ざっきばやしはなあるき  

雑記林花或木 Since 2005-01-01 
美術とか映画とかなんとなくぶろぐ 

六本木アートナイト2022

2022-09-18 22:13:24 | 美術[ら]
「六本木アートナイト2022」

 2020年&2021年にコロナ禍で中止になっていた六本木アートナイトが今年は開催されたので初日に行って来た。コロナ禍は依然として終わらないけれど、世間の対処法は刻々と変化している。不思議な世の中である。

 村上隆氏のキュレーションにより、12組のアーティストが塗ったドラえもんだらけの水泳大会じゃなくてアートナイト。

 アートナイトと言ってる割には今年は午前10時から始まっている。夜間に観客が密集するのを避けるためだと思う。おかげで昼間は空いていてマッタリと過ごせた。

 会場はいつものとおり六本木ヒルズ、東京ミッドタウン、国立新美術館のトライアングル周辺。ヒルズアリーナには高さ10mのドラえもんが居座っていた。

 昼間から開催中とはいえ、キックオフセレモニーは17:30からという、アートナイトの名に則った時間割。けれども疲れ果てた我々はその時刻に夕食中だった。

座高10mのドラえもんのうしろあたま


ヒルズアリーナの10mドラえもん


ヒルズアリーナの小柄なドラえもんたち


国立新美術館のドラえもんたち


ラピロス六本木の汚れドラえもん


東京ミッドタウンのドラえもんが光る


ドラえもんの後ろ姿っぽいやつ、ドラえもんばっかり見過ぎたせいで、空目でドラちゃんに見えてしまったやつ


松田将英:「The Big Flat Now」ニコちゃんマーク泣く


東弘一郎:「無限車輪」中央の車輪につながっているベルトで56本の自転車のタイヤを漕ぐ


牧野永美子:「あかるい場所」人間の手をしたコウモリがいる


六本木西公園のライブペインティング:土日に分かれていた出演者が台風襲来予報のために天気の良い土曜日に集中ライブしちゃうところを見られたのはラッキーかも!


六本木西公園のライブペインティング


アートナイトとは関係ないが「六本木グルメバーガーブランプリ」なんてのをやっているらしくて・・・


16500円のオマール海老カツバーガーの写真を見ただけで仰天してえびぞる私


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ルーヴル美術館展

2018-07-12 23:07:29 | 美術[ら]
「ルーヴル美術館展」@国立新美術館

 ふと気がつけばルーヴル展、というほど珍しくもないルーヴル展がまたやってきた。何度やっても全部は見切れないほど大量の所蔵品があるのだからいいけどね。今回は彫刻から絵画までさまざまな肖像芸術集合。「人は人をどう表現してきたか」というテーマで、統一感のある作品が110点ほど来日。古代から近代まで、彫刻から絵画、素描まで、顔、(∵)、顔、('Д')、顔、(´・ω・`)/

 《フランス王妃マリー=アントワネットの胸像》や、オーギュスタン・バジュー作《エリザベート・ルイーズ・ヴィジェ・ル・ブラン》の胸像は美人っぷりが遺憾なく発揮されていて、いつまでも眺めていたい作品だ。マリー・アントワネットの肖像画などを描いた画家ル・ブランの胸像の隣には、ル・ブランが描いた肖像画《エカチェリーナ・ヴァシリエヴナ・スカブロンスキー伯爵夫人の肖像》が展示してあるという粋な計らい・・・




 フランツ・クサファー・メッサーシュミット作《性格表現の頭像》は、ワサビをたくさん口に入れられてテープで口を塞がれた時っぽい男の顔の彫像。この人は精神を病んでそれを治すためにこんな顔やあんな顔をしていたという。やりすぎると精神がもっと病むような気もするが、無表情でボォーーーーーーッとしているよりもいいのかもしれない。




 ギョギョ魚ッとしたのは《ブルボン公爵夫人、次いでブーローニュおよびオーヴェルニュ伯爵夫人 ジャンヌ・ド・ブルボン=ヴァンドーム》という長ったらしいタイトルの作品で、墓碑だそうだが、腹部にウジ虫が這いまわり腸がはみ出している死者の彫像。遺体が朽ちる様を表わしているということは、立体九相図みたいなものかな。もし9体揃って作られていたら9倍ギョギョ魚ッとするかもしれないけれど、それならそれで逆に気になる。

 これでもかというほど凛々しいナポレオンの全身像や、布のひだが繊細で美しいティベリウス帝の彫像など、他にもいろんな顔、顔、顔。ヴォルテールの彫像が2体あって、見た途端にダリを思い出した。
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六本木アートナイト2018

2018-05-27 23:24:56 | 美術[ら]
「六本木アートナイト2018」

 今年で9回目のアートナイト、毎年実施時期が春になったり秋になったりで一定していない。まぁそれはそれでいいけど、今年ぐらいの気候の時期がいちばん見やすい鴨新米。でももう私は徹夜はしない。メインアーティストも毎年変わる。これは変わってくれた方がいい。今年は六本木ヒルズの金氏徹平、東京ミッドタウンの宇治野宗輝、国立新美術館の鬼頭健吾と、主要会場3か所で違うメインアーティストが担当している。そのほうが特色が出て面白いだろう。いつもは見逃してしまうギャラリーも今年は半分くらい見て回れた。主要会場のお祭り騒ぎとは違って、ギャラリーのほうは客が増えても静寂を失ってはいないので割と落ち着ける。アートナイトに連動して美術館4館共通招待券(スペシャルチケット)をゲット。




「建築の日本展」@森美術館

これは結構見応えがある。会津さざえ堂の1/15建築模型は外壁のアクリル板から螺旋階段の様子を見ることができる。古代出雲大社本殿1/50模型、佐川美術館1/30模型、東博法隆寺宝物館1/50模型、京都祇園閣1/20模型など興味深い展示がたくさん。いちばん面白いのが山口県宇部市に石上純也が造った「House & Restaurant」でその建築方法が画期的。設計図通りに地面に穴を掘ってそこにコンクリートを流し込み、後でコンクリートの下の土を取り除いた隙間を居住空間とする。メイキング映像を見て感動。



「ガレも愛した清朝皇帝のガラス」@サントリー美術館
 
 清朝のガラス工芸とエミール・ガレのガラス工芸を比較できるように展示している。清朝の鉢なども山ほど並んでいるが、その中には淡いブルーやイエローの鉢があって、当時はきっとその明るい色合いに感動していたのだろう。でも現代人が見ると、ぜんぜん重厚には見えず、その辺の百均で買えそうな雰囲気がぷんぷんしてしまう。持てばガラスだろうが見ているだけなら108円のプラスチック食器みたいだ。



「こいのぼりなう 須藤玲子×アドリアン・ガルデール×齋藤精一によるインスタレーション」@国立新美術館

 テキスタイルによるこいのぼり300匹が空中に浮かんでいる不思議な空間。こいのぼりといっても目が付いているわけではないので、遠目に見るとコーラの瓶に見えたりカツオ節に見えたり。




「写真都市展 - ウィリアム・クラインと22世紀を生きる写真家たち -」@21_21 DESIGN SIGHT

 以下省略
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レアンドロ・エルリッヒ展

2018-01-02 18:49:07 | 美術[ら]
「レアンドロ・エルリッヒ展」@森美術館

金沢21世紀美術館にあるスイミング・プールは昨年初めて見に行ったけれど、その他の作品はほぼ見たことが無かった。体験型トリックアート的な立体物が面白い。建物の壁面から落っこちそうになる怪現象、四方が鏡に囲まれているはずの試着室で起こる怪現象、美容院の鏡越しに起こる怪現象、誰もいない教室の中に起こる怪現象など、自分がその中に混じって楽しむインスタレーションがまるで遊園地。参加しないまでも見ているだけで錯覚にだまされる波に漂うボートなどは感動しまくり猫灰だらけなるほどなそうだよななるほどなそうだよなさもありなんはらほれひれはれと感心すること数百秒、思い込みと既成概念を打ち破る錯覚ワールドにあなたもLet's go!
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六本木アートナイト2017

2017-10-02 23:26:46 | 美術[ら]
六本木アートナイト2017

 今年のテーマは『未来ノマツリ』、メインプログラム・アーティストは蜷川実花というだけでにぎやかな予感がする。今年で8回目のアートナイト、最初の頃は寒い寒い冬の夜だったりしたけれど、いつのまにやら穏やかな秋の夜になってしまってありがたやありがたや。とはいうものの昨年までやっていた徹夜徘徊はもうやめた。疲れるし次の日の予定もあるし。というわけで出し物を端から端まで見たわけでもなく、なんとなくブラブラと六本木トライアングルを散歩した程度の気分。それでもなんか特別な夜みたいな不思議な雰囲気が六本木に漂うアートナイト。年に一度くらいこんな日があってもいい。徹夜は元気すぎる人たちに任せた。

蜷川実花「NINAGAWA ALMOND」アマンドの窓がにぎやかに派手


蜷川実花「Tokyo Followers 1」ヒルズアリーナがにぎやかに派手


蜷川実花「Tokyo Followers 1」ヒルズアリーナがにぎやかに派手


蜷川実花「Tokyo Followers 1」ミッドタウンがにぎやかに派手


蜷川実花「Tokyo Followers 1」国立新美術館がにぎやかに派手
ジェダイマスターが草むらで戦っているような景色


アニッシュ・カプーア/磯崎新「アーク・ノヴァ」移動式コンサートホール
リンゴみたいな赤っぽい風船状の物体に空気を注入する


アニッシュ・カプーア/磯崎新「アーク・ノヴァ」の内部
幅30m、奥行き36m、高さ18m


江頭誠「suit」花柄の毛布でできている
毛布の服を着てこの中に紛れ込んで記念撮影ができる


フェリックス・バコロール「荒れそうな空模様」毛利庭園


山本洋子「アジアの花」六本木交差点


木村崇人「木もれ陽プロジェクト」三河台公園
虫取りアミで星を捕まる企画だけど、この写真だけでは伝わり辛い


国立奥多摩美術館「24時間人間時計」
工事用のライトセーバーで時刻を表そうという無茶な時計


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六本木アートナイト2016

2016-10-23 19:54:01 | 美術[ら]
六本木アートナイト2016

●メイン・アーティスト
2009年:ヤノベケンジ
2010年:椿昇
2011年:※震災で中止
2012年:草間彌生
2013年:日比野克彦
2014年:日比野克彦
2015年:日比野克彦
2016年:名和晃平
 というわけで今年は名和さんのオブジェがヒルズ、ミッドタウン、新美術館の3箇所に展開。ミルクが跳ねたようなあのひょろ長いオブジェが何なのかは知らない。






 今年で7回目でなんとなく全部行っている。今まで春先に開催されていたが今回は秋の開催となった。最初の頃の3月末と比べれば深夜でもじゅうぶん暖かい。いや、それほど寒くない。今回は3人で見て回ったが、徹夜組は2人になってしまった。それから今まで土日だけだった開催日が金土日に増えたので、オープニングセレモニーのたぐいは金曜日に終わってしまっていて、土曜日の夕方にヒルズアリーナに向かおうとしたところ、カンパニー・デ・キダムのパフォーマンスが既に始まっていて、黒山の人だかりでアリーナに使づくことさえできなかった。カンパニー・デ・キダム見学のリベンジは国立新美術館前で果たしたからいいけど。これは風船のような白馬を操るパフォーマンスで、風船のくせに生き生きとした馬たちの動きに感動。


 ペーター・フィッシュリ&ダヴィッド・ヴァイスの「事の次第」はピタゴラスイッチのデンジャラス・バージョンといった感じの映像作品。アレガウゴクトコレニアタッテソレガマワルみたいな連鎖が楽しいピタゴラスイッチなのだが、こいつらの作品では、爆発したり火花が飛んだり白煙を上げたり激しく燃えたり劇薬で溶けて倒れたりと、危なっかしい連鎖が延々と続いて行く。もし傍で見ていたら毒煙で死にそうなヤバコラスイッチ映像に、観客は大喜び大騒ぎ。ペーター・フィッシュリ&ダヴィッド・ヴァイスは横浜トリエンナーレ2008で、寝転んで呼吸しているような変なパンダと変なネズミのぬいぐるみを出品していたのが印象的だったアーティスト。

 他に印象的だった見世物は、人間がいきなり寿司になりきる、平本瑞季「寿司パフォーマンス」、観客がスイッチを押した途端に商店の店先でお茶目な寸劇を繰り広げる、スイッチ総研「六本木アートスイッチ2016」、大きな樽状の装置の中でハムスターみたいにひたすら走り続ける、若木くるみ「車輪の人」など。

 時間が合わずに見られなかった作品も多々あるが、地図を見ながら作品番号をひとつひとつかたずけていったら割と順調な徹夜が過ごせた感じ。でもアートナイトという割にはナイトなパフォーマンスがてんこ盛りというほどでもなく、場所によっては寂しさ満載。それは前回も前々回も同じだけれど。

 ヒルズアリーナでのファイナル・トークも座って見ることができた。多くのアーティストさんが挨拶した後は、そろそろ白み始めた空を見ながら。日本フィルハーモニー交響楽団の演奏や、「クラシックなラジオ体操」に参加。プロ楽団の豪華な演奏に合わせてみんなでデラックスなラジオ体操第1と第2をやって眠気も吹き飛んだ。第2なんか数百年ぶりでけっこう忘れている。吹き飛んだ眠気は後からジワジワ戻ってくるのだが、それはまた別のものがたり。
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レンブラント リ・クリエイト展

2016-08-14 00:15:26 | 美術[ら]
「レンブラント リ・クリエイト展2016」@そごう美術館

 経年劣化で黒ずんだり、損傷、切断などの災厄にあったレンブラントの作品のサイズや色調をデジタルで復元した複製画による展覧会。複製画とはいえ、大小さまざまな原寸大のレンブラントが200点というてんこ盛り。

 あの有名な《夜警》も切断された部分も含めた元の大きさに戻したから、388.4cm×504.6cmという巨大な奴に成り上がった。ところが、そごう美術館の展示室が320cmの高さしかないというデパアト美術館の弱点を突かれた結果、作品の上の方70cmくらいをまさかの切断リターンズ。それでも《夜警》は充分大きいし、黒くなって解り辛くなっていた後方の人物などもくっきりと見ることができる。

 自画像全41点を四方の壁にズラリと並べた部屋もあり、若い頃から晩年までのレンブラントの自画像が大名行列。それがまたほとんど全部同じ側からやや斜めに構えたポーズというのも面白い。

 この展覧会は写真撮影もOK。まぁ複製画だもんね。



メモ:

《フランス・バニング・コック隊長とヴィレム・ファン・ライテンブルフ副隊長の市民隊》 通称 《夜警》

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六本木アートナイト2015

2015-04-26 22:33:31 | 美術[ら]
六本木アートナイト2015

 今回で6回目になるアートナイト、今年のキャッチフレーズは「ハルはアケボノ」ということでちょうど過ごしやすい気候になってきた六本木を5人で見て回り、3人で徹夜した。もう徹夜はキツイなぁなんて思いながら、すっごいうだうだしながら過ごした。セレモニーなどが行われるヒルズアリーナにはいつも巨大なオブジェが設置されていたり、ぶらさがっていたりするのだが、今年はなにもなかった。ここに何かぶらさがっていないと寂しい。

 東京ミッドタウンにはサモトラケのニケの複製像が展示してあった。ルーヴル美術館にあるニケは大好きな物件なのだが、顔が無い。いったいどんな顔なのだろうと想像するしかないけれど、ニケには翼がある。この翼がかっこいい。

 サントリー美術館では500円で「若冲と蕪村」展を見られた。MIHO所蔵の大きな「象と鯨図屏風」や、升目描きの「白象群獣図」なども来ている。今回のお気に入りはニャロメみたいな龍を描いた若冲の「雨龍図」。龍のアゴがアイ~~~ンってなってる。威厳もなにもありゃしない龍。

 アートナイトとは関係ないが、4/29からヒルズの東京シティビューで開催されるスターウォーズ展のグッズがもう売っていたので、2枚組ハンドタオルを買った。同じ柄が2枚なので、2人で買って分けた。

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ルーヴル美術館展

2015-03-08 22:30:09 | 美術[ら]
「ルーヴル美術館展」@国立新美術館

毎度お馴染みのルーヴル美術館展。今回はフェルメールの《天文学者》が初来日。登場人物がおっさんひとりなので華やかさはないが、お馴染みの窓辺の部屋が舞台となっている。日本の着物のバッタモンみたいな「ヤポンス・ロック」を身に着けて天球儀をさわさわしているおっさんは、なんか、なんちゅうか、インチキ占い師みたいな妙な雰囲気を醸し出している。50cm×45cm程度の絵なので、さほど大きくはない。2011年04月に来日した《地理学者》とほとんど同じサイズ。それにしてもこの淡い光の入るいつもの窓際に座れば、気持ちよくアンニュイな午後を過ごせそうだ。

今回までに見たフェルメール作品は16点。海外で見る機会は無いので来日しなければ見られない。次は何が来るのかな?

01.《牛乳を注ぐ女》
02.《小路》
03.《デルフトの眺望》
04.《ワイングラスを持つ娘》
05.《リュートを調弦する女》
06.《ヴァージナルの前に座る若い女》
07.《ディアナとニンフたち》
08.《マルタとマリアの家のキリスト》
09.《レースを編む女》
10.《地理学者》
11.《手紙を書く女》
12.《手紙を書く女と召使》
13.《手紙を読む青衣の女》
14.《真珠の首飾りの少女》
15.《真珠の耳飾りの少女》
16.《天文学者》
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六本木アートナイト2014

2014-04-22 01:15:02 | 美術[ら]
六本木アートナイト

 昨年より1か月遅い時期に開催された今年のアートナイト、それじゃぁ暖かいのかと思えばそうでもなくて、どんな服装で行ったらいいのか迷いながら、総勢10人で夕方から六本木を散歩。とはいえ、早々と帰る人や、遅くから合流する人、土曜日で帰る人、夜明けまでフラフラする人、それぞれが都合の良い時間帯でフレックスタイム集合。結局、徹夜組は4人だった。

 アーティスティックディレクターは昨年同様、日比野克彦氏、「動け、カラダ!」というアミノ飲料のキャッチフレーズみたいなテーマで、ヒルズアリーナではヘッドフォンで音楽を聴きながら踊りまくる人々が、過剰にカラダを動かしていた。踊る阿呆と見る阿呆の温度差が極度に異なるイベントだ。

 国立新美術館は観覧無料、「イメージの力 - 国立民族学博物館コレクションにさぐる」 を見た。「イメージの力」という曖昧なタイトルからは想像のつかない、世界各国の民族衣裳やら祭礼の道具やら仮面やら装飾品やらがごっちゃごっちゃと展示されていた。これが予想外にツボにハマる。むずかしい事を考えなくとも、視野に入ってくる不思議な造形から、いろんな事を想像できる。

 異なる文化の地域から生まれた仮面が壁一面に並べられている。コワイ顔やマヌケな顔がごちゃ混ぜになってこっちを見ている。トーテムポールや、巨大な葬送の飾り、へんてこな人形、オシラサマ、ナマハゲ、悪魔の仮面、なんでもあるよ状態。昔から好きなカナダのハイダ民族のインディアンアートも展示されていた。400以上の展示品、これは意外に見ごたえのある展覧会、無料じゃなくてもお薦めの展覧会である。

 サントリー美術館では「のぞいてびっくり江戸絵画 科学の目、視覚のふしぎ」を500円で観覧。浮世絵はもちろん、望遠鏡まで展示してある。望遠鏡や顕微鏡で見た絵や、視覚の面白さに焦点を当てた作品を展示。巨大なノミの絵、サイボーグみたいなサイを描いた動物画などが興味深かった。

 外は割と寒かったし、街角アートも昨年と比べてなんとなく少なく感じたので、ずいぶん長い時間、カフェでうだうだと過ごして朝を迎えた。でも寝てないので徹夜には違いない。






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ルノワール礼賛

2014-03-23 23:20:57 | 美術[ら]
「ルノワール礼賛 ルノワールと20世紀の画家たち」@ポーラ美術館

 チケットショップでポーラ美術館の半額チケットをゲットしたので行って来た。クルマで17km。さすがに箱根の雪も溶けていた。

 金土日はルノワール祭だそうで、帽子をかぶって行ったらドレスコード特典として《レースの帽子の少女》コスチュームキューピーをもらった。顔を見てもキューピーの面影がないくらいデコレーションされている。

 ルノワール14点と、ルノワールに影響を受けたピカソやヴァン・ドンゲン、デュフィ、梅原龍三郎、中村彝などの作品を展示している。

 今日行ったのは、アートテラーとに~さんのトークイベントがあるということだったので、せっかく箱根クンダリーノまで来るというので聞いて来ようと思ったのだ。

 午前中には、同時開催中の「いろどる線とかたどる色」展にちなみ、顔料にアラビアゴムを混ぜて絵の具を作るというイベントがあったので参加してみた。するとそこで知り合いに遭遇。一緒にランチのあと、14時からのイベント「アートテラーとに~さんの、そうだったのかルノワール」を拝聴。担当学芸員の工藤さんとのクロストークという形で、スライドを使いながら、いつもの調子で多々笑いを交えながらの面白トーク。場所が場所だけに満席とはいかないが、割とにぎやかなトークショーになった。

 とに~さんに「来るなら言ってくれればいいのに」と言われたが、雨なら行かなかったかもしれないのでそんなことは言えねぇ言えねぇ。


帽子をかぶって行くくらいならお安い御用だが、コスプレでとか言われたら断る


ルノワールが雷諾瓦ってどういう風の吹きまわしなのか?

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ラファエル前派展

2014-02-01 23:46:47 | 美術[ら]
「ラファエル前派展 英国ヴィクトリア朝絵画の夢」@森アーツセンターギャラリー

 ロンドンのテート美術館所蔵の70点を展示。ロンドン、ワシントン、モスクワ、東京で開催、ということで、いちばん近い東京に行って来た。ラファエル前派という反逆同盟の展覧会、ミレイの《オフィーリア》は2008年のミレイ展の時に見て以来だが、画面全体がグリーンに彩られている超有名な絵は、遠くからでも強烈な存在感に満ちている。

 ロセッティは19点と多めになっている。ロセッティの描く女性の第一印象は「アゴがでかい」のだが、今回の19点を見ると、全員アゴがでかい、というほどでもなかった。でも、なぜかアゴが気になる。

 「Pre-Raphaelite Brotherhood」を日本語にして「ラファエル前派兄弟団」というようだが、日本語にするとちょっと間が抜けたような雰囲気になる。「Brooks Brothers」は「ブルックス兄弟」って言うのかどうか知らんけど、「近江兄弟社」は「Omi Brotherhood」になるらしい。しかし「堂本兄弟」は「Domoto Brothers」ではなく「KinKi Kids」である。
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ルーヴル美術館展

2013-08-07 22:22:40 | 美術[ら]
「ルーヴル美術館展 -地中海 四千年のものがたり-」@東京都美術館

 たびたび開催されるルーヴル展、今回は地中海に焦点を当てた展示物が273点、てんこもり。そのうちの半分くらいが、紀元前から、AD300年くらいまでの古代の品々なので、古代エジプト展にでも来たのかと勘違いしそうだ。

《アルテミス、通称「ギャビーのディアナ」》 : 狩りの女神、この展覧会のマスコット的な大理石の彫像。ルーヴル収蔵以来、初めて館外出品だそうで、優美な姿と美人顔が大人気!に違いない。

《受け皿を持つ女性の形の奉納用スプーン》 : 四角い受け皿に女性の裸体を繋げたスプーンだそうだが、その受け皿の端に女性の丸い頭がチョコンと乗っかっている。《吐く瞬間の泥酔女》 というタイトルを付けたくなるような珍妙な逸品である。

《ローマ皇帝ルキウス・ウェルスの妻ルキッラの巨大な頭部》 : 興福寺の仏頭に勝るとも劣らない大理石のデカ頭は、けっこうな迫力だ。体をくっつけたとしたら8mくらいにはなりそうな感じ。

《ひだのある服をまとった女性小像、通称「タナグラ人形》 : イタリア、リビア、エジプト、トルコの4品が並んで展示されていて、それぞれ個性的だが、どれも小さいが作りがきれい。ちょこっと部屋に飾るならこれが最適、という雰囲気。


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LOVE展

2013-05-28 18:55:06 | 美術[ら]
「LOVE展 アートにみる愛のかたち」@森美術館

 森美術館10周年記念展、いろいろな愛を表した展覧会、なんとなく漠然とした大雑把なテーマで、だいたい展覧会に行けば、愛を題材にした作品目白押しだろうとも思ったのだが、恋愛、家族愛、いびつな愛、妄想の愛、無償の愛、異質な愛、奥まったカーテンの先には春画まで陳列されている。さまざまな愛のかたちが、草間彌生から初音ミクまで、多岐に渡って紹介されるLOVE展、いろんな愛で見ごたえ充分。それにしても「LOVE展」とはまた胡散臭いタイトルだな。

 街で見かける四角いLOVEのオブジェクト、ロバート・インディアナの《ラブ》を歪めたギムホンソックの《ラブ》。

 杉本博司の曽根崎心中は、文楽人形と十一面観音のコラボ。

 五輪真弓の《恋人よ》が流れる中、昔付き合ってた女TANYにボコボコにやられる会田誠。

 浅田政志の、家族そろってなんちゃって写真シリーズ。
 
 他にも、キリコ、マグリット、シャガールなども普通に並んでいる。そしてなんとダリの《ポルト・リガトの聖母》まで登場、縦2.7m、横2mの大作が福岡市美術館から出張してきた。ダリの前には森淳一の白いマリア像が燦然とスポットライトを浴びている。そのせいでポルトリガトの聖母がガラスに反射して見づらかった。マリア様ちょっとだけ横に動いてもらえるとありがたいんだけど。



ちなみに6月8日の13:00~16:00は臨時閉館。
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六本木アートナイト2013

2013-03-24 23:01:38 | 美術[ら]
六本木アートナイト2013

 アートナイトに行かナイト!ということで4回目のナイト見物。初回の日記を見たら、「アートナイトというなんだかよくわからないイベント」と書いてあった。4回目だけに、何をやりたいイベントなのかはわかったつもり。今回のアーティスティックディレクターはダンボール大好きな日比野克彦氏。毎回ディレクターが変わるので、イベントの色合いや面白さも当然変わってくる。面白く感じるかどうかは参加者次第。

 今回は17:00頃から11人集まってぞろぞろ見物。六本木の人混み暗がりで何度も行方不明者を出しながら、初めての徹夜に挑戦。結局朝まで残ったのは8人という好成績で幕を下ろした。

 アートナイト中は美術館も遅くまで開いていて、国立新美術館の展示は観覧無料だったので、「アーティスト・ファイル2013」、「カリフォルニア・デザイン1930-1965」、「第66回 日本アンデパンダン展」をまとめて見てしまった。無料でホントに大助かりである。サントリー美術館では観覧料1300円のところ割引価格500円だったので「歌舞伎 江戸の芝居小屋」を観覧。森美術館は24:00~06:00が1000円に割引されていたようだ。やたら評判の良い「デザインあ展」は(超満員なう)とかツィートしている人が居たので、近づきもしなかった。

 もちろん六本木アートトライアングル界隈の道端にはいろいろなアーティストの作品やパフォーマンスが点在していて、ブラブラ歩きながらそれらを見て回るのがいちばんの楽しみでもある。

 徹夜とはいえ、歩きっぱなしというわけでもなく、夜中に2時間以上喫茶店であーでもないこーでもないそーでもないなんでもないとウダウダ過ごしたりしていたので時間が長く感じることもなかったし、気温も意外と安定していて、真夜中にうろうろしていても寒さに震えることもなく過ごせた。


ヒルズアリーナの灯台


志村信裕 《hundreds of boots》


ミッドタウンの桜ライトアップ


柴田祐輔 《クリーニング・ディスコ》


日比野克彦 《動きたい水灯台・動かない土灯台》



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六本木アートナイト2009のブログ
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