ますことです。“ カクマの若者に向けたスピーチで、コールマンさんはこう述べた。彼女はこの後、2010年8月12日にスタートし、2011年8月11日まで続く国連の国際若者年を盛り上げるため、ウガンダ、南アフリカ、ヨーロッパ、南アメリカを周る。一番の目的は、地球規模で、ある地域的で、あるいは個別の国々で、どこででも若者に影響を与えている様々な問題点に、若者たちの注意を喚起し、一緒に立ち向うよう薦めていくことにある。


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