Kakuma News Reflector 日本語版

カクマ難民キャンプの難民によるフリープレス
翻訳:難民自立支援ネットワークREN
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2018年12月号 コミュニティ内の争いで二人が殺される

2019年07月07日 | コミュニティーとカルチャー
KANERE記者タット・ニンク

女性を巡る口論から、少なくとも二人が死亡し、多数が怪我をした。

2018年12月10日午後8時25分頃、カクマ3(ブロック13、ゾーン1)の南スーダン難民居住区で争いが勃発した。争いは、ヌエル族に属しているある氏族の人々が、紛争中の他の氏族への復讐を企てたことで起きた。

「両氏族は共にルオヌエル族で、争いは昨年から繰り返されている」とカクマ4のコミュニティ保安官ガット・ダックは説明している。

紛争は2017年の半ば、モー氏族の少年がガトバル氏族の娘を非合法に妊娠させたと告発されたことから始まった。娘の兄が、モー族の一人を殺害したとして告発された。ガトバル・コミュニティの長老は、娘の兄を拘束し、事件の拡大を防ぐためにケニア警察に引き渡した。それ以来、マトムと確認されたその男は、ロドワー刑務所に留置されている。

「マトムは殺人容疑者として投獄されているが、妹を妊娠させた男はカクマから逃げている。娘は今、生まれた子供と一緒にUNHCRの保護地域にいる」とスーダンの若手リーダーはKANEREに話した。

今回の事件は、娘の親戚が、妊娠に責任のある少年を探し出すためモー族のコミュニティに出かけたことから始まった。彼らは少年を見つけられなかったが、モー族のメンバーから抗議が起きた。これがたちまち激しい喧嘩となり、モー族の二人が殺害され、スーダン人の両コミュニティ間に新たな緊張状態が生まれた。

KANEREはコミュニティの保安官への聞き取りから、死亡を確認した。彼はまた、この争いは2017年に始まったと断言した。

両部族は、なた、金属棒、木製杖、石などを使い、少なくとも合わせて20人以上が負傷した。若手リーダーがカクマ3の合同部族会議で語ったところでは、ほとんどの負傷者はキャンプの医療施設で手当てを受けたが、二人は重傷のためロキチョキオの病院に運ばれた。

ケニア警察が現場に駆けつけ、双方の15人を拘束した。彼らのほとんどは、争いの継続を避けるために事情聴取後に釈放されたが、張り詰めた緊張状態はその後数週間続いた。

認められない妊娠についての口論以外にも、両部族は少なくともこの2年間、サッカー大会、結婚式等他の場所でも争いを続けている。キャンプ当局は、意見の対立や不法行為から生じる不測事態に対して保安警告を発しているが、復讐に燃える若者たちの間では、暴力沙汰にエスカレートしそうな集会が繰り返されている。

「南スーダンコミュニティでの女性を巡る争いは、常に悲惨な結末に向かう危険をはらんでいる」とヌエル・コミュニティの長老の一人が語っている。


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