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ゆうわファミリーカウンセリング新潟 (じーじ臨床心理士・赤坂正人)     

こころと暮らしの困りごと・悩みごと相談で、じーじ臨床心理士が公園カウンセリングや原っぱカウンセリングなどをやっています

西丸四方『彷徨記-狂気を担って』1991・批評社-時代に流されない真摯な精神科医に学ぶ

2025年02月19日 | 精神科臨床に学ぶ

 2019年のブログです

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 西丸四方さんの『彷徨記-狂気を担って』(1991・批評社)を再読しました。

 西丸さんはドイツの伝統的な精神医学であるシュナイダーさんやブロイアーさん、ヤスパースさんなどの本を翻訳されたかたで、松沢病院や信州大学病院などで精神科臨床にあたられたかた。

 その見識と実践はすごいです。

 偉い先生なのですが、飾りが全然なくて、いつも本音で語られている印象で、そのざっくばらんさは魅力です。

 幻聴についての考察など、オリジナルな発想で、とても興味深い検討がなされていて、じーじももう少し考えてみたいと思うところが多々ありました。

 また、精神科臨床の実践がとてもていねいで思わずうなってしまいます。

 トイレのたれ流しで、トイレットペーパーを集めてしまう患者さんについて、細やかにその日常行動を観察し、それまで誰もが気づかなかった不潔恐怖に気づき、ていねいな対策を講じた結果、患者さんの症状はなくなります。

 たんに精神病の症状だと皆があきらめていたことがらを解明するその姿に感動します。

 このような細やかで、ていねいな診療がいくつか紹介され、本当に感心させられます。

 他にも、東京裁判で東条英機の頭を叩いた大川周明さんの治療体験や精神病になった医学部の学生さんの治療経験など、西丸さんならではの経験も披露されます。

 いずれも真摯でていねいな精神科治療の実践例であり、経験の少ないじーじなどには宝の山のようです。

 こういう先達がおられることを誇りにして、少しでも近づけるよう努力していきたいと思いました。        (2019.6 記)

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 ゆうわファミリーカウンセリング新潟(じーじ臨床心理士・赤坂正人)のご紹介

 経歴 

 1954年、北海道函館市に生まれ、旭川市で育つ。

 1970年、旭川東高校に進学するも、1年で落ちこぼれる。 

 1973年、某四流私立大学文学部社会学科に入学。新聞配達をしながら、時々、大学に通うが、落ちこぼれる。 

 1977年、家庭裁判所調査官補採用試験に合格。浦和家庭裁判所、新潟家庭裁判所、同長岡支部、同新発田支部で司法臨床に従事するが、落ちこぼれる。

 1995年頃、家族療法学会や日本語臨床研究会、精神分析学会、遊戯療法学会などで学ぶ。 

 2014年、定年間近に放送大学大学院(臨床心理学プログラム・修士課程)を修了。 

 2017年、臨床心理士になり、個人開業をする。

 仕事  心理相談、カウンセリング、心理療法、家族療法、遊戯療法、メールカウンセリング、面会交流の援助などを相談、研究しています。

 所属学会 精神分析学会、遊戯療法学会

 論文 「家庭裁判所における別れた親子の試行的面会」(2006・『臨床心理学』)、「家庭裁判所での別れた親子の試行的面会」(2011・『遊戯療法学研究』)ほか 

 住所  新潟市西区

 mail  yuwa0421family@gmail.com   

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星野知子『トイレのない旅』1997・講談社文庫-新潟美人ちゃんの秘境探検記です

2025年02月19日 | 随筆を読む

 2019年のブログです

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 新潟美人ちゃんの星野知子さんの『トイレのない旅』(1997・講談社文庫)を再読しました。 

 去年の後半、沢木耕太郎さんの『深夜特急』を読んでいましたが、沢木さんが泊まる安宿はシャワーが水だけだったりして、たいへんなところが多く、それを読んで、じーじは、それではトイレはどうなのだろう?と少し疑問を持ちました。

 トイレは問題がなかったのか、それともダンディーな沢木さんなので、トイレのことはあえて触れなかったのか(じーじは後者かなと思いますが…)、気になっていました。

 その点、じーじの尊敬する椎名誠さんは、トイレの話が大好きで(?)、トイレのリポートが詳しいですし(?)、トイレのお話だけで一冊の本を出している(!)ほどです。

 そんなことから、ある日、本棚を眺めていたところ、本書を見つけてしまいました。

 あの新潟美人ちゃんの星野さんの、トイレのない秘境探検記です。

 ペルー、シベリア、中国雲南省と、まさしく、秘境中の秘境の旅。

 どこも満足なトイレがないところで、星野さんはさんざん苦労をしますが、星野さん流の人々との交流がとても心地よく、読んでいて楽しいです。

 新潟美人ちゃんは意外とタフで(うちの奥さんもそうですが…)、どんな困難もものともせず、前に進みます。

 星野さんもその美しさに似合わず、かなりタフで、なかなかです。

 さまざまな困難を乗り越え、どこでもよく眠り、なんでも食べてしまう様子は本当に感心させられます。

 人間への好奇心、人生への好奇心、そして、生きていることを楽しめる遊びごごろ、それらが大切なことを教えてくれるようです。

 いい本を再読できて、良かったなと思います。            (2019.1 記)
 
 

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