ただ生きるのではなく、よく生きる

自然の法則をとらえ、善(よ)く生きるために役に立つ情報を探して考えてみる

知恵は自我意識の敵

2017-08-12 17:26:22 | 人生の生き方
知恵は「人々に見捨てられて」います(旧約聖書『イザヤ書』五三章三節)。なぜなら、
知恵はいつも心をえぐるような小言の形で自我意識にまっすぐ突き刺さるものですが、
資質が低い人はとがめられることに耐えられないからです。

知恵を身につけるためには、自我意識は死ぬほど傷つかなければなりません。
そしてこのために、知恵は自我意識の敵となり、自我意識は反抗を企てるのですが、
それでも、知恵が打ち負かされたり、否定されたりすることはないのです。

愚かな人は自分の感情や個人的な欲望に支配されてしまっています。何をなすにも
「これは正しいことだろうか」と自問自答することなく、それでどのくらい快楽や個人的
な利益が得られるのかを勘定しています。定まった法則によって感情や行動をする
のではなく、自分の好みにとらわれて、それに流されるままになります。

賢明な人は、自分の感情を統御し、個人的な欲望をすべて捨て去ります。衝動や
情念につき動かされることはなく、何をするのが正しいのかを冷静に見極めて行動に
入ります。いつも思慮深く、沈着冷静で、高くそびえたつ精神的な法則によって
行動を導いていきます。そして、喜びも苦しみも両方を超越しているのです。

─『「意志」と「人生」の法則』ジェームズ・アレン KKベストセラーズ刊

■善我というのは自我意識ではない。他人のために尽くし、愛を分け与えること。
自分が他者優先に自分の人生を切り替えられるかどうか、それがポイントだろう。