心理学の本(仮題)

【職場に】心理学書編集研究会(略称:心編研)による臨床心理学・精神医学関連書籍のブックレヴュー【内緒♪】

追補文学部唯野教授

2005-11-03 23:20:23 | 心理以外
10月14日のエントリにて『文学部唯野教授』と『文学部唯野教授のサブテキスト』を紹介しましたが,これがあったことを忘れておりましたので,追補ということで。



文学部唯野教授の女性問答
文学部唯野教授の女性問答
筒井 康隆

 まあぶっちゃけますと,僕は読んでないのですが,読んで面白かった夢は見たことがあるので,きっと面白いと思います。ウソです。すいません。夢も見たことがありません。お詫びします。エーと,彼女ができます。言い過ぎました。できません。できるわけがないし,できたためしもございません。できるものもできなくなります。うそです。特に相関関係はないと思います。
 まじめな話,読んだのですが,本編でできなかったフェミニズム批評の話なのか? と期待すると,やや期待が外れると思います。時事ネタがらみも多いし。無論エッセンスは感じられますが,ややウスいか? 面白く読めることは保証しますが,やはり三番目に読むべき本だとは思います。フェミニズムを期待する人には,小説『フェミニズム殺人事件』の方がお薦めです。これは小説ですが濃密です。ちょい分かりにくいかもしれませんが。



 これだけではなんなので,僕的史上最も刺激的な対談集をご紹介してお茶を濁しますね。



突然変異幻語対談―汎フィクション講義
突然変異幻語対談―汎フィクション講義
筒井 康隆, 柳瀬 尚紀

 あの柳瀬尚紀との対談です。まあ,これはホント刺激的です。話もかみ合ってるんだか,かみ合ってないんだか分かりませんが,すごいことになっていきます。しかもこの対談中,柳瀬は『フィネガンズ・ウェイク』の翻訳中で,筒井は『文学部唯野教授』や『残像に口紅を』が連載中というのがすごい。いやもうホントすごい。その裏話なんかも出ていて面白いですよ。『フィネガンズ・ウェイク』の副読本としての側面もあります。その他には『歌と饒舌の戦記』や『虚人たち』や『虚航船団』など,最も言語実験が盛んだった頃の筒井の作品が話題に上ってきますから,それらを読んでるとより楽しめるかもしれませんよ(関係ありませんが柳瀬氏は最近,「チャーリーとチョコレート工場」の原作本の訳でも物議をかもしておるようですね。喜ばしい限りです)。



 しかしこの「心理以外」のコーナー,筒井康隆多すぎですね。反省しまーす。そのうち,



多重人格探偵サイコ (10)
多重人格探偵サイコ (10)
田島 昭宇

とか

MIND ASSASSIN
MIND ASSASSIN
映島 巡

でもやりますかな。

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