加納さんは、どうしても思い入れの強い作家さんに
なってしまうのですが、そういうイメージを持ったまま
っていうのは、もしかしたらすごい不幸なことなのかもしれません。
というのも、「ななつのこ」「魔法飛行」の衝撃が強すぎて、
読むたびに、またあの“魔法”を期待してしまいます。
なので、どれも「うん。よかった」程度の感想…。
魔法じゃないけど、おまじないみたいな「ささらさや」、
「掌の中の小鳥」はエッグ・スタンドで呪文をかけられたし、
キレイでイタイ「ガラスの麒麟」も、全部好きなんですけど。
ま、でも、どれにも裏切られていない、というのは
逆にもしかしたらすごく幸福なことなのかもしれませんね。
さて、本題です。
本書は表題作を含む10編を収録した短編集。
ミステリーっちゃあミステリーですが、
どれも幻想的で、キレイだけどちょっと心がイタイお話。
いちばんのお気に入りは表題作「沙羅は和子の名を呼ぶ」。
基本的に私の人生、行き当たりばったりだけど、
それを楽しみながら生きているので、主人公のように、
“あのとき、こっちを選んでおけば…”なんてことはないんですが。
でも、そう思うときって、誰にでもあると思うんです。
(私の場合は、単純にメニューなんかに多いんですけど(笑))
でも。それはあまり喜ばしいことではないはず。
だから、沙羅が和子の名を呼ぶんです。迷っているから。
ずっとずっと迷い続けているから。今も迷っているから。
そんな心の隙に突き入られ主人公は、最終的に、
その責任を負ったんだと解釈しました。
それは沙羅と和子から負わされた“罰”なんだと思います。
ほかにも、「フリージング・サマー」とか「オレンジの半分」
なんかは、女のイヤな面を見せつけられた気がして、
ちょっとブルーになりますね(^^;)。好きですけど。
連作ではない短編集って珍しいですよね。
加納さんのいろんな世界をたくさん楽しめて、よかったです。
なってしまうのですが、そういうイメージを持ったまま
っていうのは、もしかしたらすごい不幸なことなのかもしれません。
というのも、「ななつのこ」「魔法飛行」の衝撃が強すぎて、
読むたびに、またあの“魔法”を期待してしまいます。
なので、どれも「うん。よかった」程度の感想…。
魔法じゃないけど、おまじないみたいな「ささらさや」、
「掌の中の小鳥」はエッグ・スタンドで呪文をかけられたし、
キレイでイタイ「ガラスの麒麟」も、全部好きなんですけど。
ま、でも、どれにも裏切られていない、というのは
逆にもしかしたらすごく幸福なことなのかもしれませんね。
さて、本題です。
本書は表題作を含む10編を収録した短編集。
ミステリーっちゃあミステリーですが、
どれも幻想的で、キレイだけどちょっと心がイタイお話。
いちばんのお気に入りは表題作「沙羅は和子の名を呼ぶ」。
基本的に私の人生、行き当たりばったりだけど、
それを楽しみながら生きているので、主人公のように、
“あのとき、こっちを選んでおけば…”なんてことはないんですが。
でも、そう思うときって、誰にでもあると思うんです。
(私の場合は、単純にメニューなんかに多いんですけど(笑))
でも。それはあまり喜ばしいことではないはず。
だから、沙羅が和子の名を呼ぶんです。迷っているから。
ずっとずっと迷い続けているから。今も迷っているから。
そんな心の隙に突き入られ主人公は、最終的に、
その責任を負ったんだと解釈しました。
それは沙羅と和子から負わされた“罰”なんだと思います。
ほかにも、「フリージング・サマー」とか「オレンジの半分」
なんかは、女のイヤな面を見せつけられた気がして、
ちょっとブルーになりますね(^^;)。好きですけど。
連作ではない短編集って珍しいですよね。
加納さんのいろんな世界をたくさん楽しめて、よかったです。
沙羅は和子の名を呼ぶ(集英社文庫) | |
加納朋子著出版社 集英社発売日 2002.09価格 ¥ 580(¥ 552)ISBN 4087474887bk1で詳しく見る |