2022年8月のブログです
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藤山直樹さんの『続・精神分析という営み』(2010・岩崎学術出版社)を久しぶりに再読しました。
今回もいろいろなことが勉強になりました。
特に今回、じーじが参考になったことは、「甘え」と秘密の関係と、自由連想についての考察。
いずれも鋭いです。
秘密の問題については、精神分析でいろいろな方が論じていますが、今回、藤山さんは、「はにかみ」と「甘え」いう現象を取り上げて説明をします。
そして、おとなになるためには秘密が必要であり、それが「甘え」や「はにかみ」の世界に包まれるような関係が大切といいます(それで合っていると思うのですが、間違っていたら、ごめんなさい)。
一方、自由連想。
藤山さんは、自由連想は、単に自由に連想をすること、ではなく、自由に連想をしたことを語ること、に意味があるといいます。
そして、患者さんが治療者に連想を語ることの一方、治療者は連想したことのすべてを語らず、もの想いすることの重要性を説きます。
改めて、そう指摘をされると、本当に大事な点だな、と思います。
まだまだ勉強不足で拙い理解だとは思いますが、さらに勉強を深めていきたいと思います。 (2022.8 記)
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2025年7月の追記です
秘密とおとなの関係について考えます。
憎悪をあからさまに表現することが内外で増えていますが、生産的とは到底思えません。非常に子供っぽい印象を受けます。
感情のぶつけ合いだけで、おとなの話し合いになっていないのです。
おとなの世界になるためには、やはり抑制的で落ち着いた、ゆとりのある態度が必要なのでしょう。
何でもあからさまに言ってしまうのではなく、時には言わないことも必要であって、そこに秘密や内緒、思いやりなどの配慮が大切になってくるような感じがします。
おとなになるためには、やはり秘密や思いやりが大切なようです。 (2025. 7記)
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ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人)のご紹介
経歴
1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。
1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。
1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通うが、落ちこぼれる。
1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事するが、落ちこぼれる。
1995年頃、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。
2014年、定年間近に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。
2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。
仕事 心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを研究しています。
所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会
論文 「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか
住所 新潟市西区
mail yuwa0421family@gmail.com