ハラボジの履歴書

祖父が日本に渡って来なければならなかった物語を記憶に基づき
在日100年が過ぎようとしているいま書き留めておく。

長田温泉物語

2007年05月05日 | Weblog
 阪神大震災があって、長田区内の銭湯が多く被害を受けた。
庶民のコミュニケーションの唯一の場であり、湯上りにちょっと一杯そんな風情も無くなりつつある。経営的には人口が減ったこともあり、閉める銭湯がおおくなっている。
逆に震災以降、ボーリングを行い堀温泉を彫る銭湯も多くなったが、最近にいたっては、大規模な駐車場を完備したスーパー銭湯があちらこちらに出来て、従来からあった銭湯の経営はますます厳しくなって、存亡の危機に瀕している。
震災以降の再開発で大規模店の進出がさらに加速して、これまでの個人商店が廃業していく。この格差はどうすることもできず、時代の流れであり再開発の大きな影響がいまここに来て大きな姿を現し始めた。
しかし、ここに住む住民は強かなところもあり、愚痴をあげながら、時代の流れに順応していく。
高齢化と、地場産業の空洞化の進む中にあってもこの長田からは出ようとはしない。この地域の空気そのものが他の場所にない、庶民の身の丈にあった環境があるからだ。

写真   再開発地区内での足湯温泉 国道2号線に面する 無料