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唐土、衛という国の王は、冬は、日に当たって上衣を着て、茵(しとね)を重ねた上に座って過ごしていた。
ある時、外に出て遊んでいたところ、道の傍らに薪を背負って、声を上げて泣く者がいたので、衛の王は問うた。
「そなたは、どうしてそのように泣くのだ」
薪を背負う者が答えるには、
「雪が降り、寒さが甚だしいのに、着るものは薄いものしかないので、この寒さに堪えられず泣いているのです」
と言う。
これを聞いて衛の王が、顔色を失くして言うには、
「王として、民の憂いを知らずにいては、民は誰も、朕を王と認めはしないだろう。今、このように貧しい民がいることを見て、憐れまないとすれば、これは王たる者の道ではない」
と言って、城の倉を開き、多くの金銀米銭をことごとく取り出して、貧しい民に与えた。
※美談のようであるが、私は天邪鬼なので、「その金銀米銭は、もともと誰から取り立てたものだい?」とツッコミたい。
唐土、衛という国の王は、冬は、日に当たって上衣を着て、茵(しとね)を重ねた上に座って過ごしていた。
ある時、外に出て遊んでいたところ、道の傍らに薪を背負って、声を上げて泣く者がいたので、衛の王は問うた。
「そなたは、どうしてそのように泣くのだ」
薪を背負う者が答えるには、
「雪が降り、寒さが甚だしいのに、着るものは薄いものしかないので、この寒さに堪えられず泣いているのです」
と言う。
これを聞いて衛の王が、顔色を失くして言うには、
「王として、民の憂いを知らずにいては、民は誰も、朕を王と認めはしないだろう。今、このように貧しい民がいることを見て、憐れまないとすれば、これは王たる者の道ではない」
と言って、城の倉を開き、多くの金銀米銭をことごとく取り出して、貧しい民に与えた。
※美談のようであるが、私は天邪鬼なので、「その金銀米銭は、もともと誰から取り立てたものだい?」とツッコミたい。