platea/プラテア

『ゲキxシネ五右衛門ロック』『The Musical AIDA』など、ミュージカルの話題作に出演の青山航士さんについて。

『グランドホテル』開幕までカウントダウン

2006-01-03 | グランドホテル ザ ミュージカル
皆さんもう菅野こうめいさんのブログご覧になりましたか。今日から舞台稽古、昨日はテクリハとのことで舞台装置の写真が・・・新年早々盛り上がってしまいました♪ とてもお疲れのようなのにアップしてくださり、観客は嬉しいやら申し訳ないやらです。お体どうぞお大切に。それから大澄賢也さんが12月号の「ダンスと私」に登場された月刊誌『ダンスマガジン』今月号には、フジTV関係のミュージカルをいつも熱く紹介してくださる笠井アナウンサーがご登板です。『グランドホテル』がらみのお話ではありませんでしたが、ジーン・ケリーがお好きでご自身もタップをたしなまれるとのことです。

 それと私のように地上波放送に疎いものに言われなくても皆さんご存知かとは思いますが(そしてお知らせとしては遅すぎてすみません)、NHK総合で放映されている「華麗なるミュージカル ブロードウェイの100年」(午前12:00~午前01:00)、今夜は第3夜、29年から41年、「暗い時代の中で」ですね。ちょうど『グランドホテル』の時代ですし、最初はブロードウェイミュージカルとしてヒットしたものを映画化したということなので、ひょ~っとして当時の舞台が映るのではないかと目を皿のようにして見たいなと思います。大恐慌と大戦勃発のこの時期に、ブロードウェイからは、たくさんの才能が輩出したといいます。人間の生きていくことへの底力、夢を見ることの素晴らしさを垣間見ることが出来そうですね。

1932年1月

2006-01-01 | グランドホテル ザ ミュージカル
あけましておめでとうございます。開幕間近となった『グランドホテル』、映画がお正月番組として放映されるようですが、映画が公開された1932年のお正月ってどんな?と探してみたら、同年1月4日、ベルナルド・ベルトルッチ監督の映画『ラストエンペラー』('87)でも描かれていた、「満州国」が建国されていました。そういえば「グランドホテルの1945年」で紹介した"gettyimages"HPの"Hotel Adlon"最後のページに、30年撮影の、外交のためにベルリンを訪れた中国の皇子の写真がありましたね。

 この「帝国」は、英語で"puppet state/操り人形の国家"とも表現されているように、清朝最後の皇帝、愛新覚羅溥儀(あいしんかくらふぎ)を元首として擁立しながら、実権は日本の関東軍が握っていたといいます。第二次世界大戦の日本の無条件降伏によって、わずか13年で崩壊・・・。『グランドホテル』がアメリカで華やかにスクリーンの光と影に映し出されていたとき、ドイツではナチの台頭が著しかったのですが、人間の歴史の中で一番大規模な殺戮が行われた20世紀の爪あとのひとつが、この時アジアでもつけられていたようです。

 映画は『シェルタリング・スカイ』でもベルトルッチと組んでいるカメラマン、ヴィットーリオ・ストラーロの「黄色」がとても綺麗でした。原作は28年発表のモノクロ映画『グランドホテル』の世界と同時期に、アジアでは紫禁城を大きく揺さぶるドラマが繰り広げられていたのかと、もと映画おたくは感慨にふけっています。音楽は坂本龍一さん。時間のあるお正月中にこれも見直しておこうかな。