ゴータマ・ブッダは出家から、苦行を経て、それを捨てた。
その後の禅定で得た境地、中道から、八正道を考え出した。
現代の私たちが、見習うのは、苦行をして、悟ることではない。
ブッダが得た境地から、悟った八正道を手本として生きることだ。
コンピュータ時代で例えれば、テンプレートとして八正道を利用する
ことかもしれない・・・
使い方としては、まず、八正道をよく理解する。そして、完全に暗記する。
そうして、自分の人生、生活に悩んだり、いろいろなことで疑問に感じたとき、
八正道の項目にその問題点を照らし合わせてみるのだ。
正見(しょうけん)正しくものを見る。第三者の立場から事がらを見るのです。表面だけでなく、
それに隠された真意を見るのが大切です。
正思(しょうし)正しくものを考える。思うことはその人の心を明るくするか暗くするかを決めます。
思いやりの心を基に、正しくものを考えれば対人関係をよくし、自分自身の心も明るくなります。
正語(しょうご)正しくものを語る。正しくものを語るというのは、愛と慈悲のある言葉を語る、愛と慈悲を
こめた語調で語るというものです。正しく語れば、調和をつくり出せます。
正業(しょうぎょう)正しく仕事をする。現代社会は分業によって成り立っています。自分の仕事を他の人、
世の中への奉仕と考えれば、公害、貧富の差もなくなり、社会全体の調和へと繋がります。
正命(しょうみょう)正しく生活をする。自分の長所を伸ばすことと、短所を修正することです。短所は、
持って行きようによっては、すぐ長所になります。
正進(しょうじん)正しく道に精進する。社会関係のなかの調和です。人間関係のなかで自分を
見つめ、考え、道に沿って生活する、ということです。
正念(しょうねん)人の一念は三千の世界に通じ、それに応じて物をひきよせます。類は友を呼ぶのです。
ですから、正しく、にごりのない心で念じないと、悪友、悪霊がついたりするのです。
正定(しょうじょう)以上の七つのことをおこなってきたかどうかを、第三者の立場から反省すること
です。そうして、過ちを見つけ、同じまちがいはすまい、と決意することです。
─ゴータマ・ブッダ
八正道は、”第三者の立場”から、相手の立場に立ってものを考え、行動する”思いやり”、つまり、
”慈悲”の心に根ざしているという。生老病死からの解脱法だけではない。
ブッダは、宇宙と個人とはおなじものである。同じ法則に従った生まれ変わりを永遠に繰り返すもの
である。これを科学の世界では、物質不滅、質量保存の法則といい、ブッダは、生まれ変わり、
死に変わる永遠の魂を持っていることを輪廻転生と名づけた。
また、太陽があらゆるものに変わりなくその光と恵みを与えるように、人間の心も慈悲の心で
満たされなければならない。
そして、人間や階級の差別を無くすために、人々は、お互いを尊敬し合って正しい判断のもとに
中庸の心で生きていかねばならないことを教えられた。
─エル・ピラッテラ
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