さぶ (新潮文庫) | |
クリエーター情報なし | |
新潮社 |
山本周五郎の「さぶ」を読んだ。
本の半分くらいにさしかかったところで物語の世界にのめり込んだ。
時代小説だから、少し読みづらいかもしれないけど、おすすめ。
「栄二」と「さぶ」という2人の男の物語。
栄二が、盗んでもいない高価な布を盗んだ罪を被せられ、
どんどん心は荒み、最終的に寄場という場所に連れて行かれる。
寄場という場所は、どうも刑務所くらい厳格ではないんだけど、
軽い罪を負った者達に労働をさせながら監視する場所っぽい。
栄二の心は最初、復讐心で埋め尽くされているんだけど、
いろんな出来事が起こり、徐々に、光が射し込んでいく。
その変化が絶妙で、「栄二、立ち直ってくれないかなあ」って応援したくなる。
物語の中でも、いろんな人達が、栄二に手を差し伸べる。
特に「さぶ」と「おすえさん」の支え方は心温まる。
おすえさんって人は、栄二が愛する人ね。
物語の最後まで目が離せない。
ああ、読み終わっちゃうと思いながら読み終わった。
ちなみに、最後の「さぶ」の行動が俺には謎だ。
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