和州独案内あるいは野菜大全

第一回奈良観光ソムリエであり、野菜のソムリエ(笑)でもある者の備忘録のようなもの。文章力をつける為の練習帳に

マンゴーアンニン

2010年02月11日 | 菓子作り、料理作り
 基本的に、街に出ないしケーキ屋にも入りにくい身分としては、これは自作するしかないとなる訳ですが、砂糖を悪者扱いするのは間違いだとは分かっていても、自分でお菓子を作って見ると余りの砂糖の多さに色々考えさせられます。最近もミルフイユのクリームパティシエールを作った後、卵白消費のためにラングドシャを作りましたが、恐ろしい量の砂糖とバター・・・ 等量が基本のクッキー、パウンド系は砂糖とバターを食べていると言っていいのでは、やっぱりスポンジ系が軽くていいですね。日本人の舌にあの軽い生地と、繊細な生クリームが丁度合ってるのだと思います。

 さあ、そこでこれも軽い杏仁豆腐の出番ですが、杏仁は恐ろしく簡単で、簡単すぎて逆に詰まらないので、今流行りかもはや定番なのか知りませんが、ケーキ用に買っておいた安い缶詰マンゴーを利用して、マンゴーアンニンを作ります。
 マンゴーを杏仁に混ぜたものは、今のところ完成の域には達していないので、今回は普通の杏仁にマンゴーのピュレを上掛けしたものになります。普通の杏仁といってもその配合は千差あるのでご自分の好みを見つけてください。私は牛乳や生クリームだけの濃厚なものより、水を加えたさっぱりしたものが好みです。
 


1、マンゴー缶のマンゴー2切れ程をさいの目に切って取り置き、残りをピュレ状にする。ミキサーにかけた後、必ず網で漉して繊維を取り除き、レモン汁を少々加えて冷蔵庫へ。
  

2、容器に賽の目に切ったマンゴーを入れておく


3、水に砂糖を加え、沸騰するまで熱を加える。そこに牛乳と杏仁霜を加え、再び加熱する。

  
3、完全に溶けたら火を止め、氷水に当て60度以下に下げてからふやかした板ゼラチンを加え、空気を入れずにかき混ぜる。とろみが付いたら最後に生クリームを入れて混ぜる。


4、容器に移し入れ、冷蔵庫で冷やし固める。表面にマンゴーピュレを上掛けし、さらにクコの実をデコレしてもいい
  
  
 杏仁作りには材料を入れてから温度を上げるのと、温度を上げたものに材料を入れて次第に落としていくやり方がありますが、何が違うのでしょうか?自分は植物性や調整された動物性の生クリームしか使った事が無いのですが、本物の生クリームを使う場合は最後に来るように落としていく方でやったほうが良いのと、ゼラチンの性質を熱で損なわない注意が必要なのでしょう。
 ただ、杏仁の爽やかな風味を生かすには、濃厚な生クリームは使わないか植物性ホイップの方が合っているという話もあります。単品のデザートとしては濃厚さが受けるとは言え、余り濃いのは杏仁の良さを消してしまうのかもしてません。
 中華料理の後の口直しに食べるのであれば、やはりゼラチンではなく寒天で固めた、生クリームの入っていないものの方がさっぱりとして美味しいと思います。

 あと、ジャスミン茶を煮出して桂花珍酒を加えたシラップを底に敷けば、最初はマンゴー風味で次にシンプルな杏仁、そして最後にと三つの味が楽しめる凝ったものもつくれますよ。