2019年7月号 カロベイエイ居住区でのギャングによるレイプ

KANEREスタッフライター

伝えられたところによると、2019年2月3日午後1時ごろ、カロベイエイ居住区内に住む南スーダン人の女性がレイプされた。男たちは粗造りの武器で武装して家に入りこんできたという。女性が親戚の家でテレビを見たあと帰宅するときに、後をつけてきた。

「何か音が聞こえましたが、猫か何かだろうと思いました。2人の男に後を付けられているのに気づいたのは、その時です」彼女は涙をこらえながら話した。

KANEREの取材に答えた地域の警備員は、家の中から助けを求める叫び声がして目が覚めたという。

被害者の話は続く。「彼らは大きなナタを私の首にあてて、私を殴り始めました。片方の男はナタを持ち、もう一人は大きな金属製のスツールを持っていました。一方の男にとても大きな手で顔を殴られました。一人が私の脚を引っ張ると、ナタを持った男が私に、地区のパトロール隊に気づかれるような音を立てないようサインを送り始めました」


【写真】難民女性がギャングにレイプされたいうカロベイエイ難民居住区　2019年2月KANERE撮影

ルーテル世界連盟（LWF)で働く難民スタッフはKANEREに次のように話した。「最近、物事がとてもややこしくなっています。警備を信頼できない状況なのです」

「私は協力しなかったら殺すと脅されました。彼らは力ずくで交互にレイプし始めたんです。動くことも悲鳴を上げることもできませんでした。そうしなければ殺されていたでしょう。抵抗したらいつでも行動を起こせるように、一人はいつも準備していました。彼らはスワヒリ語で何度も警告しました。もし私が叫んで救助がきたら、誰かまわず殺すと」

この事件は、ヴィレッジ１コンパウンド6で起きた。「レイプされた家は母の住まいのすぐ隣なんです。母が物音に気付いて様子を見にくるのではないかと、とても心配でした。彼らは私をレイプし続けました。2番目の男にレイプされても抵抗しなかったのに、殴られました。顔や胸や脚を蹴られたり、はたかれたり、殴られたりしました。へたり込んで、ほとんど動けないにもかかわらず。あの酷い目にあった夜の最後の記憶は、2番目の男にレイプされたことです。その後、意識を失いました。翌朝、病院の一室で目を覚ましました。」

武装した男たちが立ち去ったあと、家族が彼女を見つけ警報を鳴らした。地元警備員と地域コミュニティの人たちが素早く行動を起こした。しかし彼らが到着したときには、容疑者2人はとっくに立ち去った後だった。

事件はカロベイエイ居住区のケニア警察に通報された。女性は南スーダンの戦争から逃れ、2016年に家族と共にカクマにやってきた。

性的および性別に基づく暴力(SGBV)の被害に遭った難民を支援することになっている機関は、今回のケースには今のところ対応していない。