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日記。

台湾みやげ話 片岡巌 7

2011年12月06日 | 台湾みやげ話
7◎台湾人は如何なる神仏を祭りますか

台湾人も内地人と同じく日輪や月や星や天地山水風雷火等を祭った神社が(台湾では之を廟と云う)沢山あります、又人の霊魂を祭ったものもあります、人の霊魂を祭ったものでは台南に開山神社があります之は内地の芝居で有名な和唐内(わとうない)というあの内地の長崎で生まれた鄭芝竜の子、鄭成功で人は呼んで国姓爺という人を祭ったのや蕃人の教化の為に犠牲となった呉鳳廟(嘉義郡にあります)や、女子で二十餘歳で神通力を得て上天(しょうてん)して神となったと伝えられる支那福建省湄州(びしゅう)の林愿(りんがん)なるもの女子默娘と云うものを祀った媽祖廟は全島に至る所にあります、又帝国領台後台湾にて薨去(ほうぎょ)せられたる北白川宮殿下も全台鎮護の為各地に社を建てて祀っておりますこの社は台北のが最も荘厳のものであります。
 佛の方は支那福建省皷山湧泉寺(こざん、ゆうせんじ)又は怡山長慶寺(いざん、ちょうけいじ)、浙江普陀山普禅寺(せきこう、ふだじ、ふぜんじ)等から受戒したる僧が台湾に来て一寺の住職となり臨済宗を布教して居ります。又臨済宗の別れで食齋派(しょくさいは)と云うのがあります之は肉食丈(だけ)禁じて他は普通の人と同じく妻帯もし各自家を持って居て朝夕(ちょうせき)佛を拝祀し僧の如く読経焼香して佛に事(つか)えて居る宗旨(しゅうし)であります 其の他道士と云うものがあります之は内地の山伏と僧とを混交した様な読経もすれば祈祷も呪(まじな)いもすると云う宗旨でありますが之れ等の三つの宗旨は何れも葬式その他の冥福を祈る為に法事施餓鬼等に立ち会うのあります。
 右の様な次第で全島至る所に立派な寺が沢山あります領台後は内地より各宗派全部来台し各所に寺を建てて布教して居りますが之等は単に内地人に止(とど)まり未だ台湾人に迄布教するにはなって居ませぬ。

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