「スーパーミラクルちびっこぼうや」それが母の病院の主治医がつけたうちの子のあだなである。子供は「ちびっこ」というところが気に入らないらしく、「誰がちびっこやねん!」とぷーっとほっぺを膨らませていた。体が非常に小さく、おまけにほっぺたまっかっかの童顔なので1年生くらいにしか見えない。その小さな体で大きなお盆を持って、病院内を歩いていると「かわいい!」「えらいねー!」と周りの患者から声が上がる。ほんとはもう3年生なんだって・・・・。ずいぶん漢字も読めるのよ・・・。
子供が病院にいくと母ばかりでなく、周りの患者の具合が良くなると、看護婦が言う。子供は余計なウィルスや菌を持ち込んだりしがちなので、病院では普通敬遠されがちなものだが、うちの子はなんといわれようと構わないらしく、マスクをして病院に通い続けていた。それでいつの間にか主治医とも看護婦とも他の患者さんとも親しく話をするようになっていた。
主治医の先生は女性であるが、病気の母よりも痩せていた。退院前の最後の見舞いのあとに子供が言った。「先生さー、腕がガイコツみたいだよね、先生の方がちゃんとご飯食べたほうがいいよね。」・・・言うこともませている。
だが、ほんとに痩せすぎ。医者という職業はそんなに過酷なのか・・・。
真面目で粘り強い先生だったが、今風の若い人の感覚で話ができる。高齢の頭の固い医師でなくて良かったと思う。遠慮なくストレートに伝わってくる考えや思い、うでは信用できなくても人としては信頼できる感じ。でも病院内では一番点滴のうまい先生らしいけど。
その医師と対等に治療やケアの話をして着実に実行している子供は、まさにミラクルなのかもしれない。自分の子だから、別にいつもとかわらないと思ってしまうけれど。
子供にはいろんな才能がある。今回は「この子、将来医者になるかも?」と思った。いや、特に勉強が出来るわけではないからきっと医者にはならないだろうけど、大きな病気にもならないと思う。手を消毒しないとどうなるのか、点滴が漏れるとどうなるのか、他の患者にどう接すれば安心してもらえるのか、彼は知らぬ間にそれを学んで実行していた。もちろん無意識にだが、母の点滴が落ちていないことに気づいたり、いつもと薬の数が違うことを指摘したり、たまに私をあっと驚かしてくれることがあった。
子供の可能性は無限である。そして子供は親の夢でもある。将来は役者かダンサーか、と思えば、医者にもなれるかも?と思ってしまう。彼の将来を決めるのは彼自身。まだ決めるのは早いと思うが、特に口出しする気はない。ただこのまま真直ぐに大人になっていってほしいと思う。
普通の会社に就職し、普通に家庭を持つのも全然悪くない。けれどそれを夢とは呼ばないものだ。「せめて子供のうちは親にも夢を見させてね!」と子に夢を託すものなんだろうな。
子供が病院にいくと母ばかりでなく、周りの患者の具合が良くなると、看護婦が言う。子供は余計なウィルスや菌を持ち込んだりしがちなので、病院では普通敬遠されがちなものだが、うちの子はなんといわれようと構わないらしく、マスクをして病院に通い続けていた。それでいつの間にか主治医とも看護婦とも他の患者さんとも親しく話をするようになっていた。
主治医の先生は女性であるが、病気の母よりも痩せていた。退院前の最後の見舞いのあとに子供が言った。「先生さー、腕がガイコツみたいだよね、先生の方がちゃんとご飯食べたほうがいいよね。」・・・言うこともませている。
だが、ほんとに痩せすぎ。医者という職業はそんなに過酷なのか・・・。
真面目で粘り強い先生だったが、今風の若い人の感覚で話ができる。高齢の頭の固い医師でなくて良かったと思う。遠慮なくストレートに伝わってくる考えや思い、うでは信用できなくても人としては信頼できる感じ。でも病院内では一番点滴のうまい先生らしいけど。
その医師と対等に治療やケアの話をして着実に実行している子供は、まさにミラクルなのかもしれない。自分の子だから、別にいつもとかわらないと思ってしまうけれど。
子供にはいろんな才能がある。今回は「この子、将来医者になるかも?」と思った。いや、特に勉強が出来るわけではないからきっと医者にはならないだろうけど、大きな病気にもならないと思う。手を消毒しないとどうなるのか、点滴が漏れるとどうなるのか、他の患者にどう接すれば安心してもらえるのか、彼は知らぬ間にそれを学んで実行していた。もちろん無意識にだが、母の点滴が落ちていないことに気づいたり、いつもと薬の数が違うことを指摘したり、たまに私をあっと驚かしてくれることがあった。
子供の可能性は無限である。そして子供は親の夢でもある。将来は役者かダンサーか、と思えば、医者にもなれるかも?と思ってしまう。彼の将来を決めるのは彼自身。まだ決めるのは早いと思うが、特に口出しする気はない。ただこのまま真直ぐに大人になっていってほしいと思う。
普通の会社に就職し、普通に家庭を持つのも全然悪くない。けれどそれを夢とは呼ばないものだ。「せめて子供のうちは親にも夢を見させてね!」と子に夢を託すものなんだろうな。