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ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン

2023-11-05 15:35:13 | 美術[か]
「ジャム・セッション 石橋財団コレクション × 山口晃 ここへきて やむに止まれぬ サンサシオン」@アーティゾン美術館

 ブリジストン美術館からアーティゾン美術館に名称が変わってからコロナ禍のせいで今頃はじめて行った。せいぜい名前が変わった程度で前と似たようなものだろう、なんて勝手に思っていたが、行ってみると全然違うモダァ~ンな美術館になっていた。

 6階展示室でやっている山口晃展+収蔵品のやむに止まれぬジャムセッション、わけわからんタイトルは置いといて、入場するといきなり山口氏が造った傾斜した部屋《汝、経験に依りて過つ》に通される。家具などもすべて傾いていて、観客もちゃんと認識しているはずなのに、入った途端に下方に引っ張られる。三半規管が二半規管くらいになった気分だ。よろよろと出口から正常なフロアに戻った後も、なにやら目まいが続いていた。

 やむに止まれずに展示されているセザンヌや雪舟、浅井忠などと一緒に、お馴染みの山口晃ワールドが展開している。細密な都会の風景を行きかう人々、妙な構造体、変な和洋折衷。セザンヌの「サント=ヴィクトワール山を模写しかけてたり、《ラグランジュポイント》みたいな立版古ジオラマ作品《アウトライン アナグラム》があったり、ホワイトキューブの展示室に真っ白な部屋《モスキートルーム》を作ったり。キャプションを見たら「この白い壁を見つめると飛蚊症がよくわかる」なんて書いてあったのでもう一度入って白壁を見つめていたら確かに自分の飛蚊症がよくわかった。この展覧会は11月19日まで。

《日本橋南詰盛況乃圖(部分)》:こんな日本橋だったら橋の上だけで3時間は過ごせる

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 石橋財団コレクションのフロアに特集展示コーナーとして「読書する女性たち」というコーナーがある。読書をしている女性の絵画をいくつも展示してあって面白い。昔は「家事をしないで読書をする」みたいな偏見も多かったようだ。

メアリー・カサット 《娘に読み聞かせるオーガスタ》:読書している女性


アンリ・マティス 《オダリスク》:読書しようと思ったけどいまいち気分が乗らない女性


アーティゾン美術館から見える重機の風景


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