外国人レスラーを相手に空手チョップで立ち向かい、敗戦の傷跡癒えない日本に希望を与えたヒーロー力道山。その生涯を日韓のキャストとスタッフで映画化。
監督はソン・ヘソン。
出演は「シルミド」のソル・ギョング。日本からは中谷美紀らが参加。
僕にとって力道山は歴史の中の人物だ。加えてプロレスにも僕は興味がない。大体、橋本真也のプロレス技だってまともに見るのは今回が初めてだったくらいである。
そういうこともあって、力道山に関してはほとんど予備知識も持っていなかった。そのおかげで映画の内容をありのまま受け取れることができたのは幸運というほかにない。(あとでネットで調べたら、力道山の人生は映画とは違う面がいくつか見られた)
実際の細かいところは知らないが、映画の中の力道山は相当に激しく直情的な人だ。差別を乗り越えようとして、彼が選んだのはひたすら上を目指すというものであり、激しい性格が幸いして、勢いよく上へと上り詰めていく。
しかし実際に上に行けば、その分いくらでもしがらみが増えてくる。そういうとき、彼のような直情的なタイプでは自らの首を絞める結果にだってなりかねない。
彼は直情的にプラスして、純粋で、駆け引きも苦手であったのも不幸だった。そのために孤立せざるを得なくなり、より暴力的になり、さらに孤立するという悪循環に陥っている。
そのヒーローの孤独な姿が悲しくも印象深い。なかなかの佳品であった。
ソル・ギョングは日本語のセリフを全部自分で演じており、なかなか頑張っているのは伝わってくる。とは言え朝鮮なまりはさすがに消せず、若干気になったが、まあこれも仕方ないのかもしれない。
これを観ながら、個人的には「SAYURI」のことを思い出した。チャン・ツィイーや渡辺謙の英語も向うの国の人にとっては、相当なまりがあったのだろうか、とふと考えたりした。
評価:★★★★(満点は★★★★★)
監督はソン・ヘソン。
出演は「シルミド」のソル・ギョング。日本からは中谷美紀らが参加。
僕にとって力道山は歴史の中の人物だ。加えてプロレスにも僕は興味がない。大体、橋本真也のプロレス技だってまともに見るのは今回が初めてだったくらいである。
そういうこともあって、力道山に関してはほとんど予備知識も持っていなかった。そのおかげで映画の内容をありのまま受け取れることができたのは幸運というほかにない。(あとでネットで調べたら、力道山の人生は映画とは違う面がいくつか見られた)
実際の細かいところは知らないが、映画の中の力道山は相当に激しく直情的な人だ。差別を乗り越えようとして、彼が選んだのはひたすら上を目指すというものであり、激しい性格が幸いして、勢いよく上へと上り詰めていく。
しかし実際に上に行けば、その分いくらでもしがらみが増えてくる。そういうとき、彼のような直情的なタイプでは自らの首を絞める結果にだってなりかねない。
彼は直情的にプラスして、純粋で、駆け引きも苦手であったのも不幸だった。そのために孤立せざるを得なくなり、より暴力的になり、さらに孤立するという悪循環に陥っている。
そのヒーローの孤独な姿が悲しくも印象深い。なかなかの佳品であった。
ソル・ギョングは日本語のセリフを全部自分で演じており、なかなか頑張っているのは伝わってくる。とは言え朝鮮なまりはさすがに消せず、若干気になったが、まあこれも仕方ないのかもしれない。
これを観ながら、個人的には「SAYURI」のことを思い出した。チャン・ツィイーや渡辺謙の英語も向うの国の人にとっては、相当なまりがあったのだろうか、とふと考えたりした。
評価:★★★★(満点は★★★★★)