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CAFE in Mito 2011

2011-08-13 21:56:45 | 美術[か]
「CAFE in Mito 2011 かかわりの色いろ」@水戸芸術館

 震災後初の展覧会が始まった。「CAFE」は「Communicable Action for Everybody (誰とでもコミュニケーションできる行動)」という語呂合わせで、コーヒーは出てこない。2002年から始めて4回目となる、お馴染みの企画展であるらしい。今回は「自然と風景とのかかわり」、「街や人とのかかわり」、「家族とのかかわり」などの視点から選んだ作品を展示している。

 奈良美智の小品が数十点並んだコーナーもあるので、奈良フェチにはお薦め。山口晃もさりげなく4点。辿った道を地図上の刺繍で表す秋山さやか、水戸芸近辺徘徊の作品もあるが、3.11のあの時刻から3.12の夕方まで辿った道を刺繍した作品も出ている。瀬戸内芸術祭でファスナー船を走らせた鈴木康広も出品。

 西尾美也の《家族の制服》という作品が予想外に興味深い。子供の頃の古い写真に写っているふたりの少年が着ていた服を大人の大きさに復元、あの頃と同じ角の喫茶店を背景に、それを着て写真に写っているのは成長したふたりのおっさん。それは笑える写真ではあるが、古い写真と新しい写真にまったく同じ服を着て佇んでいる姿にはふたりの人生が凝縮されている。

 今日は水戸芸の芸術監督・浅井俊裕さんのキュレーター・トークがあり、震災後初の展示をCAFE in Mitoに決めた背景や、作家を選んだ理由、蜷川実花が既に一生分のフィルムを蓄えてある件などを拝聴した。

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