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ざっきばやしはなあるき  

雑記林花或木 Since 2005-01-01 
美術とか映画とかなんとなくぶろぐ 

『A LEGEND/伝説』

2025-04-15 19:08:51 | 映画[あ]
『A LEGEND/伝説』
監督:スタンリー・トン
出演:ジャッキー・チェン/チャン・イーシン/グーリーナーザー/ポン・シャオラン/アーリフ・リー/リー・チェン

 『THE MYTH/神話』、『カンフー・ヨガ』でも演じた考古学者の三作目だそうだが、前2作は見てないので比べられない。いきなり騎馬民族の時代で始まったので「あぁそういう映画か」と思って、考古学者の設定を忘れていた。だって古代にもジャッキーがいるんだもん。

 話がある程度進むと現代に場面転換、考古学を懸け橋にして、現代のリアルと古代の夢・空想が交互に進行する手法は、昨年見た『八犬伝』の、作者の人生と物語の世界を行ったり来たりする感じに似ている。気が散りそうだけれど両方とも面白いので問題ない。

 シリアスな古代物語とはうらはらに、現代物語は笑わせる気まんまんのおとぼけシーンもたくさん用意されている。新疆ウイグル自治区でのロケをしたということでスケールがでかい。馬ファンにお薦め。

 グーリーナーザーという食物繊維サプリメントみたいな名前の女優さんが、AIで生成したみたいな美女で、剣を振り回して舞い踊る姿は優雅。ちなみにグーリーナーザーはウイグル族で、漢字では「古力娜扎」と書くらしい。「小力長州」ではない。





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『アマチュア』

2025-04-13 08:09:16 | 映画[あ]
『アマチュア』
原作:ロバート・リテル
監督:ジェームズ・ホーズ
出演:ラミ・マレック/レイチェル・ブロズナハン/カトリーナ・バルフ/ローレンス・フィッシュバーン

 主人公チャーリー・ヘラー(ラミ・マレック)はCIAの分析官。始まって早々に愛妻がテロで殺されてしまう。絶望の淵から復讐を誓うチャーリー。しかしチャーリーはCIAとはいえ、パソコンとにらめっこする職種なので、筋肉ムキムキでもなければ凄腕スナイパーでもない。格闘や銃撃をするタイプではない。

 それではどうやって復讐をするのかというのがこの映画の見せ所。IQ170という、筒井康隆に迫るくらい明晰な頭脳で目的を果たすべく奮闘する。プロフェッショナルならイーサン・ハントみたいに完璧な仕事をして観客をハラハラドキドキさせるのだが、チャーリーはアマチュアなので別の意味でハラハラドキドキさせられる。けっこう見ごたえのある映画だった。

 映画館の上映案内に『アマチュア』と『プロフェッショナル』が並んでいる。『プロフェッショナル』はリーアム・ニーソンが出ているやつ。どうやら別の映画館では『ベテラン』という映画も同時上映を始めたようだ。紛らわしい。いったいこれは誰の陰謀なのか!


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『アーサーズ・ウィスキー』

2025-01-21 19:58:01 | 映画[あ]
『アーサーズ・ウィスキー』
監督:スティーヴン・クックソン
出演:ダイアン・キートン/パトリシア・ホッジ/ルル/ジュヌヴィエーブ・ゴーント/エスメ・ロンズデール/ハンナ・ハウランド/ボーイ・ジョージ/ローレンス・チェイニー/デヴィッド・ヘアウッド/アディル・レイ

 発明家の夫が残したウィスキーを飲んだ70代の女性3人組、寝て起きると20代のピチピチギャルに変身していてびっくり。これはすごいと喜んで、はめを外しに街に繰り出すのだが、数時間過ぎたらもとのおばあちゃんたちに戻っちゃって大慌て。しんでれらか!

 寝て起きると変身、とか言ってながら、映画が進んで行くにつれて、変身するまでの時間が曖昧になってきて、すぐ変身してたりする。粗探し探検隊。そんなこんなで変身おちゃらけだけのコメディかと思ったらそこまで軽薄な映画ではなくて、生き方を真剣に考える真面目な映画だった。若返ることで、改めて自分たちの生きてきた人生を振り返り見つめ直す機会を得た女性たちの物語。

 私のようなもう若くない人たちにとって、20代に若返るなんて夢のような話で、若返ったら何でもできそうな気がするが、自分が20代だった頃に何ができたかと振り返ると、大したことをしてないなぁと、後悔するしかない。きっと若返ってもうろうろして終わっちゃうんだろうな。数時間で魔法が解けちゃうってのが痛し痒しだねぇ。あと、私は酒弱いので、不思議なウィスキーを飲んで「頭痛ぇ、おえっ!」とかやってるうちに元に戻っちゃう鴨新米。



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『エマニュエル』

2025-01-11 20:53:56 | 映画[あ]
『エマニュエル』
監督:オードレイ・ディヴァン
出演:ノエミ・メルラン/チャチャ・ホアン/ナオミ・ワッツ/ウィル・シャープ/ジェイミー・キャンベル・バウアー/アンソニー・ウォン

 最初の『エマニエル夫人』が公開されたのは1974年。ずいぶん話題になったのは覚えているが、当時の私はすぐに見られる年齢ではなかったので、実際に見たのはずっと後で、多分レンタルビデオでも借りたのだろう。

 私は、見たことのある映画をEXCELで一覧表にしてある。監督名や出演者、公開年、評価、備考も書いてあったりなかったり。ど忘れして載せていないものもあるだろうが、『エマニエル夫人』を確認したら一覧表に載っていた。『続・エマニエル夫人』まで載せていた。A/B/Cで評価も書いてあるが、どちらもBだった。あまり印象に残ってない。『続』を見たことさえ忘れていた。

 ちなみにまったくの余談だが、この一覧表で評価Cが付いていたのは、『いかレスラー』、『えびボクサー』、『火星人ゴーホーム』、『キラー・コンドーム』、『キル・エビル』、『クイーン・コング』、『コアラ課長』、『チュパカブラ』、『ヅラ刑事』etc。備考欄には総じて「くだらん」と書いてある。くだらんものは好きなんだけどね。『火星人ゴーホーム』なんか「最悪」と書いてあるが、どう最悪だったのかも思い出せない。

 『エマニエル夫人』も内容は覚えてないが、ポスターになった籐椅子に座るシルビア・クリステルの姿だけは印象に残っている。それからフランス語の主題歌も。とはいえフランス語なんて全然知らなかったので「♪ジョオボジョオボジョオボエマニエル♪」みたいな歌の雰囲気だけ印象に残っている。

 というわけで『エマニエル夫人』の内容も覚えてなかったので、比較することもできず、新鮮な気分で見たのだが、ほとんどホテルの中の出来事で、大事件が起こるわけでもなくホワホワッと終了した感じ。エマニエル夫人っちゅうくらいだからエロシーンを期待してしまう人も多いと思うが、ソフトでアンニュイな雰囲気を醸し出しているので、比べていいものか知らんけど、昨年見たヨルゴス・ランティモスの『哀れなるものたち』のほうがよっぽどエグくてエロくて面白い。でも、本当に猥褻な映画が見たければ、そんな寄り道はせずに真っ直ぐにAVでも見た方がコスパは高いと思う。

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『推しの子 -The Final Act-』

2024-12-21 20:33:06 | 映画[あ]
『推しの子 -The Final Act-』
監督:スミス
出演:齋藤飛鳥/櫻井海音/齊藤なぎさ/原菜乃華/茅島みずき/あの/成田 凌/稲垣来泉/倉科カナ/金子ノブアキ/要 潤/吉田鋼太郎/二宮和也

 『推しの子』アニメのテーマソング「アイドル」を最初に聞いたのは、アニソン関連のYouTubeで、鈴木愛理ちゃんが歌っていた。ずいぶん早口な歌だなあと思って、ググってはじめてそれがYOASOBIの曲だと知った。←遅い

 ググったついでにTVアニメもやってることを知りすぐに見たのだが、既に第8話だった。←遅い

 マンガ本は読んでないからなんだかボヤっとした所がある。生まれ変わり? 何が? そんなわけでしかたなくコミックをKindleで3巻まで読んでようやく理解した。4巻以降は読んでない。

 TVアニメ第2期も見たけど実写ドラマシリーズは見てない。この映画はドラマ版の続きのストーリーらしい。こんな中途半端な人生のままでこの映画見て大丈夫か? でも、あのちゃんも出演しているらしい。んじゃ見てみようか。

 見た。大丈夫だった。第1話の所から始まるので、何一つ知らない人がいきなり見ても大事なポイントはわかるようになっていて、独立したひとつのサスペンス映画として楽しめるだろう。「アイドル」の歌詞に沿うようなセリフが散りばめられているだけで安心できる。

 見ていて困ったことは、アイ役の齋藤飛鳥さんとルビー役の齊藤なぎささんがけっこう似ているので、時々「どっちだ?」となったことぐらいかな。大した問題ではない。


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『憐れみの3章』

2024-10-14 17:31:14 | 映画[あ]
『憐れみの3章 KINDS OF KINDNESS』
監督:ヨルゴス・ランティモス
出演:エマ・ストーン/ジェシー・プレモンス/ウィレム・デフォー/マーガレット・クアリー/ホン・チャウ/ジョー・アルウィン/ママドゥ・アティエ/ハンター・シェイファー

 年初めに見た『哀れなるものたち』のヨルゴス・ランティモス監督作品。あの映画はファンタジックな異国情緒と、予想外のエロ満載で良い意味でも悪い意味でも素晴らしい映画だった。かもしれない。が、この『憐れみの3章』は精神的にイタい映画。かもしれない。上映時間は全部で3時間弱なのでイタみが長引く映画。かもしれない。

 同じ俳優さんたちが50数分ずつの別々の物語3編に出て来て、なんとなぁく気持ち悪い役柄を演じている。ちょっとずつ変なもんに取り憑かれていて、常軌を逸した行動に走る。それによって迷惑をかけられる人もいて、なんとなぁく違和感を感じたまま見させられる物語。

 話が進むにつれて新たに異常も増えて行き、わかってくることもあるし、わからないままのこともある。そして理解不能なエンディングへと向かう。ゲゲッそんなことするの? とか、え~~ェそっちか? とか、そこで踊るんか! とか、R.M.Fって何? とか思っているうちに気分が晴れないまま見終わってしまった。「謎解き」みたいなものは自分でやれと言われた気分。ま、いいか!



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『アビゲイル』

2024-09-22 12:17:22 | 映画[あ]
『アビゲイル』
監督:マット・ベティネッリ=オルピン
出演:アリーシャ・ウィアー/メリッサ・バレラ/ダン・スティーヴンス/キャスリン・ニュートン/ウィル・キャトレット/ケヴィン・デュランド/アンガス・クラウド

 5000万ドルの身代金目当てにバレリーナの少女を誘拐した犯人グループ。郊外の豪邸に監禁して身代金が支払われるまで監視していれば金持ちになれると思っていた。ところがそのうち仲間の一人が惨殺されているのを発見。「なんやそれ?」と思った時には手遅れだった。誘拐した少女はヴァンパイアだったのだ・・・という映画。

 少女誘拐犯は悪い奴らだからヴァンパイアに殺られても自業自得だろう、と思って見ていたが、犯人たちの人物像がつまびらかになるうち、いつのまにか「そっちへ行くなヤバいぞ」「何でひとりでうろうろするんだ」などと人間側に気を使ってしまう。

 ヴァンパイアに血ぃ吸われたら死ぬのか、自分もヴァンパイアになっちゃうのか、吸ったヴァンパイアのしもべになるのか、吸ったヴァンパイアが死んだらどうなるのか、など、物語進行の都合によって対応の別れるところだ。

 吸血鬼スプラッター映画なので、血しぶきドバ肉片ブヒョ首チョンパなシーン満載。そっちが苦手は人はわざわざ見る必要はない。そもそも私もヴァンパイア映画を好んでみるわけでもないので、この映画で12年ぶりだった。



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『IKE BOYS イケボーイズ』

2024-07-08 18:51:34 | 映画[あ]
『IKE BOYS イケボーイズ』
監督:エリック・マキーバー
出演:クイン・ロード/ローナック・ガンディー/比嘉クリスティーナ/釈由美子/ベン・ブラウダー/岩松了/ビリー・ゼイン

 日本の特撮映画で育ったアメリカの監督が作ったオタク映画。日本の特撮へのオマージュ満載だそうで、その日本贔屓が至る所に垣間見られる。

 いきなり日本語で始まった映画を見て、「あれ、吹き替え版だっけ?」と勘違いしてしまう。オクラホマの2人のアニメ大好き高校生と、日本からの留学生女子が主人公なので、日本語もばちゃばちゃ出てくる。留学生のいかにも日本人初心者らしいたどたどしい英語もリアル。

 そして剣を振り回す釈由美子は『修羅雪姫』を思い出させる。普通の高校生が超能力に目覚める辺りは有りがちだけど面白い。1999年ノストラダムスの大予言にあやかって現れる敵と対決する。とは言え全体的にはユル~イ映画だなぁ。「IKE」は「行け」のことらしい。ニッポンだなぁ。
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『温泉シャーク』

2024-07-07 20:14:13 | 映画[あ]
『温泉シャーク』
監督:井上森人
出演:金子清文/藤村拓矢/中西裕胡/内藤正記/宇佐美えり/蒼井小

 S県の暑海市で温泉客の連続失踪事件が発生、徐々に事件の全体像が見えてきた。にゃんと犯人はサメらしい・・・くだ・・・すご・・・い映画だ・・・。 ・・・?。エンドロールに「協力:熱海市のみなさん」と出てきたので、熱海市のみなさんは放って置いても見るだろう。心配ない。静岡県のみなさんは騙されたと思って見てみよう!騙されたと気づくまでにそれほど時間はかからないだろう。心配ない。その他の県のみなさんはこの映画のことに気づかないだろう。でも心配ない。私がこの映画を見てしまったことはどうか内密に!

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『オッペンハイマー』

2024-04-13 20:46:50 | 映画[あ]
『オッペンハイマー』
監督:クリストファー・ノーラン
出演:キリアン・マーフィー/エミリー・ブラント/マット・デイモン/ロバート・ダウニー・Jr

 原爆の父と呼ばれたJ・ロバート・オッペンハイマーの栄光と没落、苦悩を描いた作品。アメリカの科学者としてその能力を発揮して兵器開発に邁進するオッペンハイマー。

 世界は争いの真っただ中。凶悪なドイツを牽制するためにも兵器の開発は急がれる。心の中に葛藤が生まれたとしても、開発の手を止めることが許されない立場に追い込まれる。

 そして完成した途端に、最終兵器は自分の手を離れ、アメリカ大統領の意のままに、どのような使われ方をしても、それに口を挟む権利もなにも無くお払い箱、あげくにはスパイ呼ばわりまでされる。

 そんなオッペンハイマーの生涯を、現在と過去と大過去のトリプル時間軸を行ったり来たりしながら描く。どういう組み立てなのか慣れない最初のうちはわかり辛かったがだんだん慣れて来て見やすくなった。


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『哀れなるものたち』

2024-01-28 20:58:20 | 映画[あ]
『哀れなるものたち POOR THINGS』
原作:アラスター・グレイ
監督:ヨルゴス・ランティモス
出演:エマ・ストーン/ウィレム・デフォー/マーク・ラファロ/ラミー・ユセフ/ジェロッド・カーマイケル/クリストファー・アボット

 昨年末からこの映画は気になっていた。内容は知らなかったけれど、フライヤーのなんかちょっと不思議な雰囲気に引き寄せられた。そしてその嫌な予感、じゃなくて根拠が曖昧な期待は見事に達成できた。何の説明もなく突然現れる妙なシーンや、妙なヤーツ、違和感満載の異国情緒豊かすぎる風景が、不可思議な世界感を醸し出している。

 こんなふうに書くと青少年が憧れるSF冒険活劇かと思われそうだが、残念ながらR18指定のオトナの映画だったりして。橋から身を投げた女性をヤバい外科医が手術で生き返らせるところから始まるので、外科医だけに多少の残酷なシーンもあり、それよりなによりエロシーンもたっぷり含有しているので18禁になっちゃってる。

 自分を取り戻すためにヨーロッパ横断の旅に出る、生き返った女性ベラの成長物語、次々に現れる予測不能の出来事が面白くて、次は何が起こるのかと期待しながら見てしまう。そんな旅の中で成長して行くベラの立ち居振る舞いもすばらしいトンデモファンタジー。
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『ウェルカム トゥ ダリ』

2023-09-22 20:26:22 | 映画[あ]
『ウェルカム トゥ ダリ DALI LAND』

監督:メアリー・ハロン
出演:ベン・キングズレー/バルバラ・スコヴァ/クリストファー・ブライニー/ルパート・グレイヴス/アレクサンダー・ベイヤー/アンドレア・ペジック/スキ・ウォーターハウス/エズラ・ミラー

 私の好きな画家サルバドール・ダリを扱った映画。ダリの映画はずっと前に『ダリ天才日記』という作品を見たことがある。それ以来ひさしぶりのダリ映画。ダリに扮するのはベン・キングズレー。尖がったヒゲでダリっぽさを表しているけれど、どうしても本物と比較してちょっと違うと思ってしまいがち。回想シーンで出てくる若きダリは秀逸。バルバラ・スコヴァが演じるガラはすごくいい雰囲気に仕上がっている。いい雰囲気とは性格がいいとかいうことではなく、見た目のリアルさもあり、金欲と色欲のコンビネーションが醸し出す存在感が映画全体にまとわりついている。奇抜なダリあるいは奇抜を演じているダリ、それに対してガラは欲望のままに生きたいように生きている感じ。

 映画で描かれるのは主にニューヨーク時代のダリ。毎日贅沢なパーティ三昧で一向に作品を制作しはじめないダリ。「お金が足りないから描け」と急かすガラ。その足りないお金は何のためのお金かといえば、宝石を買ったり若い男たちに貢ぐためのお金だったりする。そんなガラに嫉妬しながら何も言えなかったダリ。かわいそうなダリ。いやあれだけ才能があればかわいそうでもないか。それでも商売上手のガラがいなかったらダリはこれほどの巨匠になっていなかったかもしれない。

 この映画の原題は『DALI LAND』。ダリランドとはダリの魅力と奇行でできあがる不思議でヤバい世界。ダリにとってはヤバくもない世界でも他人にとってはヤバい。そしてこの映画の主人公はダリとガラではなく、他人であるジェームズという、ダリの作品を扱う画廊で働く若いイケメン男なのだ。ジェームズは仕事で幾度もダリに会ううちにダリに心酔してしまう。そしてイケメン好きな色情狂ガラに言い寄られて困る役どころ。さらにダリの周囲に集まってくる金持ちや妙な人たちとの交流もあったりする。こんなダリランドにハマってしまう青年ジェームズを中心に描いた赤裸々なダリにまつわる映画となっている。映画の中でダリの絵を見たいなんて思っている人にはお薦めできない。「記憶の固執」でさえチラリとも映らないもんね。

《以下、映画に関係ない画像》















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『RRR 吹替版』

2023-07-30 14:37:51 | 映画[あ]
『アールアールアール 吹替版』

監督:S.S.ラージャマウリ
出演:NTRJr./ラーム・チャラン/アーリヤー・バット

 『RRR』の字幕版公開時に見逃してしまったので、吹替版が公開されると知り、こりゃラッキーと思い見に行った。『バーフバリ』を制作した監督ということで期待して見てたら期待どおり面白かった。

 悪逆な英国軍に連れ去られた少女を助けに行く屈強なビームと、英国軍警察として対峙する屈強なラーマ。そんな屈強なふたりなら戦うに決まっているが、そのふたりに厚い友情が絡んでくる。観客もそれを知っていて見るのだから、ちょっとつらい。とはいえスリルに満ちた攻防戦と、やたら長いナートゥダンスに、時を忘れ楽しめるあっという間の3時間だった。
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『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』

2023-07-03 21:19:34 | 映画[あ]
『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』 

監督:ジェームズ・マンゴールド
出演:ハリソン・フォード/フィービー・ウォーラー=ブリッジ/アントニオ・バンデラス/ジョン・リス=デイヴィス/マッツ・ミケルセン/イーサン・イシドール/シャウネット・レネー・ウィルソン/トビー・ジョーンズ

前作から15年ぶりにして最後のインディ・ジョーンズ映画。若いころに冒険三昧だったジョーンズ博士も歳をとってしまってもう冒険どころではなくなってしまった。かと思えばそんなこともなく、まだまだ元気。かと思えばやっぱり歳には勝てなくて、なんて言ってる場合ではなく、過去の冒険のツケが回ってきて無理やり大冒険の舞台に引きずりこまれてしまう。

 ジョーンズ博士が出てくると、大きな玉に追いかけられたり、ここはヤダなぁ、って思う胡散臭い場所に行ったり、妙ちきりんなヤバイお宝を奪い合ったり、超常現象みたいなヤツが起こったり、大抵ロクなことにならない。でもそんな不可思議でハラハラドキドキな雰囲気が面白くて、2時間半というちょっと長めな映画なのに、知らぬ間に時が過ぎてしまった。それにしても今回はホントに冒険にもほどがあるわ。
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『エルヴィス』

2022-07-10 14:41:15 | 映画[あ]
『エルヴィス』
監督:バズ・ラーマン
出演:オースティン・バトラー/トム・ハンクス/ヘレン・トムソン/リチャード・ロクスバーグ/オリビア・デヨング

 史上最も売れたソロアーティスト、エルヴィス・プレスリーの生涯を描いた映画。ピンクのスーツを着て腰振るエルヴィス、内臓が飛び出しそうなほど腰振るエルヴィス。それを見てキャァキャァ叫ぶギャル。その瞬間、スーパースターが誕生した。

 エルヴィスのマネージャー、トム・パーカー大佐を演じるトム・ハンクスがシブい。エルヴィスが生きた道をパーカー大佐の視点から語る形式になっている。エルヴィスの才能を見抜きスーパースターにのし上げて、自分もがっぽり稼ぎまくったやや胡散臭い人物。エルヴィスの生涯の映画であるはずが、一方でパーカー大佐の生涯を描いている映画でもある。
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