Kakuma News Reflector 日本語版

カクマ難民キャンプの難民によるフリープレス
翻訳:難民自立支援ネットワークREN
著作権:REN(無断引用転載禁)

2012年4月号 難民の子ども2人、雨季に現れる川で溺死

2012年06月29日 | 最新ニュース




「一緒にお昼を食べたのに、その直後に子どもたちがおぼれたと聞いて、ショックを受けました。子どもたちが息絶えているのを見た時も、本当だとはとても信じられませんでした」

難民たちに大きな被害を与えた滝のような土砂降りが降り続いた後2,3日たって、大湖地方から来た難民家族が12歳と15歳の少年を水たまりの中で亡くした。家族の話によると2人の少年は、2011年12月27日の午後3時45分頃、昼食を食べた後、同じブロックの友達と一緒に遊びに出掛けた。「子どもたちが溺れたと聞いてショックでした」と 母親は言う。「ちょっと前まで一緒にお昼を食べていたので、耳を疑いました。すぐかけつけたけど、もう死んでいました」

事件が起きたのは午後4時頃。雨期になると川になり、煉瓦造りや野菜の水洗いが行われるナベク側。二人の少年は、カクマ1、ゾーン4、ブロック1のブルンジコミュニティーから来ていた。目撃者によれば、彼らは二人とも泳げず、澱んだ水たまりの深みにはまって、そのまま水の中に沈んだようだ。兄の方が深みに入り、弟が助けようとしたが、残念ながら、そのまま二人とも溺れてしまった。「沢山の子どもたちが泳いでいた。一瞬の間に、一人が溺れた。僕は大声で助けを求めたが、周りには、小さな子どもたちしかいなかった・・・」というのはキャンプの小学4年生、アレックスだ。コミュニティーの仲間たちが現場に駆け付けたが、既に二人は水の中で死んでいた。事件は、UNHCRとLWFのキャンプ保安係、さらにケニア警察にも報告された。UNHCRの現地保安スタッフが現場を訪れて家族を慰めた。遺体は引き揚げられ、難民キャンプの病院霊安室に運ばれた。翌日、葬儀のために家族に引き渡された。

幾つかのレポートが指摘している。キャンプを囲んでいる山岳地帯に降る雨や、ウガンダ側からの雨水は必ずキャンプに季節的な洪水をもたらし、そのたびに、何人かの命が奪われる。2年前には、カクマミッション病院の車が、カロベイ村で泥水にはまり、1人の看護婦と2人の医療関係者(そのうちの1人はIRCキャンプ病院に勤務)が亡くなった。2011年11月には、カクマ1、ゾーン2、ブロック10で3日続いた洪水で、ハッサン・サデという19歳のソマリア人男性が行方不明になった。家族によると、ハッサンはカクマで精神障害を起こしていたという。2日後、彼の溺死体は、カクマキャンプのロキチョキオ道路から20km下流の砂地の水たまりに埋もれているのが見つかった。

安全対策が講じられ、すべての人道支援団体は、キャンプの中でも外でも、氾濫中の川には決して近寄らないようにと注意を喚起した。カネレも難民たちに強く訴える。キャンプでは泳がないこと。また危険な地域では子どもたちから決して目を離さないこと。


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