☆どのみちこの道!☆

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日常+本や映画の感想を思うままに綴っています。

さいはての二人・・・鷺沢 萠

2006年06月28日 | 
「家族」、「居場所」、「死」について描いた、鷺沢 萠の最後の傑作短編集。

本は、あまり買わないが、本屋は好きでよく行く。
ミステリーものや、時代小説ものが好き。
でも、漫画も好きかな・・・
今立ち読み中は、「きょうの猫村さん2」お昼休みの密かな楽しみかな

そして買う買わないを別として、書店で新刊本のチェックはしている。
オビの北上次郎の「切なくて、胸がきゅんとなる小説ばかりなのである。」という解説と美しいカバーに惹かれて去年購入。以来、何度か読み返している。



切ないとか悲しいという感情だけでは表現しがたい。
決して甘いラブストーリーとも違うが、ふと気がつけばまた手にとってしまう本だと思う。きっと自分も疲れていたり、寂しかったりしたときに手が出るのかもしれない。みんな自分の居場所や、誰かとのつながりを求めているのだなぁと、主人公たちの哀しみと重ねて思う。
いったい、いつになったらこういう思いとサヨナラできるのかと思ったりもするが、生きてることを感じるのは、楽しいときばかりでなく死にたいぐらいの喪失感と苦しみがある時でもあるなと最近気がついたりもする

「さいはての二人」の主人公 美亜が、朴さんに「この人はあたしだ」と感じたように、私もこの本の中にいて、主人公たちにそんな感情を抱くことができるような作品だった


残念ながら、この文庫本を私が手に取ったときには著者はもうこの世にいない人だった
お名前は、私の大好きなスヌーピーの本の翻訳もされている方なので知ってはいたが。。。
亡くなった事は、いまでも「どうして・・・?」と思わざるを得ない哀しい事実だ







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