台灣みやげ話
序文
「台湾みやげ話」は、之を一読して、何人も容易に、台湾特異なる風俗習慣の概念を、知るを得べけむ。しかして此の書の信憑力あるは、著者片岡君の、曾て「台灣風俗誌」の大著を成せるによりて明瞭也。由来台湾特異の人文地文は、之を研究して興味津々たるものあり。況や本島帝国の新領として、今や母国の文化と渾然融合を見んとするをや。此の際台湾の現勢を知るべきは、単に趣味問題たるに止まらず、又た、母国人の常識問題として必要なるべし、片岡君の此の小著は「みやげ話」以外に、又た世を益する所あるべき也、一言以って序文と為す。
大正14年の登高日、淡北草堂に於いて 大遯山人識
自序
台湾に永く居る人で、台湾の事を余り知らぬ為、台湾から帰って、内地の人に台湾はどんな所ですか、と聞かれて台湾は暑い暑いでそれで生蕃が居りまして酷い所ですと云う位ほか話す事が出来ない人が沢山あります。之はその筈です、台湾に来て居らるゝ人は台湾の事情を調べに来たのではなく、国の為や家の為、その他種々の忙はしき用事のある人のみですから、自分の知って居る職務以外の事は知らぬのが当然です、斯様な御方の為御土産話として之を著した次第であります。
此れより詳細の事を知ろうと思し召す御方は私の著した台湾風俗誌(是は台湾日日新報社で発行して居ります)それから台湾事情(是れは台湾総督府発行)をご覧になれば詳しく御分かりになります。大正14年10月 著者識
序文
「台湾みやげ話」は、之を一読して、何人も容易に、台湾特異なる風俗習慣の概念を、知るを得べけむ。しかして此の書の信憑力あるは、著者片岡君の、曾て「台灣風俗誌」の大著を成せるによりて明瞭也。由来台湾特異の人文地文は、之を研究して興味津々たるものあり。況や本島帝国の新領として、今や母国の文化と渾然融合を見んとするをや。此の際台湾の現勢を知るべきは、単に趣味問題たるに止まらず、又た、母国人の常識問題として必要なるべし、片岡君の此の小著は「みやげ話」以外に、又た世を益する所あるべき也、一言以って序文と為す。
大正14年の登高日、淡北草堂に於いて 大遯山人識
自序
台湾に永く居る人で、台湾の事を余り知らぬ為、台湾から帰って、内地の人に台湾はどんな所ですか、と聞かれて台湾は暑い暑いでそれで生蕃が居りまして酷い所ですと云う位ほか話す事が出来ない人が沢山あります。之はその筈です、台湾に来て居らるゝ人は台湾の事情を調べに来たのではなく、国の為や家の為、その他種々の忙はしき用事のある人のみですから、自分の知って居る職務以外の事は知らぬのが当然です、斯様な御方の為御土産話として之を著した次第であります。
此れより詳細の事を知ろうと思し召す御方は私の著した台湾風俗誌(是は台湾日日新報社で発行して居ります)それから台湾事情(是れは台湾総督府発行)をご覧になれば詳しく御分かりになります。大正14年10月 著者識
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