紫微の乱読部屋 at blog

活字中毒患者の乱読っぷりを披露。主にミステリーを中心に紹介します。

「ミステリ十二か月」北村薫

2004年12月02日 | か行の作家
やっぱり北村さんはステキですねえ。
今回、新聞掲載のコラムを集約し、さらにインタビューも加えて、
とても読みごたえのある1冊になっています。
掲載当時と同じカラーで、挿し絵というか版画も掲載されていて、
それがまた味があっていいんだわ。
それだけでも、じっくり見て楽しんで欲しいです(笑)。

これだけ長い間ミステリー読みをやってきて、
いかに自分が何も読んでいないのか、ってのが分かりますねえ。
北村さんの紹介だから、それが絶対的にいい、とかいう話ではなく、
私が読んでいない、数ある作品の中から、気持ちを揺さぶられる
作品が50も並んでいるわけです。既読の作品すら、
“北村さんがこう言うんだから、もう1回読んでみようか”
と思うほど。…私は北村信者なのか(笑)。

そういった、紹介のコラムとは別に、有栖川有栖との対談も
あるのですが、それはそれで面白いのですよ。
一応紹介したけど、ホントはそれほど面白いとは思ってないんだよね、
みたいな話もあって(笑)、なんだか途中から、
“ミステリー東西対決”のような感じにもなってくるし(何)、
なんだかどの文章をとっても、生きてていい。
新鮮というよりは、生きてる。生き続けているって感じ。
なので、これから先もずっと読まれ続けるのではないかと思います。


ミステリ十二か月
北村薫著

出版社 中央公論新社
発売日 200410下旬
価格  ¥ 1,890(¥ 1,800)
ISBN  4120035743

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