「秋バラの色を濃くして空の青」
「一日こそ、人も待ちよき、長き日(け)を、かくのみ待たば、有りかつましじ」難波天皇の妹
☆一日なら、人を待つのはかまいません。でも、
こんなに長く待たされたら、とても耐えられませんわ。
「一日こそ、人も待ちよき、長き日(け)を、かくのみ待たば、有りかつましじ」難波天皇の妹
☆一日なら、人を待つのはかまいません。でも、
こんなに長く待たされたら、とても耐えられませんわ。
(大輪の菊花)
「大地は取り尽くすとも 世の中の尽くし得ぬものは 恋にしありけり」
「よしゑやし 来まさぬ君を 何せむに 厭はず我は 恋ひつつ居らむ」
「君待つと我が恋ひ居れば我がやどの 簾動かし秋の風吹く」
「大地は取り尽くすとも 世の中の尽くし得ぬものは 恋にしありけり」
「よしゑやし 来まさぬ君を 何せむに 厭はず我は 恋ひつつ居らむ」
「君待つと我が恋ひ居れば我がやどの 簾動かし秋の風吹く」
(靱公園のバラ園の彫像)
花のをとめ ハインリッヒ・ハイネ(上田敏/訳)
妙(たへ)に清らの、あゝ、わが児(こ)よ、
つくづくみれば、そゞろ、あはれ、
かしらや撫でゝ、花の身の
いつまでも、かくは清らなれと、
いつまでも、かくは妙にあれと、
いのらまし、花のわがめぐしご。
花のをとめ ハインリッヒ・ハイネ(上田敏/訳)
妙(たへ)に清らの、あゝ、わが児(こ)よ、
つくづくみれば、そゞろ、あはれ、
かしらや撫でゝ、花の身の
いつまでも、かくは清らなれと、
いつまでも、かくは妙にあれと、
いのらまし、花のわがめぐしご。
ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋蝶)
登筑波嶺為の歌會日作歌一首并短歌
「鷲(わし)の住む 筑波の山の 裳羽服津(もはきつ)の その津の上に
率(あども)ひて 娘子(をとめ)壮士(をとこ)の 行き集ひ かがふかがひに
人妻に 我も交らむ 我が妻に 人も言問へこの山を、うしはく神の昔より
禁(いさ)めぬわざぞ 今日のみは めぐしもな見そ 事もとがむな」(巻9)
☆鷲の住む筑波の山の、裳羽服津のその入江の上に、
誘い合って若い男女が、行き集まり歌垣の場で、人妻に私も交わろう、
我が妻に他人も交われ、この山をお治めになる神が、昔から禁じないわざだ、
今日だけは許してください、咎めたりはするな。
反歌
「男神に雲立ち上りしぐれ降り濡れ通るとも我れ帰らめや」
☆男体山に雲が立ち上り、時雨が降って濡れとおっても、私は帰るものか。
登筑波嶺為の歌會日作歌一首并短歌
「鷲(わし)の住む 筑波の山の 裳羽服津(もはきつ)の その津の上に
率(あども)ひて 娘子(をとめ)壮士(をとこ)の 行き集ひ かがふかがひに
人妻に 我も交らむ 我が妻に 人も言問へこの山を、うしはく神の昔より
禁(いさ)めぬわざぞ 今日のみは めぐしもな見そ 事もとがむな」(巻9)
☆鷲の住む筑波の山の、裳羽服津のその入江の上に、
誘い合って若い男女が、行き集まり歌垣の場で、人妻に私も交わろう、
我が妻に他人も交われ、この山をお治めになる神が、昔から禁じないわざだ、
今日だけは許してください、咎めたりはするな。
反歌
「男神に雲立ち上りしぐれ降り濡れ通るとも我れ帰らめや」
☆男体山に雲が立ち上り、時雨が降って濡れとおっても、私は帰るものか。
蝶(ヒョウモン)と藤袴
「秋の田の穂向きの寄れる片寄りに君に寄りなな言痛(こちた)かりとも」但馬皇女
☆秋の田の稲穂が一つの方向に向いているように、
私はひたすらあなたを想っています、世間の評判がうるさくても。
「秋の田の穂向きの寄れる片寄りに君に寄りなな言痛(こちた)かりとも」但馬皇女
☆秋の田の稲穂が一つの方向に向いているように、
私はひたすらあなたを想っています、世間の評判がうるさくても。
♪赤い鳥小鳥 なぜなぜ赤い 赤い実を食べた~
「後れ居て 恋ひつつあらずは追ひしかむ 道の隈廻(くまみ)に標結へ我が兄(せ)」但馬皇女
☆後に残って思いこがれていないで、いっそあなたを追いかけたい、
曲がり角ごとに、目印を結んでおいて下さい、あなた。
「後れ居て 恋ひつつあらずは追ひしかむ 道の隈廻(くまみ)に標結へ我が兄(せ)」但馬皇女
☆後に残って思いこがれていないで、いっそあなたを追いかけたい、
曲がり角ごとに、目印を結んでおいて下さい、あなた。