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ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (じーじ臨床心理士・赤坂正人)     

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で、じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや原っぱカウンセリングなどをやっています

藤山直樹『続・精神分析という営み』2010・岩崎学術出版社-その2・「甘え」と秘密をめぐって

2025年07月25日 | 精神分析に学ぶ

 2022年8月のブログです

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 藤山直樹さんの『続・精神分析という営み』(2010・岩崎学術出版社)を久しぶりに再読しました。

 今回もいろいろなことが勉強になりました。

 特に今回、じーじが参考になったことは、「甘え」と秘密の関係と、自由連想についての考察。

 いずれも鋭いです。

 秘密の問題については、精神分析でいろいろな方が論じていますが、今回、藤山さんは、「はにかみ」と「甘え」いう現象を取り上げて説明をします。

 そして、おとなになるためには秘密が必要であり、それが「甘え」や「はにかみ」の世界に包まれるような関係が大切といいます(それで合っていると思うのですが、間違っていたら、ごめんなさい)。

 一方、自由連想。

 藤山さんは、自由連想は、単に自由に連想をすること、ではなく、自由に連想をしたことを語ること、に意味があるといいます。

 そして、患者さんが治療者に連想を語ることの一方、治療者は連想したことのすべてを語らず、もの想いすることの重要性を説きます。

 改めて、そう指摘をされると、本当に大事な点だな、と思います。

 まだまだ勉強不足で拙い理解だとは思いますが、さらに勉強を深めていきたいと思います。        (2022.8 記)

     *

 2025年7月の追記です

 秘密とおとなの関係について考えます。

 憎悪をあからさまに表現することが内外で増えていますが、生産的とは到底思えません。非常に子供っぽい印象を受けます。

 感情のぶつけ合いだけで、おとなの話し合いになっていないのです。

 おとなの世界になるためには、やはり抑制的で落ち着いた、ゆとりのある態度が必要なのでしょう。

 何でもあからさまに言ってしまうのではなく、時には言わないことも必要であって、そこに秘密や内緒、思いやりなどの配慮が大切になってくるような感じがします。

 おとなになるためには、やはり秘密や思いやりが大切なようです。     (2025. 7記)

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 ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人)のご紹介

 経歴 

 1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。

 1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。 

 1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通うが、落ちこぼれる。 

 1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事するが、落ちこぼれる。

 1995年頃、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。 

 2014年、定年間近に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。 

 2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。

 仕事  心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを研究しています。

 所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会

 論文 「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか 

 住所  新潟市西区

 mail      yuwa0421family@gmail.com  


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