心理学の本(仮題)

【職場に】心理学書編集研究会(略称:心編研)による臨床心理学・精神医学関連書籍のブックレヴュー【内緒♪】

【重すぎて】名実ともに大著,特に見た目が大著,持った目はド大著をようやく読んだの話【携帯不能】

2007-05-10 11:57:01 | 児童精神医学一般
どうも。なんかずるずると更新できなくなっている気がしますが,Tomorrow Never Dies,頑張っていきたいと思いますpsy-pubです。

ま,最初は軽いトークから,ですが,「男とは何か」をちょっと考えてみたいわけです。

「男とは何か」って,まあいろいろあると思いますが,ひとつには「炭酸飲料が好き」というのはあると思います。かく云う私メも,デカビタCとC.C.レモンとファンタ・オレンジの私的3大炭酸飲料がなくてはとても生きていかれない,わたし生きていかれない,と強く思い込んで日々バカ面ぶら下げて生き恥を曝してるわけですね。

せんだても,某サービスエリアにて,たいへん微笑ましいギャル男&ギャルのカポーを目撃したわけでして,ギャル男&ギャルのカポーの会話はほとんとポストモダン的な言語状況になってたりもするわけで常に興味深いのですがそれはさておき,そのカポーが自販機の前で高速道路で渇いた喉を何で癒すかについて,だるそうに会話してるところにミーツしたpsy-pub,早速,選ぶフリをしつつ,耳に全神経を集中させることにする。

ギャル男曰く「お! スコールあるじゃん(喜),俺これにしようっと!」と嬉々としていう,しかし,嬉々としつつも,なぜかギャルの顔色を伺うわけで,案の定,ギャル曰く「つか炭酸てありえなくね?」と冷たく返す。そしてソウケンビチャを指して曰く「こういうのしねえ?」というわけです。

ここで少し解説したいわけですが,スコールという炭酸飲料,不肖,僕も大好きなわけですが,唯一の欠点がありまして,コカコーラやサントリー系の飲料に比べて,売ってない,すなわち飲む機会が少ないのでありまして,すると,スコール好きとしては,売ってるときに飲んでおかないと次にいつ飲めるかわからない,という一期一会性があるわけなんですよ。だから,ギャル男の言うこと実にわかるんですよね。つうか僕はその時スコールを後で買ったわけですけどね。閑話休題。

ギャル男&ギャル,なぜモメルかというと,多分彼らは,2本それぞれ好きなものを買うつもりはないのですね。それは金銭的な理由からか吝嗇からかはわかりませんけど,ギャル男は,ギャルの機嫌を損ねぬよう,しかしスコールへの欲望も実現させようと,基本的に弱腰でしかし粘ったわけですが,結局二人はソウケンビチャ500mlを一本購入し,駐車場へと向かったわけですね。ギャル男の胸中察して余りある!

まあこういう光景,すなわち炭酸VS.茶,全国各地で繰り広げられてると思うのですが,ペットボトルの茶がこれだけ売れまくってることを考えると,炭酸派すなわち男の旗色は悪いと言わざるを得ないでしょう。万国の炭酸者よ決起せよ,などと大時代なことも言いたくなりますよ。

すっげえどうでもいいこと書いちゃいましたけど,スコールとの出会いが一期一会なら,本との出会いも一期一会,それが高額な書籍なら,読みたくてもなかなか読めないわけですが,読みたかったこの本,ようやく読めたのです。といっても,さすがに買えず,チラ見レベルですけどね。



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マイケル・ラター エリック・テイラー 日本小児精神医学研究会

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なぜか品切表示で,ユーズド価格74,999円になってるわけですが,確かに定価は52,500円(税込)ですが,何を言ってるんだ,まだ品切れなんかではありませんぞ! といっても,こんな本をAmazonなんかで買う人はさすがにいないでしょうけどね。

児童青年精神医学---明石書店
出版元の明石書店さんのところからも直接買えるそうです。

いやしかしこれ,すごい本です。何がすごいって,サイズがすごい。A4判で1,000頁超,2段組で文字ぎっしり,物質的にも精神的にも,重厚な本です。持ち運びは不能,いったん運び込まれたら,玉座に鎮座しておくのが正しい姿勢かと(大げさか)。

肝心の内容といいますと,「ラター?」と思ってしまう方もいるかもしれませんが,これいわゆる外国でよくある方式(『ヒルガードの心理学』など)ですね。第4版(2002)の翻訳でして,まあ最新の内容を踏まえていると考えてもらっていいかと思います。というか,それよりも普遍がまとめられたことの意義を強調したいですけどね。


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ソフトカバーが2005年に出てます。大著らしからぬPOPな装丁も素敵ですね。

とにかくこれは一大事業で大仕事だったと思いますし,歴史上,燦然と輝くメルクマールであることは疑いないと思います。スタンディングオベーション吝かでない。個人的には,ページをめくってると,ドキドキする,こういう本を読める,という喜びがあふれてくる。これがホンモノであることは,素人でもわかります。日本小児精神医学研究会ということで,比較的若手の先生方がたくさん集って,頑張って訳された,大変だっただろうなと思いつつ,感服するしかないです。パチパチパチ。

ふと,こういう書籍,日本でも可能だろうか,と思うわけですが,これだけの内容を偏りなく包括的・体系的にまとめることは並大抵のことではなく,今の日本の児童青年精神医学の状況を考えると,まあやっぱり難しいんでしょうね。

といいつつ,



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特集は「発達障害のいま」。なんというか,発達障害関連書籍および雑誌特集が隆盛を極めるなか,この特集は,ダントツで群を抜いてすばらしいと思いました。執筆者の選択から,その執筆者の書いている内容から,それらが有機的なつながりをもって,特集のテーマにぶつかってくる,凡百のものとは一線を画した内容で,これはなんとしても必読,です。

目次などはこちらからどうぞ。
そだちの科学8号---日本評論社

奇しくも同時期に出たこの2冊の本,ひとつは体系的教科書の翻訳,ひとつは雑誌の特集,ですが,なんだか状況の変化,みたいなものを感じずにはいられないですな。そしてそれは喜ぶべきことのような気がするのです。大切なのはバランス,それに尽きます。


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