ただ生きるのではなく、よく生きる

自然の法則をとらえ、善(よ)く生きるために役に立つ情報を探して考えてみる

反省のできる人、できない人

2016-10-24 18:03:19 | 知恵の情報
自分を反省する人にとっては、体験することのすべてが自分を向上させる栄養剤と
なる。人に責任を転嫁する人にとっては、思ったり考えたりすることがそっくり自分を
傷つける凶器となる。

前者は善に向かう道を開き、後者は悪に走るきっかけを増やす。その違いは、
天と地よりも甚だしい。
(菜根譚 前集147)


■過去のあやまちを反省することによって将来の飛躍を期することができる。
孔子も、「過チテハ則チ改ムルニ憚ルコト勿レ」と述べているし、『小学』にも、
「人ヲ責ムルノ心ヲ以ッテ己ヲ責メヨ」とある。


─『新釈 菜根譚』守屋 洋 PHP文庫より


当然のことが出ているが改めてこの箴言を通して反省について考えるひととき
をもつことは大切だと思う。
ブッダが悟ったのは、結局、反省、内観によってである。出家をし、苦行をし、悟っている
ものを探し、修業を重ねたが、悟りは得られず、あるとき、川辺で童のはやり歌のようなもの
を聞き、ふと、自分の行いを振り返ったとき、偉大なさとりへの糸口をみつけた。
「弦は中ほどにしめるがよい、しめすぎればよい音はでず、切れてしまう。しめ足りな
ければ音はにごる、弦は中ほどにしめるがよい・・・」というような内容の歌を
聞き、中道を悟った。そして、
「内観=すべての事柄─自分をも含めて一切─を客観的に考え、判断すること─より
出ずる智慧、それがどのように人生の危機に出会うとも切り抜けてゆく術をあなた方
に与え、また心の余裕を与え、正しき判断力を与えるのです。」とおっしゃられている。

反省の方法は、自分で工夫できるが、八正道を正見、正思、正語・・・というように
順番に基準にして自分を省みてみるのもよい。自分は、隠されたものを含め、正しく
ものごとをみているか、思いやりの心をもとに正しく考えているか、愛と慈悲を込めた
語調で語っているか・・・・・というように。

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