「昼となく夜となく」 ギタンジャリ(69)タゴール 訳/森本達雄
昼となく夜となく わたしの血管をながれる同じ生命の流れが、
世界をつらぬいてながれ、律動的に鼓動をうちながら 躍動している。
その同じ生命が 大地の塵のなかをかけめぐり、無数の草の葉のなかに
歓びとなって萌え出で、木の葉や花々のざわめく波となってくだける。
その同じ生命が 生と死の海の揺籠のなかで、潮の満ち干につれてゆられている。
この生命の世界に触れると わたしの手足は輝きわたるかに思われる。
そして、いまこの刹那にも、幾世代の生命の鼓動が わたしの血のなかに
脈打っているという思いから、わたしの誇りは湧きおこる。
昼となく夜となく わたしの血管をながれる同じ生命の流れが、
世界をつらぬいてながれ、律動的に鼓動をうちながら 躍動している。
その同じ生命が 大地の塵のなかをかけめぐり、無数の草の葉のなかに
歓びとなって萌え出で、木の葉や花々のざわめく波となってくだける。
その同じ生命が 生と死の海の揺籠のなかで、潮の満ち干につれてゆられている。
この生命の世界に触れると わたしの手足は輝きわたるかに思われる。
そして、いまこの刹那にも、幾世代の生命の鼓動が わたしの血のなかに
脈打っているという思いから、わたしの誇りは湧きおこる。
銀杏の葉(ゲーテ作 井上正蔵訳)
これは はるばると遠いくにから
わたしの庭に移された木の葉です
この葉には 賢者の心をゆすぶる
ふかい意味がふくまれています
これは もともと一枚の葉が
裂かれて二枚の葉になったのでしょうか
それとも 二枚の葉が相手を見つけ
一枚になったのでしょうか
これは はるばると遠いくにから
わたしの庭に移された木の葉です
この葉には 賢者の心をゆすぶる
ふかい意味がふくまれています
これは もともと一枚の葉が
裂かれて二枚の葉になったのでしょうか
それとも 二枚の葉が相手を見つけ
一枚になったのでしょうか