心理学の本(仮題)

【職場に】心理学書編集研究会(略称:心編研)による臨床心理学・精神医学関連書籍のブックレヴュー【内緒♪】

白地にホンノリ茜さす在りし日のロジャーズ博士

2006-09-22 12:54:55 | 心理療法一般
今や,シャツは「イン」の方向の模様です。なにかっつうと,男子コーコーセーのファッションの話です。「イン」にしたシャツの裾を絶妙にたわませる,いまオトコノコたちが関心あるのはそこなんですな。

無造作ヘアに一所懸命,造作の限りを尽くしてきた男子高校生どもが,こんどは入れたシャツの若干のタワマセに粋をこらしてるわけです。いわば,コントロールド・ランダマイズド・タックイン。略して

CRT

ステキやん?

まあ頭のてっぺんが薄くなってきたオジサンが残存戦(髪)力を総動員して,不毛地帯に戦(髪)力を投入してるのとさして変わらんですな。左舷,弾幕(髪)薄いぞ,なにやってんの! とかね,シャー。

そういう男どもの悲壮なタタカイの傍で「フフフ,男っていつもそう」なんていいながら優しく見守る艶女(アデージョ),探し続け追い求めてるのが,この私ことpsy-pubなんです。嘘です。ごめんなさい。


まあいいや(お前がな!),それじゃあ今日も新刊紹介いってみましょか。



カール・ロジャーズ静かなる革命カール・ロジャーズ静かなる革命
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ドーン! どうですか,この装丁は! 白地にホンノリ茜さす在りし日のロジャーズ博士。左右の口角が上がり,すなわちZygomatic Majorが収縮しており,このFacial ExpressionがSocialなContext上意味するのは,smileないしlaughでありますが,眼が笑ってないので,これすなわち,アルカイックなsmileでありますな。すごい,すごいよこれ。最近では,ナンバーワン衝撃的インパクツですな。

まあ,内容としては,本当にロジャーズが「語る」,This is meでありまして,いってみりゃ,キリストが語るイエス,ムハンマドが語るアブドゥッラーフって感じか。違うか。『ロジャーズが語る自己実現の道』なんかで読めるよりもさらに詳細にロジャーズ博士の一生が語られます。まさに自伝だね。

ちなみに「静かなる革命」つうのは,1970年代くらいにロジャーズさんが言い出したことで,別に心理療法の革命ということではなく,当時のアメリカ社会のさまざまな変化を指してこう言っていたわけですな。なるほど,70年代アメリカはいろいろあったもんなあ。



感情に働きかける面接技法―心理療法の統合的アプローチ感情に働きかける面接技法―心理療法の統合的アプローチ
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こちらは,ロジャーズ派の最新鋭,といったら語弊があるかもしれないけど,パーソン・センタードやフォーカシング等のアプローチやら,エンプティ・チェアなんかのゲシュタルト療法を統合した技法だそうです。原題によると,エモーショナルなチェンジをファシリテートするってことで,なるほど,ピンと来る方もいるかもしれませんが,「うつ」への介入の有効性が実証されている,とのことであります。

個人的には「感情の変化」に焦点を当てているため,それだと「統合」というのがわかりやすい話になるなという印象でした。秋らしい中級者向けの一品。


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2 コメント

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Unknown (nana)
2006-09-22 18:46:09
psy-pubさん、お久しぶりです。

トラックバックさせていただきました。



それにしても、この装丁は、手に取ることを躊躇わせるくらいのインパクト!
返信する
コメント&TBありがとうございます (psy-pub)
2006-09-22 19:13:18
>nanaさま



お久です。

コメント&TBありがとうございます!



おうい,読者諸氏の皆様方! 

TB先には良質のレヴューがありますゆえ,

有無を言わずに,クリック&ゴーであります。



>手に取ることを躊躇わせるくらいのインパクト!



てっきり原書がそうなのかなと思っていたのですが,nanaさんのTB先を見ると違うようで……。

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