Kakuma News Reflector 日本語版

カクマ難民キャンプの難民によるフリープレス
翻訳:難民自立支援ネットワークREN
著作権:REN(無断引用転載禁)

2018年12月号 南ニューハンプシャー大学のグローバル教育活動とイエズス会ワールドワイド・ラーニングがカクマ住民に新プログラムを導入

2019年07月07日 | 教育
KANERE記者 エブッサ・トロッサ

カクマの最新高等教育プログラム受講の生徒たちは、地域の専門家たち、事業指導者、各種機関の代表者たちと話し合う機会を得た。

今年南ニューハンプシャー大学(SNHU)のグローバル教育活動(GEM)はイエズス会ワールドワイド・ラーニング(JWL)と協力して、難民と地元コミュニティの22人の学生を、米国公認の学士号取得講座に登録した。GEMは、カクマ1のJRSのアルッペ学習センターを基地として、オンラインカリキュラムと教室での学習を織り交ぜた学習プログラムで、JWLとSNHUの共同事業となる。

6月にシルガ・スプリングスで行われたイベントでは、GEMの生徒たちを、カクマ近在の事業家や各種機関の職員といった潜在的投資家たちに紹介した。プログラム推進者のデニス・モマニー氏はこの企画を「知識と仕事の融合」であり、生徒たちと将来の雇用者を引き合わせる試みでもある」と説明している。


【写真】 地域職業人とのネットワークイベントに参加した学生たち

この新しい企画は、学ぶ者たちに教育的成果と雇用の実現の両方を目指している。学生たちは、学位取得のための教科を学ぶ一方で、インターンとして仕事をしながら経験を積み、将来の仕事に道筋をつける支援も受けられる。

プログラムは従って、UNHCRの受益者を対象にした自立促進運動とリンクしている。UNHCR生活支援ユニットのエディス・イングティアは、聴衆の中の難民学生と話をしながら、彼らの持つ技術を活用する方法を見つけなさいと励ましていた。彼女はまた、難民はもう単なる経済の足手まといではなく、移住者やケニア人の雇用創設者になれるという認識がケニアで拡がっているのを喜んでいた。

しかしながら、ケニアの難民雇用法にはまだ規制がかかっている。2006年の難民法は、難民はケニアで生計を立てようとする他の非国民と同様に、就業許可証を取得しなければならないと明記している。しかし、2012年のケニア国籍と難民に関する法令スケジュール7に明記されているクラスM許可証などの必要書類を得ることも、官僚主義の弊害により長い間滞っている。

改定される難民法は、難民の雇用、土地や財産の保護などについて、より前向きな条項が加えられると期待されたが、ケニヤッタ大統領は昨年、その法案が提出されたときに拒否した。


【写真】 カクマのグローバル教育活動

それでもなお、カクマでは、現実の経済実践だけでなく、将来の投資を見据えた潜在的市場性の視点からも、活発な経済論議・活動が増えてきている。世界銀行は、地域経済における難民キャンプの効果を検証して、「それは我々の裏庭だ」 というタイトルの報告書にまとめた。国際金融公社(IFC)も最近楽観的な報告を出版し、カクマは個人投資家にとって潜在的な魅力ある投資先だと書いている。

難民コミュニティの受益者の一人であるジロー氏は 「このプログラムは快適なうえに本当に役に立つ」 と話した。


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