和州独案内あるいは野菜大全

第一回奈良観光ソムリエであり、野菜のソムリエ(笑)でもある者の備忘録のようなもの。文章力をつける為の練習帳に

台風被害まとめ

2009年10月14日 | Weblog
 今回の台風の被害は殆どありませんでしたが、予定通りナスが終了となりました。大して管理もせぬままにと課題が多いにもかかわらず実をたくさん着けてくれた。仕立て方に未だ迷いがあり三本になったり四本になったり、最初はきゅうりネットを張って三本垂直仕立てにしようかとも思ったが、ネットの張りが苦手で誘引に相当時間がかかりそうだと思い止めた。紐誘引の基本三本、途中以降放任に近いと云ういい加減さからか、千両本来の果形にならず下膨れになってしまうものが多かった。それでも皮の柔らかさと実の美味しさは、他のどんな品種にも劣らぬナスのロングセラーです。
 外畝に植えた枝豆に惹き寄せられたホソヘリカメムシが大量に湧き、ナスの果皮表面を汚したのには困った。枝豆が終わったにも拘らず、彼等は移動すること無く吸汁するわけでもなく居座っていたのは何故だろう。集合フェロモンがあるのは分かるが、実は吸汁されていたので果形が乱れたのかも知れない。ナスへのホソヘリの寄りは枝豆だけでは説明できないほどだった。それにしても、ホソヘリの若齢幼虫は羽根も無く、本当にクロアリそっくりだったが、やはり擬態しているのだろうか?大量の元肥を投入するナスと枝豆は合わない事だけは今更だけどはっきりした。

  
                    基部は相当に木質化しておりハサミでは切れずノコギリの登場

ロコトの幹がきれいに折れてしまいました。が、皮一枚で繋がっており、枯れるほどの影響ではないみたいなので、他の枝も合わせて何とか十個くらいは収穫できるのではと思っています。ピンポン球大から変形果までそろいが悪く、現在の緑果から着色までがまた長いので青採りも考えたほうが良いかもしれない。

  

 ピーマン、万願寺は斜めに倒れつつも生き残っている。予期せず太陽に晒されることになった果実表面が変色してしまった。どうやらこれはアントシアニンを発色させて紫外線から果実を守ろうとする防御反応のようです。断根による根傷みが原因かとも考えましたが、見事な位に太陽に晒された果実のみが変色している事から間違いは無さそうです。消費者は嫌うので余り出荷に適しませんが、思わぬ機能性を持った万願寺ができました。紫シシトウの原形質を既に持っているということなのでしょうか、ピーマンにはこういった反応は無く、日焼け果は水ぶくれを起こして窪んでしまいます。同じカプシクム属でも違いが有るのは面白い。

  

 さて、テレビの天気予報で白浜上陸の可能性を口にしたのは、やはり釈然としません。気象予報士も台風情報は独自の判断が出来ないはずですから難しいところで、あれは注意喚起であり、予報円にかかっている以上可能性はあった訳ですが、台風が右側を通るか左側を通るかは死活問題になります。二日前から米軍情報がほとんど予報を変えなかったのに比べて、気象庁予報は刻々と変化するために信憑性を高く感じてたのですが、やはり結果論とは言え結果がこれでは複雑な心境になってしまう。
 いずれにせよ、久しぶりの台風の上陸と接近は、貴重な経験になりました。自然だから仕方ないでは無く、出来るだけ足掻いて足掻いてその結果なら仕方ない、というのが望ましいあり方だと考えるようになりました。   もちろん台風通過中に水路を見に行くような事はしませんよ

 話は変わり数ヶ月前の件になりますが、遷都千三百年のボランティアガイドの申し込み期限をうっかり忘れていて、一日遅れてしまい参加できなくなりました。残念ですが期限も守れないようでは資格無しでしょう。参加される方は是非楽しんでください。来年は取りあえず奈良検定の認定講座に一つくらいは参加出来たらなあと思っています。