・経緯
現状パワーアンプとして、中国SMSLのディジタルパワーアンプSA-98E(100W[8Ω]x2)を使っているのだが、入力側のボリュームを回すと直ぐに大音量になる。
CDプレーヤー(CD-N301)を導入したが出力レベルが高く、パワーアンプのボリュームを7~8時の位置まで絞り込まないと駄目だ。ちょっと動かすだけで、音量が大きく変化する。
どうも、ボリュームの抵抗変化特性カーブがBカーブ(リニア)らしい。
と、言うことで、抵抗変化特性がAカーブ(2次関数の右側部分のカーブ)のボリュームに交換することにした。
・筐体からフロントパネル、バックパネルを外す
WEBの情報から、ボリュームはアルプス電気のRK097とわかったのだが、ボリュームの軸の長さと、ボリュームが素直に回路の入力部に実装されているかを調べる必要がある。
まずは筐体を分解しようとしたのだが、フロントパネル、バックパネルの止めネジに、特殊ネジが使われている。
フロントパネル側
バックパネル側
数年前に安く購入した中国製のドライバービットセットを持っているので、特殊ネジの頭と合わせていく。
いろいろ試して、トルクス(T)でゆるいながらも合ったので、トルクスプラス(IP)だろう。との結論に達した。
トルクスプラスのビットは持っていないので、Amazonで探すと、中国製の安い製品にはトルクスプラスのビットは含まれていない。日本製の高い製品しか見つからなかった。
これからは、トルクスプラスの利用が増えるだろうとして、止む無く日本製のビットセットを購入した。
問題なく、筐体からフロントパネル、バックパネルを外せた。
・ボリュームの品番を特定し注文する
筐体からバックパネルを外すと、バックパネルと一体化したプリント板が出てきた。
整然と部品が並べられている。
左側の小さな放熱板の下に、100W(8Ω)x2を出力するディジタルパワーアンプが実装されている。
半導体技術は、メモリーの微細化(プロセスルール)だけでなく、アナログの分野(高速、低ON抵抗)でも進んでいる。
左下のボリュームを交換したいので、ボリュームの特性を調べた。
操作部長さ15mm、全抵抗値20KΩで、抵抗変化特性カーブがリニア(Bカーブ)のようだ。
ボリュームの位置も、素直に回路の入力部に実装されている。
アルプスのRK097ボリュームのカタログでは、Aカーブで操作部長さ15mmの製品は、全抵抗値10KΩの1点(RK09712200MC)しか無かった。ボリュームを、RSに注文した。
・ボリュームを交換し、電源をコネクター式から直結にする。
ボリュームが届いた。
PWBから現状の黒色ボリュームを外し、新しい緑色のボリュームを取り付けた。
なお、PWBのグラウンド面が両面をほとんど覆っており、保有している30WのハンダゴテではPWBの放熱に太刀打ちできなかった。60Wでもきつかったが、なんとか部品を外せた。
電源は、コネクターをインターフェースに用いていたが、コネクタをPWBより外して、単線2線の直結とした。
・改造アンプを使ってみる
ボリュームの位置は、7~8時の位置から9時の位置になった。費用と手間を考えると、ちょっと効果が低い。
電源を単線2線の直結とした結果だが、低域の駆動力が増えたように感じる。 けど、プラシーボ効果かな。
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