☆どのみちこの道!☆

いらっしゃいませ♪
日常+本や映画の感想を思うままに綴っています。

夏の庭 The Friends ・・・・湯本香樹実

2009年08月19日 | 
児童文学者協会新人賞 児童文芸新人賞 ボストン・グローブ=ホーン・ブック賞他受賞多数 
12歳の夏、ぼくたちは「死」について知りたいと思った。そして、もうすぐ死ぬんじゃないかと噂される、一人暮らしのおじいさんを見張り始めて…? 三人の少年と孤独な老人のかけがえのない夏を描き、世界十数ヵ国で出版され、映画化もされた話題作。
(出版社/著者からの内容紹介)




古本屋さんで100円になっていたので購入。途中から「これ昔読んだ」って気がついたけれど、投げ出すことなくひきこまれました。
購入した数冊の中で、ピカイチに良かったです
読後、主人公の男の子達が感じたであろう感情や感覚、ワタシが忘れないと思っていたのに、大人になるにつれて忘れてしまった記憶と感覚がよみがえる感じがしました。最近、「生きているってなんだろう」とか「死ぬとき」の事を考える事があったのですが、原点に戻るような新鮮さが得られた本でした。
よい本に再びめぐりあえました

扉をたたく人

2009年08月09日 | 映画
あらすじ

コネチカットで暮らす大学教授のウォルター(リチャード・ジェンキンス)は、妻と死に別れて以来本を書く事にも、教える事にも情熱を燃やせず憂鬱な日々を送っていた。ある日、出張でニューヨークを訪れた彼は、マンハッタンにある自分のアパートで見知らぬ若いカップルに遭遇する。知人に騙されて住んでいたというそのカップルは、シリアから移住してきたジャンベ奏者のタレク(ハーズ・スレイマン)と彼の恋人でセネガル出身のゼイナブ(ダナイ・グリラ)だと名乗る。(goo映画より)



感 想

非常に地味なオープニングで、アダルトな雰囲気漂う落ち着いたお話でしたが、よい映画でした。ジャンベを通して、生きる喜びや人と繋がる事の素晴らしさを思い出した、ウォルターの姿は情熱的で[COOL]でした。

俳優さんが皆さんとてもよいです。
ウォルター役のリチャード・ジェンキンスはもちろん、タレクの母親、モーナ役のヒアム・アッバスは、口調も動きも地味なんだけど、目だけで表情変えてくるような演技でしかもセクシーでした。
そして、映画とはいえ、アメリカの不法滞在に対する現状が、ワタシが想像していた事よりも、かなり冷酷で事務的な法の下に成り立っているんだなぁと知りました。
シンプルだけど、ジャンベと同じで胸を打つ映画でした





神の守り人(来訪編)(帰還編)・・・上橋菜穂子

2009年08月01日 | 
あらすじ
女用心棒バルサは逡巡の末、人買いの手から幼い兄妹を助けてしまう。ふたりには恐ろしい秘密が隠されていた。ロタ王国を揺るがす力を秘めた少女アスラを巡り、“猟犬”と呼ばれる呪術師たちが動き出す。タンダの身を案じながらも、アスラを守って逃げるバルサ。追いすがる“猟犬”たち。バルサは幼い頃から培った逃亡の技と経験を頼りに、陰謀と裏切りの闇の中をひたすら駆け抜ける。(「BOOK」データベースより)



いつもながら、1ペエジ目から入り込んでしまって、一気読みするしかない状況に陥ります。他の事ができない。目が離せないドキドキ感をまちがいなく味あわせてくれる作品でした

バルサは強い用心棒ですが、アスラに宿るのはこの世のものではない、残忍で容赦ない血を欲する「タルハマヤ」という神の鬼子です。アスラがタルハマヤに頼る事に罪悪感をもたずにいる時、バルサがアスラにいうセリフで、「よい人を救ってくれて、悪人を罰してくれる神には出であった事がない。そんな神がいるなら、この世にこんなにも不幸があるはずがない」というような事を言います。
とてもストレートで、ファンタジー本にしては夢のないセリフだけど事実だなぁーと、何度も反復しつつ頷きまくりました。
「守り人」シリーズに出てきた子供はバルサに出会って、確実に大人になります。アスラもチキサも。しかも、とても強くよく考えられるコに。読んでる子供達も、きっと一歩大人になれる物語なんじゃないかなーと思いました

次は「旅人」シリーズ第二弾。
待ち遠しいっ。早く文庫ででてくれーー