20世紀の奇書を挙げよと言われたら,Jジョイスの『Finnegans Wake』つうのは確実にエントリーされるひとつであろうと思うのですが,もしかしたら,「え? ナニソレ?」って御仁もいらっしゃるかもしれません。まあいろんな方がいろんなことをいってますが,とりあえず,そういう方は,
フィネガンズ・ウェイク(ウィキペディア)
こちらをご覧下さい。端的に説明がなされています。Viva Wiki!
で,なんで今フィネガンズ・ウェイクなんかっつうと,これが出たからなんですよ。
Jジョイスの娘ルチアが,後のノーベル賞劇作家サミュエル・ベケットに片想いしてたのは有名な話なんですが,そこらへんの詳細が気になっていたのですが,その病跡も含めて,書かれているようです。うーん,読みたい!
ちなみによく知られた話なのですが,このベケットつうのは,「フィネガンズ・ウェイク」の口述筆記」を担当しておりまして,フィネガンズ・ウェイクだけでなく,Jジョイスを語る上での最重要人物でありますね。
しかしスゴイ本出すなあ,この宮田恭子さんってナニモノなんだろう?と思っていたら,まったく知らなかったのですが,こんなことをやってる方でした!
いやあ,びっくりデス。何がびっくりかは,柳瀬尚紀訳を一度でも少しでも読んだことのある方にはわかると思います。日本語での初の全訳という偉業を成し遂げて以降,フィネガンズウェイク=柳瀬訳,つうのは専売特許というかなんというか,ともかくそういう状況だったわけですが,それとまったく逆行するような「抄訳」が刊行されてたとは!
ちなみにこちらが柳瀬尚紀の全訳版です。文庫で出てます(!)。psy-pubはハードカバーのほう持ってますが,読破,できてません。
でもまあそもそも部分訳ということでは,こういうのもプレ柳瀬時代にあったわけなんですよね。
フィネガン徹夜祭
ジェイムズ・ジョイス著
鈴木 幸夫〔ほか〕訳
都市出版社 1971
Wikipediaにもあるとおり,むちゃくちゃな言語で書かれているとはいえ,確かに「ストーリー」はあるわけで,そういう意味では,いろんなアプローチがあっていいはずですよね。映画化したら意外と面白いのかもしれないです。これみたいに。
ウンベルト・エーコもすごい文章書きますが,この映画だと,楽しい(?)サスペンスとして,普通に楽しめるんですよ。実はそこがエーコの広さ・でかさでもあり,ジョイスも然りじゃないかと思うわけです。
まあ難解難解といわれるジョイスですが,これなんかは,普通に読めるし,面白いんですよね。
これはホントに映画に出来そうだ。これがジョイスの入門編になるかというとならなくて,でも,ちゃんとエッセンスは感じられるはず。ストーリー的にも結構泣ける。お薦めですよん♪ 文体のフーガの技法なんていわれたりもしますが,この技法を簡潔にポップにやった(音楽でいうと,ホルストの「木星」と平原綾香のJupitarみたいなもんか)のが,『アルジャーノンに花束を』だと勝手に思ってます。商業作家のセンスは流石だね。
そして,個人的にはこれをこそ,柳瀬尚紀訳で読んでみたいと思いますけどね。お願いします!
フィネガンズ・ウェイク(ウィキペディア)
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で,なんで今フィネガンズ・ウェイクなんかっつうと,これが出たからなんですよ。
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Jジョイスの娘ルチアが,後のノーベル賞劇作家サミュエル・ベケットに片想いしてたのは有名な話なんですが,そこらへんの詳細が気になっていたのですが,その病跡も含めて,書かれているようです。うーん,読みたい!
ちなみによく知られた話なのですが,このベケットつうのは,「フィネガンズ・ウェイク」の口述筆記」を担当しておりまして,フィネガンズ・ウェイクだけでなく,Jジョイスを語る上での最重要人物でありますね。
しかしスゴイ本出すなあ,この宮田恭子さんってナニモノなんだろう?と思っていたら,まったく知らなかったのですが,こんなことをやってる方でした!
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いやあ,びっくりデス。何がびっくりかは,柳瀬尚紀訳を一度でも少しでも読んだことのある方にはわかると思います。日本語での初の全訳という偉業を成し遂げて以降,フィネガンズウェイク=柳瀬訳,つうのは専売特許というかなんというか,ともかくそういう状況だったわけですが,それとまったく逆行するような「抄訳」が刊行されてたとは!
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ちなみにこちらが柳瀬尚紀の全訳版です。文庫で出てます(!)。psy-pubはハードカバーのほう持ってますが,読破,できてません。
でもまあそもそも部分訳ということでは,こういうのもプレ柳瀬時代にあったわけなんですよね。
フィネガン徹夜祭
ジェイムズ・ジョイス著
鈴木 幸夫〔ほか〕訳
都市出版社 1971
Wikipediaにもあるとおり,むちゃくちゃな言語で書かれているとはいえ,確かに「ストーリー」はあるわけで,そういう意味では,いろんなアプローチがあっていいはずですよね。映画化したら意外と面白いのかもしれないです。これみたいに。
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ウンベルト・エーコもすごい文章書きますが,この映画だと,楽しい(?)サスペンスとして,普通に楽しめるんですよ。実はそこがエーコの広さ・でかさでもあり,ジョイスも然りじゃないかと思うわけです。
まあ難解難解といわれるジョイスですが,これなんかは,普通に読めるし,面白いんですよね。
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これはホントに映画に出来そうだ。これがジョイスの入門編になるかというとならなくて,でも,ちゃんとエッセンスは感じられるはず。ストーリー的にも結構泣ける。お薦めですよん♪ 文体のフーガの技法なんていわれたりもしますが,この技法を簡潔にポップにやった(音楽でいうと,ホルストの「木星」と平原綾香のJupitarみたいなもんか)のが,『アルジャーノンに花束を』だと勝手に思ってます。商業作家のセンスは流石だね。
そして,個人的にはこれをこそ,柳瀬尚紀訳で読んでみたいと思いますけどね。お願いします!
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