２００９年１月号 64%の生徒が初等教育修了資格試験に失敗

【写真】キャンプの小学校の集会に集まる生徒たち
2008年のケニア初等教育修了資格試験（KCPE）に合格したカクマ難民キャンプの生徒は、わずか36％だった。カクマキャンプのいくつかの小学校で試験を受けた1215人の生徒のうち、中等教育に進むだけの学力があると認定されたのは440人。合格した生徒のうち、女子は50人だった。
KCPE試験の最低合格点は500点満点のうち250点である。2008年の成績は平均点が220点で、2007年の平均226点よりやや低くなった。最高点の男子生徒は365点をとったが、最高点の女子生徒二人は310点で同点だった。
2008年にLWF教育部門はいくつかの問題に遭遇し、それが生徒の成績が2007年から下がったことに影響した。2005年から2008年の間に、LWF教育部門は、十分な養成課程を経た教師215人の大半を失った。彼らの多くがカクマを去ってスーダンに帰還したからだ。
教師が不足したので、LWFは教師の最低要件を下げ、質の低い職員を雇用せざるを得なくなった。その結果、2008年の教師のほとんどは経験のない新採用の人たちになった。
2008年の他の問題には、キャンプ内のいくつかの小学校の閉鎖と教師の頻繁な入れ替わりがある。一つの原因は次のように説明される。難民のインセンティブ（報酬）教師は給与の額が変わるのを期待するが決して実現しない。その結果、教師は年度の終わり近くには、やる気を失ってしまう。
KCPEの成績の悪さに影響を与えるもう一つの要因は、スーダンの新しい教育政策だろう。スーダン難民帰還に関する三国協定により、スーダンの生徒は、中学校の第一学年に入学する資格がなくなった。
ある小学校の視学官は言う。「スーダンの生徒の大半は試験の期間中にすでに希望を失っている。それは、たとえ良い点を取っても、キャンプの唯一の無料の中学校に席がないことを彼らは知っているからだ」。
KCPE試験に合格した生徒のうち、400人（90％）はスーダン人で、中学校に進むことを許されていない。男子も女子もトップテンは全員スーダン人である。
2008年の試験には1318人が出願したが、実際に受けたのは1215人だった。