Pixysのポジティブライフ

困難に立ち向かうアラフィフの日常
働いて働いて働いて働いて、たまに旅に出る

本番に向かって

2006-09-20 22:21:00 | 舞台やダンスの話
次の日曜日には、何回目かの本番を迎える。彼はこの公演で随分成長したように思う。朝4時から踊り続け学校に行く。帰ってくるとまた曲を聴きながらイメージにふける。親の目にも驚くほどにどんどんうまくなっていく。小さい頃からテレビで見るCMやミュージック番組の時によく踊ってはいたが、こんなにも真剣に取り組んでいる姿は、初めてだ。またその吸収の速さは若いだけあるなーと感心ものだ。
祖母の病院にお見舞いに行き、熱にうなされ時間もわからなくなっている祖母を見て、帰りの車の中でつぶやく。「ぼく絶対頑張る。おばあちゃんも病気と戦ってるから僕も頑張る」私にしてみればあっちもこっちも、仕事も家事もでめっちゃ忙しく不安だらけなんだけど、そんな言葉を聞くと負けてはいられないなと勇気付けられたりする。

おばあちゃんは先が見えない毎日。舞台人は何があっても舞台に穴はあけられない。将来同じように私が倒れたとき、その辛さにこの子は耐えられるだろうか・・・などと余計な事を考えてしまう。

「死と向き合い戦う母」と「舞台を夢見て戦う息子」両極端で頭の切り替えが難しくて胸が痛くなる。でもとにかく、愛する家族には両方共勝ってほしい。勝つことだけを考えて、前に進んでいかなければいけないと思う。ずっとずっと前だけ向いて行こう。


死と向き合うということ

2006-09-11 22:23:20 | おもしろくない話
先週、母(子供から見るとおばあちゃん)が急性骨髄性白血病との診断を受けた。子供も一緒に医師の説明を聞く。なぜだか子供はその病気について大体の事を把握している。抗がん剤治療で吐き気があったり、毛が抜けてしまうこと、細胞の突然変異により癌細胞が生まれ増殖していくこと。最近はマンガやテレビで白血病の話が結構頻繁に登場する。けれどそのどれも助かったためしがない。その先にあるのは「死」のみなのだ。だから子供もそんな風に考えていると思っていた。
「これも運命だから仕方がない・・・。」弱気になったおばあちゃんを見て子供が口を開いた。「おかあさん、人間はみんないつか死ぬんだよね、ぼくもおかあさんもいつか必ず死ぬんだ。だからもしおばあちゃんが先にいったら待っててくれればいい。でも皆いつか死んじゃうから楽しく生きようとするんじゃないかなぁー、ずっと不死身だったら僕、別に生きたくないもん。誰もいなくなっちゃうし、おもしろくないもん。」そのとおりだとお母さんは思いました。

どこも痛くないのに、体中ちょっとした事でアザだらけになり、死と向き合いながら毎日を過ごす、それはおそらく想像以上の恐怖感であろうと思うが、おばあちゃんの弱音はそれきりで、ご飯をもりもり食べ、大きな声で笑ういつもの元気な姿に戻った。

子供の大きく強い生命力が、おばあちゃんにストーンと移っていった気がした。