先端技術とその周辺

ITなどの先端技術サーベイとそれを支える諸問題について思う事をつづっています。

欧州の熱波で氷河が溶解、アルプス山脈に「新たな湖」

2019年07月27日 02時47分10秒 | 日記
記録的な熱波がヨーロッパを襲い、アルプス山脈の氷河湖に異様な事態が発生したことが、登山家の写真で明らかになった。暑さで氷河湖が溶けて、湖が出現したのだ。
 


湖が出現した場所はフランスとイタリアの国境に位置するモンブランにあるダン・デュ・ジュアンで、登山家のBryan Mestreが6月28日にその模様を撮影した。

ヨーロッパでは6月下旬に気温が40度に達する記録的な熱波が襲った。フランスでは史上初めて45度を超え、最高気温45.9度を記録した。それまでの最高記録は2003年の44.1度で、この時は数千人が亡くなっていた。

モンブランは標高が高く、年間を通して雪をかぶっている。しかし、2019年6月の熱波で新たな湖が出現し、モンブランの風景が変わった。湖は海抜3000メートル付近に位置しており、通常なら年中雪と氷で覆われている場所だ。

写真では花崗岩が露出しているのが確認できた。氷の表面の色は、解けるにつれて下の花崗岩が透けてくることによって白から黒に変わっていく。さらに、黒い部分が増えれば解ける速さが加速し、湖はさらに大きくなるだろう。撮影当時の湖の大きさは10メートル×30メートルだったという。

温暖化が深刻になるにつれて、このような事態は増えるだろう。今回の小さな湖によるエコシステムへの影響は限定的だが、地球が変化していることの大きな証拠といえる。

日産の営業利益99%減はルノーに朗報か

2019年07月27日 02時28分03秒 | 日記

ロイターが、「営業利益99%減、日産決算はルノーに朗報」と解説していたが、確かにルノーは日産を御しやすくなるだろうし、日産はFCA(フィアット、クライスラー連合)とルノーの協業を警戒していたが、この日産の反対も声が小さくなるだろうから、ルノーにとってはやりやすくなるのは確か。ルノーもFCAも今後の自動車産業をけん引する力がないが、未だ日産には、技術があるように思う。それ故、ルノー、FCA、日産の三社連合の中で、技術開発の点で日産の存在意義は大きいから、3社連合は積極的に推し進めるべきでは?

 

[香港 25日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 日産自動車(7201.T)が25日に発表した厳しい内容の決算は、唯一、仏ルノー(RENA.PA)にとっては良い知らせだろう。

時価総額約3兆円の日産の4─6月期の純利益は、前年同期比で約95%減少。同社は2022年度までに、従業員1万2500人を削減し、生産能力を縮小すると発表した。

ルノーとの関係強化に抵抗する西川広人社長の主張の説得力は弱まっている。

日本を代表する自動車メーカーの1つだった日産は、カルロス・ゴーン前会長が特別背任などの罪で起訴され退任して以降、苦境に立たされている。(ゴーン氏は、起訴内容や容疑を否認している。)だがそれにしても、日産の経営状況は予想以上に悪い。

4─6月期の営業利益は16億円だったが、これはリフィニティブがまとめたアナリスト予測の12分の1にも届かず、前年同期比で約99%もの減少だった。自動車販売台数も、ほぼ横ばいだった中国以外の地域では減少した。為替の変動と、原材料コストの上昇も痛手となった。

ゴーン氏退場により、同氏が進めようとしていた日産とルノーの経営統合計画も頓挫した。ルノーは、日産株式の43%を保有している。

西川氏は、まず日産が、販売奨励金を通じたシェア拡大戦略が失敗した米国市場と、検査不正問題が発生した日本で体勢を立て直すことが先決という、もっともらしい説明をしていた。

西川氏は、少なくとも現在これに取り組んでいる。研究開発費用を積み増す一方で、その他の部門では大ナタをふるっている。

25日に発表された人員削減は、全従業員の9%にあたる規模で、生産能力も10%縮小される。だがそれらのほとんどが、困ったことに低成長の日本以外の地域で行われるという。

大学卒業後すぐに入社して以来日産に勤めてきた西川氏は、たびたび状況のひどさを過小評価してきた。日産は2月に業績予想を下方修正し、さらに4月に再び下方修正した。西川氏は5月、状況が底打ちしたと発言している。今回の予想以上に悪い内容の決算は、西川氏の経営手腕への信頼をさらに損なうものだ。

 
7月25日、日産自動車が発表した厳しい内容の決算は、唯一、仏ルノーにとっては良い知らせだろう。


写真は横浜の日産本社で記者会見する西川広人社長(2019年 ロイター/Issei Kato)

西川氏が最近の業績により信頼を失えば、ルノーは喜んでもいいだろう。ただ、ルノーによる出資の価値が下落していることを考えれば、喜ぶにも慎重にならなければならない。

しかし、西川氏を交代させたり、苦境に立つ両社を統合させても、核心的な問題は必ずしも解決しない。日産車が売れない、という問題だ。株主は、憂鬱気分が続くだろう。