先週の気合はどこへやら，今週はややフヌケ気味ですが，まあまあピンと張った糸はキレやすいそうですから，意識的にたわませていこうと，そういう心構えです，と言い訳すればフヌケっぷりも正当化されるのでは？とヨコシマなワタクシ，どうもpsy-pubです。
イキナリですが，日本のアニメなどと一口に申しますけど，最近はもうほとんど日本で作られていないらしいですね。日本のアニメーターの数は減少し，しかし作品数は増加し，中国などに作画などの制作を丸投げしたりとか，まあいろいろ大変みたいです。まあよく知らんけどね。
といっても，映画となると，アニメであってもそれなりの予算が使えるので，クオリティ的には安心安心でして，つっても映画館で観たことは一度もないんだけど，最近立て続けに気になるアニメ映画が三本あったので，on DVDにてチェックして，泣いたり笑ったり別の意味で泣きたくなったり味噌を舐めたりいろいろしました。
最初の一本はこれ。
率直に申し上げると，これはもう最高でありました。スタイリッシュにもほどがある！ 映画ってのは，総合芸術でありまして，総合的に観て素晴らしいものが一番素晴らしいわけで，作画・映像（のリズム）・演出・音楽，どれをとっても手抜きが一切なく，文句の付け所がないんですが，私はむしろ逆で色，この作品の色使いがとても素晴らしいと思いました。
色って普通最初からついてるものだから，通常特に意識したりしないんですけどね，けどこの鉄コン筋クリートの色は，世界観を構築する最も重要な要素のひとつとして非常に機能していた，と思わずにはいられないんですよ。ほんと拍手を惜しみたくない！
原作も読んだことありますが，ストーリー的には，そんなに特筆するような感じはないと思うのですが，映画としてトータルで見せられると，やっぱり潜在的に持つ力がある作品なんだなと認識を改めましたね。だから映画も原作を忠実に再現したというよりは原作の本質を十分に汲み取ってそれをトータルで表現したという感じで，これまた理想的だな，と。
声優もHAYAO MIYAZAKI方式でリアル俳優を起用するというもので，これまた，アタリ。二宮尊徳と蒼井そら（ハイ，ここ笑うとこね），とても良い仕事をしたと思います。
あと松本大洋といえば，独特のビートのオン・オフ感，だと思うのですが，そこらへんも映像としての快感にうまく転換できてる感じで，すごいなあと思ったのですが，監督，『アニマトリックス』の人でしたか，納得。四の五の言わず，純粋なエンターテイメントに仕上げた力量に拍手，です。
原作および松本大洋が好きな人は，もう絶対観て損のないどころかお釣りが止まらない，完全無欠の作品ですが，読んだことない人もきっと楽しめると思います。アニメだぁ？ という人もぜひ機会あれば観てみるとよろしいかと思います。
次の一本はこれ。
結論から申し上げると，クオリティは高いが手堅すぎて意外性がない，というなんとも皮肉な作品でした。いうなればディズニー版の『不思議の国のアリス』を観たときの残念さと似てる気がする（クオリティは素晴らしいのですが）。映像化は，救いであると同時に想像力を限定してしまう，そんなことを考えてしまいました。はっきり申し上げると，アリスがそうであるように，パプリカも，原作のほうがはるかにイマジネーションに富んでいる，ということです。
そういう意味も込めて「秀作」と呼びたい，良くも悪くも。今敏監督，優等生過ぎるのかな，全体的なクオリティは高いので，観て損ってことは決してないのですが……。
最後の一本はこれ。
結論から申し上げると，観ないほうがいい作品だとは思わないけど，わざわざ観るべき作品とも思えない，という感じでした。別に，とか，特に，とかそういう感じ（これは個人の感じ方ですから，好きな方，ゴメンナサイ）。たぶんこれは女性視点にも関わらず，女性で好きな人はあんまりいないような気がします。
これを好きなのは圧倒的に男性で，個人的には「おそらく見えないだろうパンチラ（見えないんですが）を期待して観続ける」ようなイメージかなと。でもパンチラ興味ない人はどうしたらいい？ そんな感じ。もっといえば，この主人公に萌えられるか，それがすべてです。僕は無理でした。ただそれだけのこと。萌えがダメとはいわないけれど，それ以外の要素があまりに平凡すぎるのかな。主観ですけどね。チラ裏，乙！
しかし個人的にすごく許せなかったことがひとつだけあって，それは「芳山和子」がなんでタイムリープのことを覚えているんだ！ ということ。細かいですが，これ，原作をぶち壊してますよ。それだけは断固拒否します。
とはいえ，「この作品を観るくらいなら他にも珠玉の青春アニメ映画なんていっぱいあるわ！」と意気込んでみても，よくよく考えると実はそんなのないんですね。特に作家性の強いものにおいてはもしかして皆無？ ＳＦ要素があるとはいえ，実写ではそれこそ星の数ほどある学園青春モノ，アニメ映画ではあんまり取り上げられないんだなあという認識を持てました。それは意外なことでした。
まあこの三本，いってみりゃ，大友が好きか押井が好きか宮崎が好きか，みたいな感じかなとも思いましたね。
…………
さてさて，最近の邦画の流れになってる，マンガ→実写映画ですが，この名作が2007年秋に公開になるようですね。
映画の公式サイトはこちら。
自虐の詩---公式サイト
監督堤＆阿部ちゃんのトリックコンビに，主演が中谷美紀！ と期待は高まるわけですが，ちょっと公式サイトの記述にひとことなんですが，
イサオはニートじゃありません。イサオはヒモです。そしてヒモは立派な職業です。
以上，よろしくです。
あと，ちょっとビックリした映画関連のニュースが，
渋谷の忠犬物語がハリウッド進出－「ハチ公物語」リメークへ---シブヤ経済新聞
ビックリですね。なぜこれを……。しかもまたリチャード・ギア……。
オリジナルはこれ。名作ですね。つうか，ハッキリいえばアザトイことこの上ないんですが，この上ないんですがー，psy-pub，これを観ると120％泣いてしまいます。だから観たくないんですが，TVでやってるとつい観てしまう→相変わらずのアザトサに激怒しながらも号泣，それを何度繰り返すのか，もう悔しくてしょうがないアルヨ。卑怯で卑劣で愚劣で下世話で安直だが絶対泣いてしまうこの映画，ワタクシ，大嫌いです。
まじめに語ると，もうこれ，昭和的貧乏臭さが最大の特徴なのに，それをアメリカにもっていってどうしようというのか，いったい何を考えているのか，不思議すぎます。
ま，今日はこの辺で，チャオー！
イキナリですが，日本のアニメなどと一口に申しますけど，最近はもうほとんど日本で作られていないらしいですね。日本のアニメーターの数は減少し，しかし作品数は増加し，中国などに作画などの制作を丸投げしたりとか，まあいろいろ大変みたいです。まあよく知らんけどね。
といっても，映画となると，アニメであってもそれなりの予算が使えるので，クオリティ的には安心安心でして，つっても映画館で観たことは一度もないんだけど，最近立て続けに気になるアニメ映画が三本あったので，on DVDにてチェックして，泣いたり笑ったり別の意味で泣きたくなったり味噌を舐めたりいろいろしました。
最初の一本はこれ。
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率直に申し上げると，これはもう最高でありました。スタイリッシュにもほどがある！ 映画ってのは，総合芸術でありまして，総合的に観て素晴らしいものが一番素晴らしいわけで，作画・映像（のリズム）・演出・音楽，どれをとっても手抜きが一切なく，文句の付け所がないんですが，私はむしろ逆で色，この作品の色使いがとても素晴らしいと思いました。
色って普通最初からついてるものだから，通常特に意識したりしないんですけどね，けどこの鉄コン筋クリートの色は，世界観を構築する最も重要な要素のひとつとして非常に機能していた，と思わずにはいられないんですよ。ほんと拍手を惜しみたくない！
 | 鉄コン筋クリート (1)松本 大洋 小学館 1994-03売り上げランキング : Amazonで詳しく見る by G-Tools |
原作も読んだことありますが，ストーリー的には，そんなに特筆するような感じはないと思うのですが，映画としてトータルで見せられると，やっぱり潜在的に持つ力がある作品なんだなと認識を改めましたね。だから映画も原作を忠実に再現したというよりは原作の本質を十分に汲み取ってそれをトータルで表現したという感じで，これまた理想的だな，と。
声優もHAYAO MIYAZAKI方式でリアル俳優を起用するというもので，これまた，アタリ。二宮尊徳と蒼井そら（ハイ，ここ笑うとこね），とても良い仕事をしたと思います。
あと松本大洋といえば，独特のビートのオン・オフ感，だと思うのですが，そこらへんも映像としての快感にうまく転換できてる感じで，すごいなあと思ったのですが，監督，『アニマトリックス』の人でしたか，納得。四の五の言わず，純粋なエンターテイメントに仕上げた力量に拍手，です。
原作および松本大洋が好きな人は，もう絶対観て損のないどころかお釣りが止まらない，完全無欠の作品ですが，読んだことない人もきっと楽しめると思います。アニメだぁ？ という人もぜひ機会あれば観てみるとよろしいかと思います。
次の一本はこれ。
 | パプリカ筒井康隆 今敏 林原めぐみ ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2007-05-23売り上げランキング : 316Amazonで詳しく見る by G-Tools |
結論から申し上げると，クオリティは高いが手堅すぎて意外性がない，というなんとも皮肉な作品でした。いうなればディズニー版の『不思議の国のアリス』を観たときの残念さと似てる気がする（クオリティは素晴らしいのですが）。映像化は，救いであると同時に想像力を限定してしまう，そんなことを考えてしまいました。はっきり申し上げると，アリスがそうであるように，パプリカも，原作のほうがはるかにイマジネーションに富んでいる，ということです。
そういう意味も込めて「秀作」と呼びたい，良くも悪くも。今敏監督，優等生過ぎるのかな，全体的なクオリティは高いので，観て損ってことは決してないのですが……。
最後の一本はこれ。
 | 時をかける少女 通常版筒井康隆 細田守 仲里依紗 角川エンタテインメント 2007-04-20売り上げランキング : 72Amazonで詳しく見る by G-Tools |
結論から申し上げると，観ないほうがいい作品だとは思わないけど，わざわざ観るべき作品とも思えない，という感じでした。別に，とか，特に，とかそういう感じ（これは個人の感じ方ですから，好きな方，ゴメンナサイ）。たぶんこれは女性視点にも関わらず，女性で好きな人はあんまりいないような気がします。
これを好きなのは圧倒的に男性で，個人的には「おそらく見えないだろうパンチラ（見えないんですが）を期待して観続ける」ようなイメージかなと。でもパンチラ興味ない人はどうしたらいい？ そんな感じ。もっといえば，この主人公に萌えられるか，それがすべてです。僕は無理でした。ただそれだけのこと。萌えがダメとはいわないけれど，それ以外の要素があまりに平凡すぎるのかな。主観ですけどね。チラ裏，乙！
しかし個人的にすごく許せなかったことがひとつだけあって，それは「芳山和子」がなんでタイムリープのことを覚えているんだ！ ということ。細かいですが，これ，原作をぶち壊してますよ。それだけは断固拒否します。
とはいえ，「この作品を観るくらいなら他にも珠玉の青春アニメ映画なんていっぱいあるわ！」と意気込んでみても，よくよく考えると実はそんなのないんですね。特に作家性の強いものにおいてはもしかして皆無？ ＳＦ要素があるとはいえ，実写ではそれこそ星の数ほどある学園青春モノ，アニメ映画ではあんまり取り上げられないんだなあという認識を持てました。それは意外なことでした。
まあこの三本，いってみりゃ，大友が好きか押井が好きか宮崎が好きか，みたいな感じかなとも思いましたね。
…………
さてさて，最近の邦画の流れになってる，マンガ→実写映画ですが，この名作が2007年秋に公開になるようですね。
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映画の公式サイトはこちら。
自虐の詩---公式サイト
監督堤＆阿部ちゃんのトリックコンビに，主演が中谷美紀！ と期待は高まるわけですが，ちょっと公式サイトの記述にひとことなんですが，
イサオはニートじゃありません。イサオはヒモです。そしてヒモは立派な職業です。
以上，よろしくです。
あと，ちょっとビックリした映画関連のニュースが，
渋谷の忠犬物語がハリウッド進出－「ハチ公物語」リメークへ---シブヤ経済新聞
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オリジナルはこれ。名作ですね。つうか，ハッキリいえばアザトイことこの上ないんですが，この上ないんですがー，psy-pub，これを観ると120％泣いてしまいます。だから観たくないんですが，TVでやってるとつい観てしまう→相変わらずのアザトサに激怒しながらも号泣，それを何度繰り返すのか，もう悔しくてしょうがないアルヨ。卑怯で卑劣で愚劣で下世話で安直だが絶対泣いてしまうこの映画，ワタクシ，大嫌いです。
まじめに語ると，もうこれ，昭和的貧乏臭さが最大の特徴なのに，それをアメリカにもっていってどうしようというのか，いったい何を考えているのか，不思議すぎます。
ま，今日はこの辺で，チャオー！
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